第七十四話 後始末
更新おそくなりました。
麓の村で密猟者を搬送する為の馬車を借りた。天馬たちは山へと帰っていったので他の馬を使っても問題ないだろう。数時間かけて王都まで戻ると俺達は王都の入り口に居る衛視の所へ密猟者達を突き出した。俺は衛視の人に事情を説明すると衛視の人は大慌てで確認作業に入る。
天馬の密猟は国益を大きく左右するため、この国では重罪となる。恐らくこの四人は罪が確定したら二度と日の目を見る事は無い。衛視たちに聞きたい事があった場合の連絡先を教えるとその場を後にして街へと入る。
「さて、密猟者は予想外だったけど、依頼達成の報告にギルドに行こうか」
俺はそう言うと二人と一緒に冒険者ギルドへと向かう、トラブルは合ったが羽根を二十四枚手に入れる事ができた。ギルドの窓口に行くが今日はマリナさんの姿は見えなかった、俺は違う受付譲に依頼達成の報告と共に羽根を見せた。受付譲はその羽根の多さに驚いていたが、事情を伝えると納得してくれた。
受付譲は羽根の成功報酬として2,400エル(約240万円)を俺達に手渡すと、衛視から密猟者を捕縛したことで後から追加報酬が出るだろうという話を伝えられた。数日は後になるだろうと言われたので今日はひとまず家へ帰る事にした。
この件を期に天馬の羽根に関する依頼は俺達に優先的に回ってくるようになるのだが、それはまた別の話である。
家へと帰る道すがら、姉とアリスは天馬の雄大さやかっこよさについて話していた。確かに幻獣が見れたのは俺としても感動した。だけどもしこれがユニコーンとかだったら大変な事になっていたのだろうなとセクハラな事を考えながら家へと向けて帰る。
家へと帰ると学院のお婆ちゃんから伝言が届いていた。どうやら暇なときに学院へ顔を出して欲しいようだった。俺は今日は疲れたからと明日以降向かうことにして部屋へと戻り部屋着へと着替えた。夕飯を食べて風呂に入ったあと、俺は今日もアリスとベットに腰掛け色んな話をしていた。
「今日はお疲れ、山へ向かうときかなり辛そうだったけど体大丈夫か?筋肉痛とか」
「ん~今の所大丈夫そうですけど。明日になって急に来そうですよね・・・」
アリスは自分の腕や足を触りながら返事をした。天馬の生息する山へ向かう時に身体強化の魔法を使ってかなりの速度で走ったので、反動で筋肉痛にならないか心配したのだ。
身体強化は魔法の力で全身の筋肉に働きかける、俺みたいに基礎的な筋力があれば別だが普段鍛えていない人が使うと大概激しい筋肉痛に陥るのだ。・・・俺も日本で始めて使った時には調子に乗って使いすぎて二日間動けなかったものだ。
「まあ、アリスは魔法に慣れてるから筋肉痛になっても軽いだろうけど、マッサージでもしようか?」
俺の言葉にアリスは少し思案した後、お願いしますとベットに横になった。アリスは薄めの絹のローブを一枚羽織っているだけなのでマッサージはし易そうだ。俺はうつ伏せに寝かせると腕、背中、腰、太ももと順にマッサージをしていく。背中を指圧しているとアリスは気持ち良さそうな顔で小さく息を洩らす。
「んぅ・・・」
そんな声が背中から腰へと指圧が移り、お尻から太ももへとかけて移っていくに従って声が徐々に大きく、熱を帯びていく。俺は沸きあがってくる邪念を振り払って無心にマッサージをしていく。だが考えても見て欲しい、自分の彼女が薄着でマッサージを受けて指で押される都度悩ましい声をあげているのだ。男としては我慢して出来るものではない。
俺は太ももからふくらはぎ、足までをセットでマッサージすると再度腰のほうへと手を持っていく。太もものあたりに手を持って行くとアリスの吐息が一段と強くなる。
「あんっ!・・・ん・・・」
どうしても念入りに太ももと腰の辺りにマッサージが集中してしまうが仕方が無い事だろう、俺は自分を正当化しつつ太ももとお尻をもみ続ける。既にマッサージとしては意味を成していない、同じ箇所に留まる俺の手にアリスも悟ったのだろう顔を俺の方に向けると、恥ずかしさを堪えるような表情で俺にお願いをしてきた。
「ねぇ・・・トーヤ、ん・・・。直接マッサージしてくれませんか?」
俺はその言葉に理性が飛びそうになった。彼女がOKをくれたのだしローブの裾から手を潜り込ませ直接マッサージを行う。俺の手にダイレクトに太ももの感覚が伝わる、俺は太ももをもみ続けながら徐々にお尻へと手を持って行く。すると下着を着けていないアリスの大事な場所へと指が到達した、アリスはビクっと体を震わせるが拒絶はしなかった。俺はお尻や内股を念入りにマッサージをして色々なところへと指を這わせる、アリスは身を捩ったりしながら俺の指の動きに耐えている。
暫くするとアリスの内股に濡れる液が流れてきた、俺はアリスの耳元に口を付けると確認の為に尋ねた。
「アリス、中からもマッサージしたほうがいい?」
アリスは顔を真っ赤にしながらコクンと頷く、俺はアリスのローブを脱がせるといつもより乱れたアリスを抱いた。
翌朝、俺とアリスは汗にまみれた体を一緒にお風呂で流した。どうやら昨日のマッサージが効いたのか?筋肉痛は無いようだ。変わりにとても体が怠いそうだが別な要因だろう・・・。
いつもより遅めに朝食を取ると、伝言があったのだしと早速学院へと向かう事にした。
「お婆ちゃん何の用だろうな?」
「普通に会いたいだけという可能性も無くはないけど・・・」
俺の疑問に姉が適当に返事を返す、確かに週に一回は会いに行っているが向こうから会いたいと思うときもあるかも?だけどアリスも一緒なのだし別な理由か。呼ばれた理由に覚えが無かったので取り合えず学院長室へと向かう。学院も慣れたもので誰に呼び止められる事も無く建屋内を歩く。学院長室の扉をノックすると中から「どうぞ」と声がかかる。
「お婆ちゃん、呼んでたって言伝聞いたから来たよ?」
入室すると俺はお婆ちゃんへとそう話しかける。お婆ちゃんは俺達だとわかると嬉しそうにニコニコしながらソファーを勧めた。ソファーへと座ってお婆ちゃんが煎れてくれたお茶を飲みながら世間話や近況を報告したりした。暫く会話をしているとお婆ちゃんが手をパンと合わせると思い出したかのように金庫から水晶を取り出してきた。