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名凸凹コンビ誕生!!

俺は家を出ようと思ったが、今はまだ所詮経済力のない自分の過ちすら自分で対処できない唯の9歳児。だから、少し我慢することにした。

…一人で生きて行けるまで。



そして、1年が過ぎ10歳の誕生日を控えた日に俺は家を出た。


当てはあるようなない様な感じだった……。

だが、一年間死ぬ気で自分を鍛え、経済の勉強もやったし、今まで自分の小遣いなど使った事もなかったので金銭面でも多少は余裕がある。


なにより、この一年間でもっとこの世を嫌いになった。

この時は本気で生きていけるという確信があった。それが迷信等とは気づけずに。

この後、俺の親はかなりの大騒ぎを起こしたらしい。


もちろんそのような事は俺が去った後の事なので、知るよしも無かったが…。


――――――――――――



だけど、この世はそんなに甘くは無かったということか。


もうどれだけの時間が経ったのだろう。

僕はもう自分がどこにいるのかも分からなかった。

外国のどこかの国を放浪していて、遂に金も尽きようとしていた。


俺は日の当たらない暗い所で座っていて、動く気力ももう無かった。


そんな時にアイツは現れた。


『お前、こんなところで死ぬのかよ。』


そいつはいきなり俺にこんな質問を投げかけて来た。

俺はもうどうしようも無い位ボロボロだったが、皮肉にも捻くれ者も母の血を引き継いでいるので、笑顔を作って答えてやった。


『ハハハッ、そんな訳ないだろ。結構日陰で休んでいただけだよ。……俺にはやらなきゃいけない大事があるんだから。死に場所は……こんなところじゃない。そうだねこんなところじゃない。』


まさか声を掛けたやつも自分より何cmも背の低い子供がこんなことを直ぐに言い切るとは思ってなかったらしくこの言葉も大変気に入って、そして言った。



『上出来、それに合格。さっきパッと見ただけだったんだけど唯者じゃないとは思って声を掛けたらこれだよ。よしっ、お前は俺と一緒に組織に入って働こう。うん、そうしよう。ちなみにお前に拒否する権利なんてないぞ。俺が直々に決めたんだからな。……俺の名は日本では光輝だ。輝いてるだろー。……宜しくな、俺のパートナー。』

そう言って、アイツは俺に握手を求めて来た。

この時俺は何が何でも生きなければならなかったので、…あいつの、光輝の手を掴んだ。


こうして、明と言う名をもつ大人っぽい少年と光と言う名を持つ少し子供っぽい青年というこの世を少し騒がせる事になる名凸凹コンビがここに誕生した。






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