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仁義なき戦い

 一度くらいはこの映画シリーズについて語っておこうかな!


 残虐な物事について、仁義なき○○〜なんてあたかも慣用句のように使われるくらいですから、この作品の影響力は凄まじいんでしょう。

 一作目もいきなり婦女暴行からのこらえてつかあさい!

 罵詈雑言のオンパレードで、そういう言葉遣いのサンプルとしてはこのシリーズだけでお腹いっぱい味わえますね。

 そして役者が凄いですもんね。今や大御所と呼ばれるような面々が俳優として脂がのりきった状態で集結しているわけです。貫禄がオーバーキルしちゃってる。


 シリーズ中で一番悲惨な殺され方した人なんてものは直接ご覧になればよろしいかと思いますので、私的な見所をご紹介!

 ただのヤクザ映画だと思って見るのはもったいない。


 オープニングのタイトルロゴの背景はいきなりキノコ雲がドーンと出てきます。

 舞台が戦後間もなくの広島ということですので。ロケは京都などが多いようですが、広島で撮影したシーンもあります。

 作中に出てくる原爆スラム、これ本物なのだそうで。原爆スラムの実物映像としては、この映画ほど入手が容易なものはないのでは。スラムクリアランスが68年から始まり78年に終了。二作目の広島死闘編が73年の作品となりますので、消滅するギリギリのタイミングで撮られたことになりますね。

 ちなみに三作目からは盃外交的な色味が強くなりますので、血生臭さ映画としても、そして恋愛映画としても二作目が一番かなっ。ピュアボーイ過ぎたあまり殺戮兵器に仕立て上げられた北大路欣也の切ない純情ラヴストーリーです。


 こんな具合で血生臭さ以外の部分が見ていて楽しいんですよねぇ。

 ドンパチドンパチやってるので怪我人がいても何ら不思議ありませんが、唐突に眼帯していたりする。目を怪我したシーンはあったかな?

 これも時代背景を考えるとよく分かります。終戦後の不衛生かつ貧困の暮らしの中で感染症などもあるわけですね。そういう細々した設定がなかなか……。

 ヤクザ映画として見たらクズとクズのボコし合いでありますけど、背景深読みすればするほど面白いのです。


 強いて物足りない点を挙げるならばイケメン成分だよね。そういう路線じゃねえよと言われたら元も子もないですが、全体的に汗くさいコワモテ画面なので目の保養にはなりません。

 これじゃあイケメン皆無みたいで語弊がありますな。でもイケメンがイケメンな役でイケメンな演技をすることによって初めてイケメンが生まれますから、そういう意味でこの映画にイケメン成分は少ないですね。

 主演の菅原文太は誰もが知る名優です。でもイケメンはダボシャツに腹巻きとかしない。

 千葉真一も素晴らしいです。でもイケメンは股間ぼりぼり掻きむしらない。イケメンはそんなことしなーい!!


 その点、アウトレイジはいいですね。加瀬亮とか加瀬亮とか加瀬亮とか加瀬亮とかみたいなイケメン成分があるので。インテリ眼鏡は正義だよね。

 ていうか仁義なき戦いにインテリ出てきたらどんな世界観だって話ですね。焼け出されバラックに住んでる人々とか、死に損ない気分で復員した野郎の自棄っぱちみたいなのが根底にあるからこその世界観ですからねっ。


 他にも比較すると面白いところありますよ。

 アウトレイジは役者のバストアップな構図が多い気がします。画面上にはそんなにたくさん人が映っていない。イケメンはアップになってもイケメンです。

 一方の仁義なき戦いですと、これでもかってくらい役者が一画面にギュッと収まっている。シーンで台詞があるのは一人二人であとはガヤ。画面の端っこの方にいる人の動きを見るのも楽しいです。何でいきなり殴り合ってるの?

 この辺は深作欣二と北野武の作風の違いみたいなところでありますが、カメラワークを入れ替えたらどっちもつまらなくなりそうです。この組み合わせだからイイ!


 そうそう、メインディッシュ的な暴力シーンも全然違いますよね。

 仁義なき戦いは完全に肉弾戦です。古い映画なのでフィルムの粗いところとかも、激しいぶつかり合いを際立たせている感じ。

 アウトレイジはどちらかというと淡白で騙し討ちみたいな……こっちの方がよっぽど仁義ないよね。加瀬亮が小日向文世をぶん殴る時のいかにも喧嘩慣れしていないへっぽこパンチは一周回って萌えます。加瀬亮の隠しきれてない素の部分の育ちの良さがこの映画ではアダになってへっぽこ化してるところが萌えます。


 そもそもアウトレイジに出てる人ってそこまで凄まじい顔面凶器はないよね。仁義なき戦いにナチュラル同化しそうなのはピエール瀧あたりかな。ピエール瀧ならまぐろブラザーズにも負けてない。あ、松方弘樹と梅宮辰夫のことですよ。ブラザーと並べるくらいのコワモテなのに音楽フェスでは初音ミクのコスプレとかしちゃう部分込みで見て萌えるよな。


 男性が見て燃え上がるのは圧倒的に仁義なき戦いかなって気がしますが、女性が見て楽しいのはアウトレイジだと思います。

 偏見まみれで言うと「あとがないんじゃあとが」の名ゼリフで有名なあのシーン。男ってこういうのがお好きなんでしょう?w

 んじゃあこれが女目線で見て楽しいかっつーと、そんなでもないかなw

 完全にオマージュですが、これと似たようなシーンを椎名桔平がやっております。菅原文太と椎名桔平、どっちが良いかって言ったら腹巻きの差で椎名桔平です! 椎名桔平もなかなかに素敵な目の保養ですよね。


 ……要するにコワモテしかいないアベンジャーズも良いけど、ヘタレ混じりで構わないからイケメンを見ていたい。ていうか加瀬亮が好き。

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