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僕の彼女は異世界人  作者: 藤乃叶夢
第三章 修行編
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第四十四話 成長の証

 四日間の合宿を終え俺達は王都へと転移魔法で戻ってきた。連日の魔素の森での訓練や戦闘で全身が皆ボロボロだったがこのまま冒険者ギルドでカードの更新を行ってからの解散となるらしい。

 俺達がギルドの扉を潜ると、ベテラン冒険者達から温かい目で迎えられた。どうやら毎年恒例の合宿だったらしく殆どの冒険者が経験しているんだそうだ。俺達は奥の部屋へと通され、ギルド長から訓示というか心構えを聞かされる事になった・・・・が、長いから割愛する。


 「さて、お待ちかねのギルドカードの更新だ。全員Cランクへとランクアップしているから併せて確認しておけ」


 そう言い俺達にギルドカードを配った。


----------------

名前 トーヤ・イガラシ

年齢 18

ランク C

▼(任意で隠す事ができる)

P A 300 >50up(総合的な身体能力)

INT 80 >15up(魔法の威力)

M P 750 >100up(魔力の総量)

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名前 チアキ・イガラシ

年齢 21

ランク C

▼(任意で隠す事ができる)

P A 95 >10up(総合的な身体能力)

INT 200 >50up(魔法の威力)

M P 1500 >300up(魔力の総量)

----------------

----------------

名前 アリスティア・ローゼン・フレイア

年齢 15

ランク C

▼(任意で隠す事ができる)

P A 60 >5up(総合的な身体能力)

INT 250 >60up(魔法の威力)

M P 2200 >300up(魔力の総量)

----------------


 やはり軒並み能力が上がっていた、俺の身体能力が二人に比べてかけ離れてきたな・・・。

姉もアリスにほぼ並ぶくらいのINTとMPになってきている、身体能力はまだアリスより高いけどそこまで差が無いから今後は魔法職として伸ばしたほうがいいのかもしれない。


 「ふむ、チアキとアリスティアはかなり優秀な魔術師になれるな、アリスティアは学院主席だったよな?それに並ぶチアキも流石という所だ。・・・それにしてもトーヤ、お前の身体能力はなんだ?異様な高さだぞ?」


 『片翼』のバトラさんとギルド長が揃って俺の身体能力に関して突っ込んできた、姉とアリスは褒められてるのに、なんで俺だけ・・・。


 「ちなみに、Aランクのギルドカードを参考までに見るか?」


 バトラさんがそう言って俺達に自分のカードを見せてくれた。

----------------

名前 バトラ・ファング

年齢 32

ランク A

▼(任意で隠す事ができる)

P A 670 (総合的な身体能力)

INT 350 (魔法の威力)

M P 4000 (魔力の総量)

----------------


 流石Aランカー・・・、身体能力なんて俺の倍だし前衛型のくせにINTもMPも高ぇ!

俺達が驚いていると、バトラさんが説明してくれた。


 「俺は魔族だからな、基本的にINTとMPは高い。そう考えるとアリスの譲ちゃんは人族の割りにMPが高いな、チアキの譲ちゃんもだが身体能力は大概そんな数値が普通だ。なのにトーヤ、お前の300は異常だぞ?獣人とかでもよほど修練を積んだ奴くらいしかその数値は見た事が無い」


 どうやら冒険者になって一月くらいの奴の平均から俺の身体能力は逸脱しているらしい。CランクのPAが高くて100らしい、獣人で150がここ数年の平均らしく俺の300がどれだけ異常かが分かる。


 「小さい頃から親父に格闘技教えられてましたから・・・、それに俺の右腕が義手なのでそれも数値に含まれてるんじゃないんでしょうかね?」


 俺の説明にバトラさんとギルド長は頭を捻る、それにしては高いとまだ唸っている。


 「まあ、いい。だがこのまま成長していくと将来が楽しみな逸材になりそうだ、頑張ってAランク・・・いやSランクまで行けば同じSランクでもトップクラスになれるだろう」


 あまり煽てないで欲しい、俺は照れて頭を掻いた。姉からSランクになれたらでしょと突っ込みを貰う。いかんいかん、調子に乗っては駄目だ確実に実力を付けると決めたんだった。


 この後『十字架クロス』の面々とも挨拶を交わし、俺達はギルドを後にした。久々の風呂を堪能した後、早めに飯を食べてベットへと潜り込んだ。四日ぶりのベットの誘惑には勝てず、あっさりと意識を手放した。

 翌日、俺達は久々に学院へと足を向けていた。学院長に屋敷で雇うメイドさんの詳細を聞くためだったのだが、数日振りの王都の中は何か今までと違っていた。


 「なんか違和感あるな・・・、他人の動きがダイレクトに伝わるというか、気配察知の能力が上がったせいか?」


 どうやら姉もアリスも同じような感覚があるらしい、合宿前には感じられなかった人の動きや位置が手に取るように分かってしまうのだ。曲がり角の向こうから人が歩いてくるなど目に見えない所の人の動きがわかるせいで、街の中が歩き難い感覚がある。森などでは助かるが街の中だと非常にやっかいな状態になった。これはしばらく感覚を調整するのに時間がかかりそうだ・・・。


 学院へ着くと受付の人に学院長へと取り次いでもらい、応接室へ通された。周囲に人が居ない事で大分落ち着いたが、部屋の外にいる秘書の人の気配などが感じられるので変な感じだ。


 しばらくすると人が近づく気配が感じられ、部屋の扉がガチャと開いた。


 「トーヤ、チアキよく来たわね、早速合宿で何を学んだのかお婆ちゃんに教えてちょうだい」


 学院長のお婆ちゃんが入ってきた。どうやら俺達が合宿に参加した事はギルド長から連絡が行っていたようだ、俺達はお婆ちゃんに『片翼』のすごさ、どんな訓練を行ったか、街に戻ってからの違和感などをお茶を飲みながら報告した。

 お婆ちゃんは頷きながら、気配察知の調整について教えてくれた。どうやらお婆ちゃんも若い頃冒険者としても活動していたようで気配察知の感度は経験があるらしい。


 「さて、屋敷の改装はあと一週間程で完成するわ。近々雇う予定のメイドと面通しして欲しいから数日中に都合のいい日を教えてちょうだい。予定では女性二人と男性の執事を一人雇うから、ちなみに執事の人はこの道のベテランを用意したわ、生活面では苦労しなくていい筈よ」


お婆ちゃんに都合のいい日と聞かれたので、数日は宿で大人しくしているから何時でもいいと伝えると、お婆ちゃんは微笑みながらわかったわと答えた。

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