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僕の彼女は異世界人  作者: 藤乃叶夢
第二章 異世界訪問編
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第二十三話 彼女と王都のあれこれ

本日二話目です

よろしくおねがいします

「お疲れ様でした、こちら依頼達成の報酬です」


冒険者ギルドに戻りカウンターで報告をすると、受付の職員から報酬を貰った。

成功報酬の300エル(約3万円)の他に5匹分の肉が結構な量になったものを買い取って貰い、追加で500エル(約5万円)が手に入った。約半日で800エル(8万円)か、割のいい仕事と思うべきか命を掛ける対価としては安いと思うべきなのか微妙だな、と思った。


 三人で報酬を分け一人辺り250エルとして残った端数は飯代に使うことにした。

この金額でも無駄遣いをしなければ一週間以上生活が出来る、といっても今泊めて貰っている宿だと2日で消えるが・・・。こう考えると高級宿に泊まっているんだなとつくづく思う。


 初の依頼達成のお祝いという事で俺達はギルドの近くの酒場に来た。ちなみにこの世界では15歳で成人と見なされるので俺もアリスも酒を飲む事は可能だ。


 俺達は適当なテーブルに席を取り姉はエールを、俺とアリスは果実酒を薄めで頼んだ。

俺はあちらの世界では酒は殆ど飲んだことが無かったので軽い酒にしたのだ。


 「「「かんぱーい!」」」


 俺達は色々な料理を頼み、祝杯をあげた。果実酒は何かの柑橘系の物らしく、呑みやすかった。


「なんとか無事に終わったな、最初猪に先手打たれた時は焦ったけど」


 俺は料理をほお張りながら言った、姉は行儀が悪いといいながらも笑っていた。


「そうね、二匹同時までなら十夜と私で抑えれるけど三匹出たら危なかったわねー」


 今回は同時には二匹までしか襲ってこなかったが大量の敵を相手する事も想定していかなければいけないのだろうな。

 

 「まぁまぁ、まずは無事に依頼達成したことを祝いましょうよぉ~」


アリスは既に酔い始めているようだ、まだ一杯目なのに・・・。


 この後二時間もしない内にアリスが酔い潰れたので大人しく宿に帰った。


教訓、アリスに酒は飲ませるな・・・。


 翌日は依頼は受けず、休みとした。名前を売るのは目標だが折角の異世界なのだから観光をしたいし楽しみたい。アリスも半年振りで所々変わっている店もあるらしく一緒に見て歩く事になった。


 「こうして見るとやっぱり異世界だよな、種族も色々だし格好が中世風だし」


 俺は通りの屋台から買った串焼きを食いながら街を見て回っていた。隣にはアリスが楽しそうについてくる。姉は途中の服屋に置いてきた、選ぶのに付き合っていたら半日は軽く掛かる。

 向こうの世界で付き合わされた事が多かっただけに展開が読めるのでアリスだけを連れて観光を続けることにした。

 ん?二人きりというこのシチュエーションはもしかしてデートって奴か?いやでも付き合ってる訳でも無いのだし違うか。そんな事を考えながらメインの通りを歩く、特に目的も無くぶらぶら歩くだけだが、何か珍しい物でも無いだろうか。


 「アリス、何か面白そうな所無いか?これぞ異世界!って感じの奴」


 アリスは「そうですね」と呟きしばらく考えると、闘技場か魔道具屋ですかねと答えた。

闘技場は専属の闘士に冒険者が挑戦し、何回戦まで勝てるかを賭ける娯楽らしい。当然、挑んだ冒険者が一定以上勝ち抜くと賞金が貰えるらしい。

 魔道具屋は生活に必要な色々な魔法を道具に込めて売っているらしい。代表的な物だとお湯を沸かすための火石や水を出す水石などを売っているらしい。


 「闘技場は面白そうだな、魔道具屋は姉貴が一緒の時に見てもらうか。生活に必要なのだと姉貴のほうが得意だしな」


 俺の返事にアリスは闘技場のほうへ案内してくれた。

闘技場はかなり大きな建物の中にあり、コロシアムを想像していたのだがアリーナ部分は冒険者ギルドの訓練場くらいの広さしか無く、あとは観客席が大半を占めていた。


 「トーヤも出てみます?賞金が出ますし、戦闘訓練や腕試しに出てる人も居ますから飛び入りできますよ?」


 アリスが出場を勧めてきた。どうしたものか、この世界での俺の能力がどこまで通じるか試してみたいとは思っているし、人間相手に戦うなど他では経験できないだろうとは思う。


 「んー、対人の練習ってことならちょっと出てみるかな。あそこの受付でいいのか?」


 カウンターがあり、受付譲が座っている。アリスが頷いたので、俺はちょっと腕試しのつもりで参加を申し込んだ。

 闘技場のルールはこうだ、登録されている闘士に対しての勝ち抜き戦で5人以上勝ち抜きで賞金が発生するらしい。闘士は計十人いて全員倒すと1万エル(一千万円)が貰える。

 ただし、魔法は身体強化のみで放出系は禁止、武器は刃を潰したものか素手が基本の為、参加者が限定されるという事だ。

 ま、俺みたいな奴にちょうどいいルールって訳だ。


 「では、次の挑戦者です。冒険者になったばかりという若干18歳!トーヤ選手です!!」


 場内にアナウンスが流れ、係員に入場を促されたのでアリーナに向かう。

アナウンスではまだパフォーマンスであれこれ叫んでいるが、俺は意識を集中し雑音を無視する。武器はどうしようかと思ったが闘技用のは使い古されて全体のバランスが狂っており使いにくかったので素手で戦う事にした。右腕の義手もあるから相手が武器を使ってもなんとかなるだろう。


 最初の相手と相対し、俺は相手を見た。歳は三十くらいだろうか?全身が筋肉ダルマでいかにもパワータイプだが、俺には相性のいい相手だと思った。


 審判の合図と同時に相手の筋肉男が雄たけびを上げながら突進してきた。これなら昨日のバーサークボアのほうが厄介だったなと思いながら足払いを掛ける。体勢が崩れたところに義手での手刀を延髄に叩き込んで終わりだ。


 場内が一瞬静まる、何せ冒険者登録して二日という触れ込みの俺みたいなガキが巨漢の男を3秒で倒したのだ。

 次の瞬間、割れるような歓声が闘技場に響き渡った!

まあ、この筋肉男なら余裕だが次からどんどん強くなって行くのだろう。少なくとも5人抜きしていくらかでも賞金を持って帰ってアリスとのデート資金にしてやると心に秘めつつ次の闘士を待った。

ブックマークが徐々に増えてきました、嬉しいですね。

これからも楽しんでいただければ幸いです。

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