表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/16

皆さんその後はどうですか?



タイトルに深い意味はありません。

「ここだぞ。」


「そうか、……ってふざけるなよお前。ここに来るまで何分掛かってるんだ。

あれか、この距離間はもしかして内部で2つに分かれてる頭脳と戦闘の距離をそのまま表してるからじゃねえだろうな。だとしたら本当にヤバイな。どんだけ距離離れてるんだよ。」


ホントにヤバイな俺。一年後に此処に居ないかも知れねえ。



「オーライト、あったりー。いやー昔めっちゃ言い合いしたことあってな。それから場所はなしやがってな。今じゃ、目的だけ共有してるだけで別の組織なんだよね。」


やっぱりか。んっん〜……はぁ、ここまでとはね。


取り合えず会ってみるか。






謎の研究所の中はまず最初に無駄に画面がでかいパソコンが一台あり、それのキーボードをすごい速さで叩いている男がいるので、取り合えず後ろまで行って様子を見ることにした。



「………クラッカーか。」


俺がぼそっと呟いただけなのに凄い勢いで椅子を回転させてこちらを見てきた。


「君、分かるのかい?」


初めて正面から見たが、凄いな。特にもっさもさの髪が。これは後で奇麗に切ってもらおう。


「ええまあ。俺の師に【ブレークキング】とか少し恥ずかしい称号の人がいてその人に無理やり教えられましたから。それと俺の事はジョーカーと呼べ。」



【ブレークキング】とは世界でも1,2を争うほどの凄腕クラッカーの一人でその道の専門家で知らない人はいないという程有名なのだが、当然その道でない人は知らないので彼は有名人だとは全く知らなかった。




「あの御方の……へぇそうか、君がジョーカーか。僕は全然従う気なんてなかったんだけどね。うん、君になら僕の力を使ってもいいよ。

僕は世界ランク6位のディックだよ。ちなみにダイヤの13だよ。君には聞きたい事がいくつもあるんだけど、忙しいみたいだからまた今度にするよ。ここでは僕の話が伝わる相手がいなかったから君が来てくれてよかったよ。」


「ああ、今度は少し技術を教えてくれ。」


世界ランク6位か。あいつは使える。というかさっきの戦闘部隊の動きの時も思ったが、ここにはちゃんと人材はそろってる。ちゃんと使ってやれる奴が居ない気はするけどな。


ま、えてして達人は皆変人ってのが定説だから纏めるのが難しいんだとは思うけど。









今度は……銃とか弄ってるから武器工か。しかも後ろの棚に半端じゃない程銃が置いてあるもんな。


で、その隣の人は……おいおい、あれって洗濯機だよな。見間違いじゃないよな。え、なんでこんな変人たちの中で、まあ洗濯機作れるのは普通じゃないけどなんでありふれたもん作ってるんだ。あ、そうか。あの洗濯機にはすさまじい機能が…

「ちなみにあの洗濯機はいたって普通の機能しかないぞ。」


まじでかよ。あと、お前読心術でも使えるのか?

それはないな。恐らく俺が動揺したせいだろう。


落ち着け。こんなことで動揺していたら何が起きるか分からんぞ。


………よし、落ち着いた。


「マカロフ……いや、トカレフの方かな安全装置がないからな。でもこれを戦場で使えないだろ。誰かの護身用にでもするのか?」


今度はこっちを振り返ってさらに握手をされた。

あ、今度は女の子だ。なかなか可愛くてしかもちっちゃいな。

俺よりちっちゃいじゃねぇか。



「やっと話しの分かる人が現れてくれました。」

また個性あるひとだな。


それに銃の会話が出来ないって戦闘部隊の人大丈夫か?

あー、頭痛くなってきた。



「俺はジョーカーって呼んで。で、そちらの人とお前は。」

もう自己紹介飽きた。

それにアレクさんは覚えてるんだけどもう一人誰だったっけ?


「私はスミスって呼んでね。こっちは皆ハートの12だから心って呼ばれてる。」


それに心は片腕だけ上げて答えた。


「名前まで銃か。お前どれだけ好きなんだ?」


「お前さっきの事といいなんでそんなこと知ってんだ?」

光輝が少し不審な目で見て来た。何度か彼に会いに来ていたとは言ってもこの様な一面を目にしたことはなかったからだ。


この一年間碌な人に出会わなかったからだ。


「そんな事はどうでもいいだろ。もう一様の挨拶は済んだんだ。さっさと次行くぞ。」




光輝はその後もずっとブツブツ言っていたので、黙らせてやりたかったが、ことごとく失敗したので諦めた。



絶対いつか武断政治してやる。










次に辿り着いたのは今までで一番怪しさ満天の部屋だった。



「……ここは何なんだ?」


「ここはな、 ドカン!! 科学研究室みたいなものだ。」


目の前のごつい扉の中がどういうことになっているのかは分からないが、扉の端からは煙が漏れ出していて、中からはボコボコッ、やドカンという爆発音などが聞こえてくる。


「この中は安全なのか?」


まず酸素量ちゃんと21パーセントあるのか?

ガスマスクとかいるんじゃねぇのか?


「よしっ、お前が先にこの中に入れ。上司の命令だ。」


「いやー、この中はいったらヤバいと思うんだけど。流石に俺が幾ら馬鹿でもそれ位は分かるぞ。まず此処は日ごろから誰も近づかないことで「いいから入れ。」」


俺はこのままでは埒があかないと思ったので、扉を開けると光輝を放り込み急いで扉を閉めた。



10秒位はずっと扉を叩いたり蹴ったりしている音が聞こえたが、ごついだけあってビクともしなく諦めたのか何が起きたのか知らないが全ての音が止んで、また10秒経ってから光輝の悲鳴が聞こえ、それから何の音沙汰もなく3分が過ぎた。


中からは凄まじい音が聞こえるだけだ。



……気になるな。一瞬だけ開けてまた閉めるか。



ゴゴッッ ビュン、バタン!!  


俺が開けて閉める前に何かが飛び出してきた。


その何かは何か分かるんだが、なんて言ったらいいか分からない。


だけど取り合えず…

「済まなかった。」


「済まなかった、で済むと思うかてめえ!!まず何か悪いもん吸い込んで手足が痺れてきて何かいろんな動物の部分が組み合わされてる奴が首輪噛み砕いて襲いかかってきて、奥から不気味な笑い声が聞こえてきて嫌いな花が周りに広がっててその前に川が見えて昔戦場で別れたはずの上司がいてっ………とにかく死ぬかと思ったんだぞ!!」


ふぅ、入らなくて良かった。此処で何してるんだ中の人。


別に知りたくないけどな。


「光輝、此処の人の役職は何なんだ?」


「お前無視か?

俺が死にかけたのを流すつもりか?

お前もこの中に入ってみるか?

そうすれば俺の伝えたい事が完全に伝わると思うぞ?」


「ホントにごめん。絶対止めてくれまだ死にたくないから。」


入らなくても分かるよ。取り合えずこの中に入ったら生きて帰ってこれない事くらい。


「許したくはないがお前の口調が変わるぐらいだから妥協してやろう。

で、こいつが何してるかだったな。こいつは医師だ。昔はかなり有名な所にいたらしいが、かなり厄介な趣味を持っていたからのけ者にされて、何かヤバい事件をおこして免許も剥奪されて途方に暮れていたのをここで引き取ったんだよ。要するにこいつは社会不適合者ってことだ。」




………コイツ等、もしかして全員そうなのか?




「そうか、此処は覚悟ができた時にもう一度出直すことにして、次で最後なんだろ。早く案内してくれ。」


「ああ、次は……クイーンだ。」


ああ、あの男なのに女王であるクイーンの称号を与えられた奴か。


楽しみだな。









最後に訪れた場所にいたのは何とも可愛らしい顔をした人がいた。


「女顔っぽいんじゃなくて、おかまに似た顔をしてるな。」

「それは絶対本人には言わん方が良いぞ。」


分かってる。本人に言ったら冗談抜きで死ぬかもしれんからな。


光輝が言うにはもう軽い人間不信に落ちいっているらしく、もう目の前でいじり続けているロボットだけが友だと言っているらしい。


依存症どころの話しではないな、それは。

それにしてもここまで来ると狙ってこういう人材を集めてるとしか思えん。

この中に自分が含まれているのが何とも言い難い屈辱だけどな。でも、俺はあのメンバーの中では対して目立ちはしないと思うんだけどな。



「こんにちは、新しく此処に入ったジョーカーです。」

「…………。」

だんまりですか。さて、どうしようか。まず、こっちを向かせるか。


「こっちを向いてくれませんか?クイーンさん。」

この名前は何度も聞かされているので、かなりの反応を見せた。


まず、スパナとボルトを床に落とし、周りに纏っていた負のオーラが大きくなってしまった。


このまま放置しておいたら冗談抜きで本当に死んじゃうかもな。


「無視は良くないですよ。それに今のは貴方をどう呼べば良いか分からなかったからです。どう呼んだら宜しいんですか?ちなみに俺の事はジョーカーと呼んで下さい。」

今、クイーンは体育座りに指を口の所に当てている状態でこっちを見つめている。


そんなにウジウジとしてたらイライラしてくるな。早く何か喋れや。


「……俺、…名前、無い…。」

名前が無い?皆この国に来ると名前を変えるんだろう。なんとなくそんな気がする。


「じゃあ今度からお前は……そうだな、タロスだ。意味は分かるか?分からんのなら後で調べとけ。」


アイツはぶつぶつと自分の名前を呟いている。

気に入ればいいけどな。


「光輝、帰るぞ。」



今回の訪問は得るものが多かったな。

それに、これは一年間ホントに忙しくなりそうだな。


























―― 一年後 ――


ある国のあるビルの上で重役会議が開かれていて、それもいよいよ大詰めに入っていた。


「そして、彼の事は採用という方針でいいんですね。」

だれも反対する者などいるはずもなかった。


ここにいる誰もがこの一年間の彼の働きは目の当たりにして来ていて、不気味ではあるが彼を手放した時の代償を考えるとそこは目を瞑るしかないのである。


彼がきてからは経済面でも急成長をとげ、軍隊の方は世界侵略率が2%まで引きあがっており、最近では進行速度も上がっており、もう一年も経てば8%までは達するとさえ言われている。



「彼の任期はこれから3年後まで続きます。これで最後になりますが、本当にいいんですね。」

「では、これから我等のトップはジョーカーに決まりました。これにて重役会議を終わりにします。」



彼の世界の改革はまだ始まったばかりである。










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ