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僕の彼女は異世界人  作者: 藤乃叶夢
第一章 地球来訪編
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第七話 彼女と実験結果

稚拙な文ですがお読みいただきありがとうです。


「さて、お肉の義手はひとまず外して、残りの木材と金属のほうに取り掛かりましょう」


アリスが言い、俺は外すときの呪文を言い義手を取り外した。


「『解呪ディスペル』」


義手は急に力を失い、腕の接合部から剥がれ落ちた。姉が鶏肉の塊になった物体を興味深げに弄りながら縫い合わせてた糸を解していった。


「ちなみに、木材や金属での義手は術者のイメージが重要なの。単純な腕の形なのか、中は空洞にするのか、形はイメージで変わるようよ?場合によっては刃のような形状を作ることも可能みたいね」


アリスの解説を聞きながら、結構便利なんだなと感心した。魔法はんぱないな!


一先ず、木材から手に取る。どんな形がいいんだろうな?イメージを固めたいけどいまいち浮かばない。ともかく、形は普通にして作るしかないな


「『義肢創造クリエイトボティ』!」


俺は今日二回目の呪文を唱え魔方陣を発動させた。今回はさっきので慣れてきたので目は開けたままだ。

 上腕部にくっつけた木材が肩の方から滑らかに腕の形に変形してくる!すごいな、削らなくていいから便利だし、自動的に反対側の腕と対称にでもなるのかな?

 肘の間接部まで来たときに複雑な変形を見せ始めた!動くように稼動部分を構築してるんだろうけれど、具体的に俺がイメージしたわけでなくても知識にある歯車や機械的な構造で勝手に作られているようだ。


 指先まで出来上がったようなので、先程と同じく順に腕を持ち上げ間接部を動かしていく。


「キリキリキリ・・・キキキ・・・キュキュ・・・・キリキリ・・・」


あれだね、からくり人形?間接を動かすたびに微妙に軋む音がなるんだよね・・・。


「なんか、音が気になるよね?これ」


昼間はいいだろうけど、夜とか結構耳障りかもしれない。夜道で鳴ってた日には怪奇現象に間違われそうだ。


「そうね~、グリースでも稼動部に塗るのがいいかしら?でも木だと膨張しそう?」


姉が思案しつつ俺に言った、何にしろ先程の鶏肉義手よりはマシだろう。長袖と手袋を着ければ見た目にもバレなさそうだ。


「では、強度や触覚のテストですね♪」


 だから、アリスさんなんでそんな楽しそうなんですか?

なんだか、アリスの気づかなかった一面が見えてきた気がして複雑な気分だった。


 不思議な事に木が素材でも触られた触覚、強く叩いたときなどの痛覚は鶏肉の時と同様で、感覚は得られるようだが、痛覚に関しては遮断されているようだ。困らないからいいけど。


 また、強度が上がったためか、持ち上げる重量が多少重いものでも少ない力で持ち上げることができた。反対の腕だと片腕で15kg程持ち上げれるんだが、義手のほうだと半分くらいの重さに感じる程度になった、これがこの魔法で作った義手の効果なのだろうか?若干だけど力が強くなった感じがする。


 そしてついに金属での義手作成に挑戦だ!これはイメージが簡単に持てた。某錬金術師の漫画を見ながらイメージして魔法を発動した!


 「今回はイメージ通り!やばいなこれ!超かっこいい!」


金属のメタリックカラーで間接部もさっきの木材よりも複雑に見える。拳を握った感じも今までの二つの素材よりも力がしっかり入るし違和感も殆ど無い!

 何よりかっこいい!気に入った。


 「へ~、なかなかカッコイイね。某鋼の人そっくりね」


姉はクスクス笑いながら俺を見て微笑んでいる。アリスは元ネタがわからないらしく、不思議そうな顔をしていた。今度コミックを貸して見せてあげよう。


 金属の義手は強度も問題なく、握力も通常の数倍まで出そうだった。左手の握力が55kgだったが、義手のほうが100kgくらいは出てそうだ。この義手ならスチール缶も潰せそうだ!


 結果、義手を三通り試して金属の義手にすることにした。長袖のTシャツと義手には皮の手袋をはめた。周りには義手をつけたといってあまり動かさなければバレ難いだろう。


 なんだかんだで夕方になり、そろそろ晩御飯の支度があるからと姉は台所に行った。木材で作った義手は予備として部屋に飾っておくことにし、アリスとで金属義手を弄りながら改造案をだしあっていた。


「やはり刃を出し入れできるようなのはどうでしょう?」


「いや、日本では銃刀法違反で捕まるんだよ?」


そんな馬鹿なことを言いながら晩飯までの時間を潰していた。


「は~い、今日は親子丼よ。十夜も右手出来たから箸使ってみたら?」


「お、美味そう!いただきます!」

しばらく姉の作ってくれた親子丼を食べる。当然一年半ぶりに箸を使ってちゃんと食べた。

 食ってしばらくして、そういえば義手に使った最初の鶏肉どうしたんだろうと気になって姉に聞いた


「なあ、姉貴。さっきの鶏肉どうしたんだ?」


姉はにっこり微笑んで


「食材は粗末にしちゃダメだからね~?」


・・・・俺とアリスは今食っていた親子丼に目を落とし、まさかと姉の顔を見た


「さっきの食材はスタッフが美味しく頂きました♪ってね!」


食欲が急激に無くなっていくのを感じつつ、3kgもの鶏肉だからしばらく鶏肉を使った料理が出て来るのだろうと覚悟を決めつつ親子丼を咽に押し込んだ。

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