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僕の彼女は異世界人  作者: 藤乃叶夢
第四章 成長編
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第七十六話 鑑定結果

最近時間が取れず短いです。

一話から見直しもしたいのですが、そうすると最新話があげれないしというジレンマに陥ってます(汗)

 鑑定の結果は二種類に分けられた、手に入れるのが難しいレア品、市販でも買える範囲のノーマル品だ。ソフィさん曰く、ノーマル品であれば売ってしまっても問題無いだろうとの事だった。


 レア品の内訳は刀と片手剣が1本ずつ、今アリスに持たせていた杖が1本、姉が愛用していた薙刀が1本だった。装飾品や防具に関してはノーマル品の分類となったが良い物ではあるらしく使うか取って置いたほうがいいといわれた。残念ながら装飾品に関しては魔法は付与されているがノーマル品だった。


 俺が普段使っていた刀としまったままにしていた片手剣には《鋭さ》《怪力》《空斬》の魔法が付与されていた。特に《空斬》は遠距離攻撃が可能な風属性の魔法が無詠唱で放てるので嬉しかった。

 姉の愛用していた薙刀には《鋭さ》《怪力》《大地隆起》の魔法が付与されていて、《大地隆起》は地面に突き刺すと自分の周囲に土の壁を作り出す防御系の地属性魔法が付与されていた。

 アリスの使う杖はソフィさんが作った物だが、《魔力増幅》《魔力軽減》《風の障壁》の魔法が付与していたそうだ。魔法使いの為の杖らしいINTを高める《魔力増幅》と消費する魔力を減らす《魔力軽減》、そして遠距離攻撃や魔法を防ぐ《風の障壁》という風属性の魔法が籠められていた。


 この鑑定結果は俺達三人ともに嬉しい内容だった。俺は遠距離に難があったのがこれで多少解消されるし、姉とアリスは防御系が不安だったので助かる。ちなみに姉の《大地隆起》は格好良かった!槍を地面にさした姉の周囲に魔方陣が浮き出てそこから1m程の土や岩が隆起してくるのだ。若干俺が欲しいと思ったくらいだ。

 アリスの杖の《風の障壁》は矢と初級の魔法くらいなら弾き返す強度があった。ソフィさん曰く、一定の距離を感知して自動的に発動するらしく自慢の一品だと言っていた。これで遠距離からの奇襲などにも有効だろう。


 「依頼されていた杖は来週中くらいには出来るだろうから、その時また来て頂戴」


 ソフィさんは鑑定の代金として渡した装飾品の一つを嬉しそうに見つめながら言った。姉用の杖用の代金は同様に使っていない防具や装飾品を二点ほど渡したら十分だと言われたので物で支払った。

 ソフィさんの魔法具店を後にした俺達は武器の能力に慣れる為に、明日は軽い依頼を受けようと思い冒険者ギルドへと立ち寄った。ギルド内は時間が中途半端な所為か人がまばらだった。

 俺達は依頼書のある掲示板へと行き、ランクの低そうなクエストを探す。暫く見ているとゴブリン退治の依頼が見つかった。ゴブリンは単体としては弱いが、剣や槍を使う他に弓矢や魔法を使う個体も居るので今回の場合には都合のいい依頼だろう。


 今日のところは依頼だけ受けて一旦家へと帰る。俺は庭先で《空斬》の練習をすることにして、適当に杭にわら人形もどきを取り付けると庭に設置した。俺は刀を構えると魔力を通してみる、刀全体に魔力が行き渡ると刀身がキーンと小さな音を立てて振動しているのが分かる。昔みた漫画に高速振動剣とかあったよなと思ったが、別段切れ味が増す訳では無さそうだった。


 俺は案山子かかしもどきに狙いを定めると上段から刀を振り下ろした。すると”轟”という音と共に半透明の衝撃が案山子へと向かっていく。よく見ると薄っすらと白い刃の形をしているだろうか?その半透明の刃が案山子に当たるとザクっと小気味いい音を立てて案山子に一筋の傷が付いた。


 「お~、結構溜が長いけど練習次第でなんとかなるかな?半透明ってのが回避され難くていいかも」


 俺は独り言を呟くと案山子に向けて何度も《空斬》を放ち練習をした。最初こそ数秒の溜が必要だったが、慣れてくるとタイムラグがかなり縮めることが出来た。一秒かかるかどうかで放つことが出来るようになった俺は魔力の量を増やしてみたり色々と試すことにした。

 結果分かったことは、魔力量を増やしても対象へのダメージには変化が無いこと、ただしイメージ次第で数を増やすことは出来そうだった。この日は練習中に二本同時の発動までは出来るようになっていた。

 暫く練習しているとメイドのリンが呼びに来たので家の中に戻ることにした。


 「ところトーヤ、武器の使い心地はどうだったの?」


 夕飯を食べていると姉が聞いてきた。俺は順調だと答え訓練で二発の斬撃まで出せるようになった事を話した。


 「そう。私も使ってて思ったんだけど《大地激震》も使い方次第で攻撃に使えそうなのよね~。明日の依頼でお披露目出来るかも」


 姉はそう言うと嬉しそうにニコニコしていた。

弱いとはいえゴブリンも数が多いとやっかいな相手だ。稀にだけど希少種のゴブリンキングも居る場合があるし油断しないで欲しいな・・・。

 明日の依頼先はかなり王都から離れた村の近くでゴブリンの目撃が多くなったからという調査と可能なら殲滅である。どの程度増えているか分からないので最悪数を把握するだけでも依頼失敗とはならない。

 あいつらは増えるだけ増えては食料が足りなくなって村を襲う。その癖村の女性を攫っては犯して更に増えるので質が悪い。ゴキブリのほうがまだマシである。


 翌朝、仕度を整えると馬車を借りて依頼のあった村まで出発した。案内は王都まで依頼を出したその村に住む若い男女二人だった。どうやら付き合っているらしく、この問題が解決したならば結婚をするんだそうだ。

 アリスや姉と村娘が結婚について賑やかに話をしているのを横目に、フラグにならなければいいなと思いつつ馬車を走らせた。



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