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2.きれいなお姉さんは好きですか?  ...大好きだったはずなんだけどなぁ。

家族と別れを済ませて数日後。クリスさんに連れられてアメリカにある魔物対策課に来ました。

地味な外観とは裏腹に中は最新鋭の施設になっています。

なんでも外観にかける予算を削って、設備と内装に力を入れたそうです。

これは、トイレが期待できそうですね。利用する施設のチェックはまずトイレからです。よく利用するならば、見に行かねば。 内装にも力を入れているだけあって、トイレの内部をきれいに見せる壁の色や照明です。それに、清掃がしやすい作りになっています。トイレにはもちろん、便座除菌クリーナーとウォシュレット完備。これで、トイレチェック完了です。トイレを出て歩いているときれいなお姉さんが私を見て、「幼女キター!」と叫んで私に向かって走ってきます。私は思わず、お姉さんを蹴り飛ばしました。


「虹恋の秋月優希は、そんなことしないわよ」

「なんで、それを知ってるんです?」

「前世では廃人になるほどしていた、乙女ゲームよ。ドン引きしていた友人を巻込んだわ」

「ひょっとして、お姉さんは×××?」

「まさか、大親友の×××? なんでこんなとこにいるのよ?」

「大親友なんて気持ち悪い表現をしないでください。相変わらず、幼女趣味ロリコンなんですね。それにここにいるのは、ヒロインがサポートキャラを苛めたせいで、どういうわけか世界観がねじ曲がったせいですよ。これ以上、サポートキャラにヒロインが嫌われないようにご都合主義が働いたんじゃないですか?」


お姉さんは、四つん這いになり悔しそうに廊下をたたき泣き出しました。

「幼女の秋月優希なのに中身が×××じゃ、萌え要素がないじゃない」

こうなってしまった、お姉さんにはドン引きです。



しばらくすると、クリスさんがあわててやって来て、お姉さんと私の間に入ってきました。

変態リリーに何もされなかったか?」

「大丈夫です。蹴り飛ばしたので、未遂です」

「それはよかった。まだ、変態リリーの紹介をしてなかったな。これは、リリー・シングルトン。できれば、半径2.5メートル以内は近づかないように。幼女趣味ロリコンなんで、近づいたら妊娠する」

「子供に言う台詞じゃないですよ」

「ユキになら、言っても問題ないだろう? 所長が待ってるから変態リリーをほって行こう」

「ちょっと待ってよ。私も行くわ。私から幼女を取りあげないで。名前は、そこの馬鹿クリスが言ったでしょうけど、改めて自己紹介するわね。私は、リリー・シングルトン。美人なお姉さんで、幼女好きよ。 かわいいは正義! 幼女こそ世界のための天使! 私を愛して!」

そこでお姉さん改め、リリーから距離をとった私とクリスさんはきっと悪くない。




施設内の案内と所長への挨拶の順が逆というなかれ。彼は他国と魔物対策会議を先ほどまでしていたそうです。今から会いに行くのですよ。


殺風景な部屋もとい機能性を重要視しすぎた部屋で彼は待ち構えてました。

彼はリリーを見たとたん彼女の口をガムテープで塞ぎ、身体全身にロープで縛りつけました。そして、部屋の隅に蹴り飛ばしました。

「はじめまして。ユキ・アキヅキ。

私は、ドン・シルヴァーマン。ここの所長だ。魔物対策課において、日本人を勧誘するのはとても重要だ。君は年齢が低すぎなのでそこまで期待していない。じっくり訓練するといい。それと、クリストファー。彼女にリリーを近づけるなと言ったのにどうして守れなかった?」

「申し訳ありません。手遅れでした。変態特有の幼女センサーでもあるのではないのですか?」

「そうか...」

なんでも、各国の魔物対策課では日本のとある特定の年齢の子供がとても重要視されているらしいです。その説明を聞いていると、中二病のような。私は思わず遠い目になりその後の説明を全く聞いてませんでした。


「...というわけだ。ユキ、理解したか?」

「つまり幼女が活動するとまずいので、バイオリニストになり、それを隠れ蓑にし活動しやすくするのですね。わかります」

「そうだ。これからはまず、バイオリンの練習と資産家相手にも通じるマナーを訓練と同時にしてもらう。以上だ」


話を終え、所長はリリーの拘束を解きました。

「これからユキになるべくというよりも、半径2.5メートル以内は近づかないようにしろ」

「いくら私が幼女好きといっても、好みがあるわよ。彼女は性格が好きじゃないわ。せいぜい、外見を愛でるくらいよ。それぐらい許しなさい。それで我慢してあげる」

「仕方がない。ユキ、彼女に触られようものなら蹴り飛ばすなり、暴力を振るうなりして、再起不能にしろ。幼女好きの変態だ」




中二病の話以降は、全く聞いてなかったでしょ?とリリーが苦笑しながら説明の補足を歩きながらしてくれます。

幼女で仕事をするとまずいので有名になり、世界で活動できるならなんでもいいそうです。しかし、私の場合は母がバイオリニストをかつて目指したこともあってそちらを進めたらしい。何故そんなことを知っているかというと、所長は母の幼馴染なのだそうです。もちろん、母が自分の夢を子供に実現させるため、私たち姉弟妹にバイオリンの特訓を施しているのを調べて知ったみたいです。魔物対策課は重要職なので、自然と有名な資産家と接することが多いのでマナーを身につけておいて損がない。もちろん、魔物対策課とは相手は知っている人は少ないのだとか。



明日からは、魔物たちと戦うための訓練などをはじめます。挫折せずに頑張ることを頑張りましょう。

目標は低く、せめて足手まといにならないよう戦えるようにしたいです。

「主人公:秋月優希」の設定


転生先の世界が美形ばかりなので、「乙女ゲーム世界」の可能性を考えた。

巻込まれたくなければ、国外逃亡すればいいじゃないとばかりに幼少時から英語など数ヶ国語をしゃべれるよう勉強した。


前世では異世界トリップをし、元の世界に戻る前に死亡する。

召還時から、旅の途中で死亡することが分かっていたようだ。

前世の世界の神様と魔王様のお気に入り。

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