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囚われの御姫様―サア〜ン


この小説を待っている人がいるのかは知りませんがいたら更新遅くて済みません。夏になったら少しはマシになると思います。

譬え私がおばあさんになっても、どんなに物忘れが激しくなったとしても、


あの日あの時あの場所で、貴方と交わしたあの言葉、貴方と過ごしたあの時間、あの時あの一瞬に起こったどの刹那も、私はずっと覚えていきます。


私は死ぬまで忘れたく有りません。




忘れることも出来ないけれど・・・・・







   〜御姫様の今夜一夜限りの騎士様ゆかいなナイト


草木も眠る丑三つ時、城外に生い茂っている森の中に五つの人影が動きを止めた。



「やっとのことで鉄壁を誇りにし続けている領主の待つ苔むしてきている古城に辿りついた訳ではあるが……準備はいいか?警備はいつもよりバージョンアップしているが…良くなくても始まるけどな。」


顔の右半分を覆うほどの仮面を付けた全身黒衣の少年が4人の方は一切向かずに背中越しにい語り掛けた。


「おっけ〜です、サー。」

ジーパンに皮ジャンを着ている所までならそこいらで日がな一日面白おかしく暮らしているお兄ちゃん達と比べても遜色は無いが、腰に下げたホルスターに掛けられている銃と胸ポケットのアーミーナイフを所持している所を見ると普通ではないであろう陽気な人物である。


「いつでもどうぞ、J。」

彼女はロングコートを着て身を窶してはいるが、腕に空からの月光の反射で淡い光を放っている短刀を握っている姿は町中に五分も経っていれば腕に鉄の輪っかが2つと鎖がついている物を取り付けられて非常時には信号を清々しいまでに無視出来る黒と白で色付けされた車に青い服を着た人達に乗せてもらえるだろう。


「え〜っと、取り合えず生き残る。」

「生き残る事に取り合えず程度の価値しか見いだせないならお前の価値は知れるぞ。それに悩んだ結果にそんな仕様もないことを言う位なら、どうせなら一度は言ってみたかったカッコいいセリフやロマンチズムなセリフを言ってみろよ。そんなだから陰でどころか目の前で臆病者チキンなんて皆に言われるんだぞ。」

言葉攻めにされた彼ではあるが、背中越しに指を立てたのが唯一の反抗心だったりする。


「ああ、こちらも了解だ。」

最後になったのは迷彩服を着た筋肉質のこういう場にいると如何にもという姿の人物であり、実際彼以外の者は場違いにしか見えないどころか子供なのである。



全員の確認が済んだ所でやっと仮面の少年は皆の方に姿をやった。

「よし、じゃあお前等命をつなげ、俺らは打って一丸となりボスから味方キャラを手に入れるぞ、分かったな。」

言葉の代わりに皆は眼力で彼に気合いの程を伝え、彼もそんな皆を見てにやりと口をやった。



「途中の言葉がよく分からないんだけど?」

「・・・日本の諺だよ。」



「後十秒で相手が笊ならメイドイン俺の爆弾がなる予定だ。」

そして、皆が心の内でカウントダウンを行ったが、何も気配はない。


「どうやら笊じゃあないらしいな。じゃあ、次は5秒後の爆竹&花火だ。」


パパパパパパゥゥゥゥン、ピューッ、ピューッ、


彼の言葉の途切れと供になり始めた愉快な音は中の者の爆弾が仕掛けられていたことで増幅されていた多大なる不安を数倍まで引き上げることになり、場内の警備及び上層の人間は慌てふためいた。

さらに、城外にいる人が見た城から上がる花火の光景は披露宴の時のライトアップとは一味違う景色に見えていた。


「行くぞ、相手は猿だが油断は作戦に以上がないまでに抑えておけ。」


パチッ


彼の指を弾く音で皆が一斉に二方に動いて行った。










僕はつい最近給与がそれなりという理由だけで親に入れられただけの極普通の警備兵Aだった。

最初は仕事が難しくて嫌々生きていたのだが、上司のクロロさんが凄くいい人だったので近頃はもっと近くで働いてみたいと考えていた矢先に、爆弾を仕掛けた人物が現れてそいつを捕まえた者には褒美がでる、階段特進等と言われた日には精を出して皆が行きそうにない所を回っていたのだが、突然視界を黒衣が覆ったかと思うと、鳩尾に肘を入れられて悶絶しているところを人質にされてしまいました。


そして、耳元で「私は世間で言うジョーカーという者だ。大人しくしていてくれた方が私も君もリスクは少なくすむんだ。……クフフッ、心配はそこまではいらない。クククククッ、君の頼れる上司のクロロ氏なら直ぐに助けに来てくれるはずだから、それまでの辛抱さ。…この紙は後で開きたまへ。」等とささやかれた時には大人しくせざるを得なかった。手渡された紙は小さく丸めてあった。


(此処の者にも平等に知るチャンスは与えたぞ。……君はクロロ氏が来るまでに気づけるかな?多分無理だろうね。なんせ君は彼を微塵も疑っていないみたいだから。)



彼が人質を捕まえて数分後に先の廊下の方が慌ただしくなってきだした。

先頭のクロロを筆頭に五人の者がやって来て、その後ろを金魚の糞が続いてくる。


四人のお供と彼が四,五メートル先で動きを止めた。

「フフフッ、またお会いできましたね。クロロ氏。」

「そうですね。ですが、この騒動はどういうことですか?出来れば、左手のこれ見よがしに怪しげなリモコンと前にいる私の部下の事も知りたいのですが?」


左手にはいつの間にやら丸いボタンが三つある輝きを放つリモコンが握られていた。


「では、まず貴方の部下ですが、この少年は最近入隊してきたペル君隊員番号0732、二十歳A型身長177cm体重65kgでこれまでの実績は特に無く、これからも当分の間は下っ端で貴方が覚えておくような人物ではありませんよ。(嘘を言い連ねているだけだがな。)」


この時の反応は二種類であった。


素直に受け止めて凄いと思い呆気にとられた者と、彼にぞっとした者。もちろんクロロ氏が連れて来たもの達は後者の方で数瞬で目の前にいる人物が自分達の思っている以上に物凄いのだと感じた。


「後このリモコンはね。実はと〜〜ってもすんげえ爆弾さんを起爆させるスイッチだったりしちゃうわけなんだなー。」

「それだと貴方も無事ではないのでは?」


「のん、のん、のん、ノープログレムですよクロロ氏。爆弾の威力事態が大差あるのではなくて、真に怖れるべきなのは爆発により辺りに広がっていく新型殺人ウイルスの方なのですから。」


この声が聞こえる範囲にいた者がざわめき出した。始めに恐怖におののき声を上げた者の数はしれていたがその騒ぎは周りのもの達にそれこそ感染ウイルスの様に広がっていき、志向は完全に停止まだ少し冷静を装う者がなだめにかかるが、その甲斐はなくそこから少し離れた場所にいた彼と別の方に進んだ2人にも耳に出来た。



「フフフフッ、フフフ、ハハッハハハハッ。」

その騒動の中に一つのとても大きな高笑いが過ぎていく。



人間なんて脆い者だな。

ちょっとつついただけでこの様だ。

それに、何が怖いのかも分からない癖に俺の手のアクターに便乗しやがって。


・・・・・・だから、嫌いなんだ。












「隊長、今のって?」

「ああ、Jの言っていた合図の事だろう。行くぞ!!」

「はい!!」

エディと隊長は城のジョーカーとは反対側にある扉の油断し切っていた門主二名を吹き飛ばして勢いよく城の中に入って行った。





――数十分前 林――


『エディと隊長はまず、城の裏側の扉付近で待機だ。そして俺が大きな何でもどんな変な音でも兎に角合図を出す。そしたら一気に扉の前にいるものを気絶させるのがベストだがしなくてもいい、入ってこい。そしたら後は敵の主力人物が来るまで適度に暴れて人を引き付けておいてくれ。隊長にパーティーの間ずっと城を見学させていた報告を聞いて思ったことだが、恐らく城を傷つけるような銃器類は使ってこない。となると必然に接近戦になるが2人ならなんら問題はなかろう。

……隊長手筈通りに。」

その時、2人は目配せをして意思の疎通を行った。






ドカッ、バキッ


2人は彼の言われたとおりに適度に暴れていた。


「それにしても、いったい何人いるんですかね?」

「さぁな、だが幾等多人数でも下っ端にはここまで訓練が行き届いていないとはな。」

二人の人間に何人もの人がやられるのも情けない話である。


「そうですね、この分だと要の人物も大丈夫そうですよ。」

そして、今度は4人が近づいて来た。



前を行っているエディは一人、二人、三人と倒して最後の人物に駆け寄る。

そのものは長い袖で腕を隠し、帽子を深く被って少し不気味な感じであったが、エディは構わず走り寄り、目の前まで来た。


……その者の不気味な笑みと後ろの隊長の静止の声にも気付かずに。



ザシュッ!!


「エディ!!」








彼は騒動の中から抜け出た後、迷うことなく城を走り抜けていっていた。


それもその筈、彼にはクロロ氏と言う案内役が居たからである。

「それにしても凄かったですね。あれのお陰でここの中が思いのほか進みやすいです。」

「クフフッ、だけど本題は次の相手からですよ。ね、お爺さん。」

「ひょひょひょ、よもや気付かれておったとわ。流石、仮面ペルソナ道化クラウンの名は伊達ではないということかの。」

呼びかけられると後ろから前に一人の身軽そうなお爺さんが回り込んできた。


「クフフフッ、クロロ氏。では手筈通りに。」

「ええ、我が師は私が相手になります。」

「ふぉっほっほっほ、お前も懲りんやつじゃな。」


ガキィィィィン!!


クロロ氏は背中の身の丈程の大剣を爺さんは腰にさしてある細見の剣を交えて受け、彼はその横を堂々と横切って行った。


「師匠、随分と簡単に通してくれましたね?」

「ふぉっふぉっ、偶には弟子と剣を交えるのも悪くないと思っての。」


クロロは大剣を何とも無さそうに素早く振るい、一方爺さんは軽快な身のこなしでそれを避けていく。


「隙有りじゃ。」


大剣を大きく振るったところで、彼目がけて剣を突きだした。


違う、罠か?


大剣は床に刺さりそれを軸にして止まって突きを避け、同時に蹴り飛ばした。

だが、直前に気付かれた事もあってか大したダメージはない様で軽快に一回転しての着地を決めてみせた。


「ひょひょひょ、少しはやるようになったようじゃの。おちおち舐めてもいられんようになってしまったか。……では、次からはちと本気でいくぞ。」

「望むところです。勝負です、師匠。」


互いに剣を相手に向け、視線を合わせていた。











先ほどから少し城内が騒がしくなってきている。

私には関係のないことですね?

私は明日結婚してやっと城外にでられるのだから。

その先はまた直ぐに向こうで部屋の中で暮らすとしても。


希望を言えば自分の足で外にでて自由に外に行来きしたいのだが、その様な希望はもう随分前に捨ててしまった。

いや、この様な考えが思い浮かぶのはやはりまだ希望を捨てきれないから。夢を見ていたいから。

ここの外の世界を、お父様の所に来る前のお母様の居た場所で暮らしてみたいから。


でも、それは叶わぬ願い。だって、私は……。


「こんばんは、ご機嫌いかがですか?王家の囚われの御人形さん。」









この囚われのお嬢様編は長いっす。

俺としては前編、後編で行きたかったんですが、思ったより書くことがあって長くなってますが、次がこの編の最終です。

これが終わったら少し対戦とは離れて日常行ってから大戦に突入させるつもりです。

早く革命させろ〜って思う人もいるかもですが、日常も大事ですからねって所で終わります。

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