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僕の彼女は異世界人  作者: 藤乃叶夢
第二章 異世界訪問編
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第十九話 彼女と王都見学

本日二回目の投稿となります。


 結局学院を出るまで散々姉と学院長にからかわれた・・・。俺は変な汗がでてるし、アリスは顔真っ赤で湯気でてんじゃね?って状態だし。


 今日はこれから宿を取り、明日は軽く王都の観光をする事になった。何せ言葉は話せても文字が読めないからな、生活に必要な店の特徴だけでも覚えておかないと明日からの生活に困る。


 王都は人口五千人程度で王都を中心に村が点在するらしい。ファレーム国は周囲の国々に比べて小さいらしく、国全体の人口もそれ程多くないようだ。

 宿は学院長からのお勧めを聞いておいた、多少割高だが学院長が払ってくれるそうだ。

俺達はこっちの金を持ってないから、親父の残していた武具の一つでも売って金にしようと思っている。アリスも当然俺達の案内役で一緒だ、アリスは半年も行方不明で親とかに挨拶しなくていいのか?と聞いたが、


 「私のお父様の居る領地はここよりかなり遠方ですので、取り合えず手紙でも出しておきます」


との事だった、というかアリスもミドルネームまであるしやっぱり貴族だったんだ?と尋ねると


 「小さな、田舎の土地しかもってない程度ですよ、私は魔術の才があったので王都の学院に小さい頃に来ましたし、姉が二人と兄が三人いますから特に家に帰る必要もありません」


 なるほど、アリスは六人兄弟の末っ子らしい。まあ一緒に居れる事はいいことだよな、これで実家に帰るのでお別れですと言われると辛いからな。


 まず三人で勧められた宿に着いた、店の名前は『帝都の栄光』亭だそうだ、アリスが教えてくれた。

・・・って超高級宿じゃねぇか?!学院長もうちょっと庶民の宿紹介しろよ!


 そうは思ったけど、王族の魔術学院の院長クラスで庶民の宿を期待しただけ無駄か・・・。

俺達は諦めて宿に入った、アリスが学院長からの招待状を宿の従業員に渡すと中に案内された。招待状が無いと泊まれないレベルなのか!まあ、二度と入る事も無いだろうから記念だよな、記念。


 宿の支配人から挨拶され、給仕などに数名のメイドが同行したりと全然落ち着かない・・・。飯は美味かったけどな!あと、風呂が付いてたのでその点は○だ。

 明日ギルドで登録したら普通の宿に移ろうと思ったが、学院長が住居を用意するまではこの宿に泊まらないといけないらしい。


 翌朝俺達は鐘の音で眼が覚めた、どうやら朝の6時、昼の12時、夕方6時の三回鐘が鳴り響くらしい。分かり易くていいが、途中の6時間ってどうやって把握するんだろう?不思議に思ってアリスに聞くと、


 「魔法の時計がありますよ?魔力さえ通せば現在時刻が表示されますから、商人や仕事で時間の約束をする方達はみんな持ってます。そんなに高いものでは無いので今日買っておきますか?」


 時計あるんだ・・・。アリスも持っていたので見せてもらうと、上と下に菱形の模様が彫ってあり、左右対称に5つの溝が掘られているだけだ。借りて魔力を通すと中央から下のほうに向けて色が変わった、なるほどこれで時間が把握できるわけだ。

 ちなみに構造は全くの謎で、王都の工房で大量生産されているらしい。


 俺達は朝食を部屋に運んで貰って今日の予定をどうするか話し合いながら食べた。

朝食はパンとスープとサラダだった、やっぱり異世界でも似たようなメニューなんだなーと思いつつ食べた。


 「今日は親父の残した武具の中で安い奴一つ売って金を作ろう、あとはギルドに行って冒険者登録だな」


 俺は二人に告げた、それくらいしか今日の予定が無いのだが後は観光である。

二人も頷いてアイテムボックスの中の物から何を売るかの相談となった。

 結局、三人とも使わない適当な装飾品と宝石を売ることに決め宿を出た。


 王都は朝から活気に溢れていて大勢の人が道を歩いていた。いかにも冒険者風の大男やエルフ耳!の少女、背の小さい髭親父だけどあれはドワーフか?兎に角多種族が多い!俺と姉はキョロキョロと辺りを見回した。


 「すごいわね、流石異世界だわ。特殊メイクも顔負けの風景ね・・・」


 姉もかなり周囲の風景に驚いているようだ、ここまで異種族が居るのは流石異世界って感じだよな!ん?あっちに居るのは獣人か?頭に耳がついてるな。

 俺と姉があまりに周囲に気を取られているので、アリスが「コホン」と咳払いをして先を促された。


 「トーヤ、アキさんそろそろ先に進みましょう」


 すみません。


  しばらく大通りを進むと大きな店が見えてきた、看板には『万屋よろずや』と書かれていて、販売買取と何でも扱っている店だそうだ。異世界にもこのタイプの店あるのな・・・。


 「いらっしゃいませ!本日は買取ですか?何かご所望ですか?」


 カウンターに行くと元気のいい少女が応対してくれた。へぇ、この子はウサギ耳なんだな!やっぱり異世界っていったらケモミミだよな!


 「今日は買取をお願い、この装飾品と宝石なんだけど・・・」


 俺がケモミミに気を取られている間にアリスが少女に品を見せていた、いかんいかん今後の生活のために俺も売り買いの仕方を見ておかないと。


 「では商品をお預かりします、鑑定しますのでごの番号札を持って待合所でお待ちください」


 成るほど、買取の場合は鑑定してから値段を決めるのか。アリスに聞くとこの店は魔術学院や冒険者ギルドからも信頼の厚い店との事なので、俺達も今後この店を使うといいといわれた。


 「では、こちらのブレスレットは魔法の『加速ヘイスト』と『抵抗レジスト』が付与されており、B級のレアアイテムですので1万5千エル(約150万円)になります、こちらの宝石は上級魔法の『爆裂火球エクスプロージョン』の付与されていますA級のレアアイテムなので2万エル(約200万)、合計で3万5千エル(約350万円)となりますが、よろしいですか?」


 うぉ?!あんな安そうなブレスレットと宝石で300万?!これで多少高い宿に1年くらい住めるじゃないか?!

 俺も姉も言葉が出なく呆然としてたが、流石アリスは「ありがとう」と言って普通にお金を受け取っていた。

 ・・・アリス頼りになるぜ・・・。

お読みくださりありがとうございます。

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