表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の彼女は異世界人  作者: 藤乃叶夢
第一章 地球来訪編
8/136

第八話 彼女と魔法の授業

義手が完成してから俺と姉は本格的にアリスから魔法を習うことになった。


「まずは自分の中の魔力を感じる事から始めましょう!これは他者から魔力を体に流すことで感覚を掴みます」


 アリスと俺、姉の三人が手を繋ぎ輪になった状態でアリスが俺たちに魔力を流す。

俺は魔方陣を発動した際にも若干であるが感じられていたので、既に感じた事のなる力がアリスから流れ、俺を通して姉に流れていくモノが感じられた。


 「なんか不思議な感じ、これが魔力?」


姉も特に問題無く魔力の流れを感じたようだ、アリスは頷き


「そうです、トーヤさんもアキさんもその流れを手を離しても感じれるようにしてみてください」


アリスが手を離し、俺と姉だけ手を繋いだまましばらく魔力を循環させる。慣れたら姉とも手を離し単独での魔力の動きを維持できた。


「トーヤさんもアキさんも優秀ですね!学院の生徒でも一瞬で出来るのは半数くらいなんですよ?一般の方なんて流れを掴むのに長い方で一週間かかることもあるのに!」


 どうやら俺と姉は魔力の流れを掴むのは早かったらしい。早く魔法を使いたいと思っていたのでこんな所でつまづいてはいられない!


 「では、魔力を体に流すのを維持しながら聞いてください。

体も鍛える事で強くなるように、魔力も流し続けたり使ったりすることで総量が増えたり威力が増加します。個人で差はありますが常に魔力を循環するように心がけてください」



「どうやって魔力の量とか威力を把握してるんだ?威力はまあ魔法使ってわかりそうだけど」


俺が疑問をぶつけるとアリスが以前ホームセンターで買った人工水晶を取り出した。


「私の世界では魔術学院と冒険者のギルド、あとは各神殿などにこのような水晶があって、そこで個人の能力を測る事ができるんです。本来球体の水晶は貴重なのですが、幸いこの世界には人工水晶もありますので、これを用いて測ってみましょう」


 アリスの説明では魔力量は水晶の色、威力はどれだけ輝くかが基準となるそうだ。ゲームのように数値化してくれれば楽なのにな、と思ったらあちらの学院やギルドでは各人に数値化した身分証を配っているそうだ。有料らしいけど・・・。


 魔力量は赤・橙・黄・緑・青・紫・虹 となり虹になるほど強い。一般の人族は赤から稀に橙で、そこから成長により二段階程上がるのが限界とされているようだ。


 また、輝きは中央だけが点のように色づく程度から水晶全体が輝きあふれるまであり、こちらも具体的な数値はギルドからの身分証でのみ現しているらしい。


 「まずは私がお見せしますね?」


アリスはそう言い、水晶へ魔力を通し始める。徐々に赤から橙と変化し緑まで変化した。輝きは水晶が7割くらい光っていた。


 「すごいのかどうか基準が分からないけど、アリスは確か学院の主席だったよね?となると結構すごい?」


 俺はどう反応して良いのか分からずアリスに尋ねた、アリスは苦笑しながら


「そうですね、数値化したカードを見せたほうが早いでしょうか、本来他人へはあまり見せないのですが」


 そう言いながら”アイテムボックス”から一枚のカードを取り出した。

カードにはアリスのステイタスが表示されていた


----------------

名前 アリスティア・ローゼン・フレイア


年齢 15


ランク E


▼(任意で隠す事ができる)

P A 30(総合的な身体能力)

INT 100(魔法の威力)

M P 700(魔力の総量)


----------------

ちなみに一般の人族の平均はこうだ


----------------

ランク なし


▼(任意で隠す事ができる)

P A 10(総合的な身体能力)

INT 10(魔法の威力)

M P 50(魔力の総量)


----------------

PAとはPhysical abilityの略で身体能力を現すらしい。要は肉体的な能力を数値化したものらしい、INTは知性ではなく魔法の威力をMPは魔力の量を数値化したものだ。


ちなみにPAはこの世界でいう学校の身体能力テストを数値化したようなものらしい、学院やギルドで半日から場合によっては数日かけて測定し、総合的に判断するらしい。


また、ランクはギルドから与えられる。ギルドからの依頼などを達成し貢献した者はランクが上がるらしく、F→E→D→C→B→A→Sと上がるらしく、Sランクは一騎当千の能力を有してるらしい。


つまり、アリスは身体能力が一般人の3倍、魔法の威力に至っては10倍!という事だ。


「なるほど、やっぱり数値化のほうが分かりやすいな」


俺と姉はアリスのギルドカードを見ながら水晶と見比べた。大まかにではあるが、色を数値化するとこうなるらしい。

赤(1~50)・橙(51~200)・黄(201~500)・緑(501~1000)

青(1001~2000)・紫(2001~5000)・虹(5001~?)


一般人は基本赤、成長しても橙が精々らしい、緑に光るアリスはかなりの才能と修練を積んでいると思ってもいいな。流石は魔法学院の主席だ、一騎当千は無くても当百くらいはありそうだ。


「私の能力は現状この状態ですね、今後修練によってまだまだ上がりますが、学院卒業してからすぐ魔王と姫様探しのチームに入れられたのでギルドランクは低いのです」


 アリスはそう言い、俺と姉に水晶を手渡してきた。


「さて、トーヤさんもアキさんも計測してみましょう。私を基準にすると大まかな数値も推測できると思うので試しにどうぞ?」


 俺と姉はそれぞれ水晶を手に魔力を流し込む。ここで紫とかあわよくば虹色に光ったりして最強の魔術師!とかになれたらと若干妄想したのは許して欲しい。


結果、俺は橙色に姉は黄色だった。って、姉の魔力量高ぇ!それに比べて俺は一般人レベルかよ?!


「魔法を習い始める時の学生の魔力量は平均的に橙なので、トーヤさんも落ち込まなくていいんですよ?」


 若干落ち込んだ俺を見てアリスがすかさずフォローしてくれた。

うん?チートとか全くありませんでしたよ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ