私と彼《修正済》
「純、キャー、キャー、こっち見て」
私は、その姿を見つめていた。
「奥さんとの間に、五人目が誕生されたそうですね!今のお気持ちは、どうですか?」
「そうですね!妻には、感謝しかありません」
「素晴らしいですね」
その光景を、見つめていた。
「純が、この街に来るなんて珍しいね!愛ちゃん。聞いてる?」
「あっ!うん」
「イケメンだよね」
「素敵だよね」
「でも、倍率すごかったのによく取れたよね?愛ちゃん」
「た、たまたまだよ」
私は、ニコッと笑っていた。
「子煩悩で、いい旦那さん。モデルのkeikoが羨ましい」
「そうだねー」
「しかも、もうすぐ事務所立ち上げるらしいし、収入は億越えって話だよ」
「うん」
「羨ましい!20億の豪邸も、建築予定だしね」
「そうだね」
試写会が、終わり、結愛ちゃんとお茶をして別れた。
「愛ちゃん、またね!バイトだから行く」
「バイバイ、気を付けてね」
私は、家で出来る仕事をしていると嘘をついている。
彼女は、親友の戸越結愛。
私の名前は、香川愛。共に、30歳!独身、彼氏もいない。
結愛ちゃんは、人気バンドJELLYのtasukuの大ファンだ!
【ここに、来い】
メッセージが、届いた。
【わかりました】
私は、結愛ちゃんを見送った。
メッセージに呼ばれて、ホテルの部屋にやってきたのは、試写会から3時間後の出来事だった。
「いらっしゃい」
「はい」
そう言って、彼は私を抱き寄せる。
「愛、会いたかった」
「奥さん、五人目だってね」
「そんなのどうでもいいよ」
「じゃあ、もう終わりにしなきゃでしょ?」
「嫌だよ!愛」
彼は、私の唇に唇を重ね合わせるといっきに舌を絡ませてくる。
これは、綺麗な愛なんかじゃない。
裏切り行為だ!
でもね、純は何とも思っていない。
「もう、いれたい」
「また、生でするの?」
「俺の子供を妊娠しろ」
私は、純の言葉にふざけるな!って強く言えない。
体を電流が走り、いっきに純が入ってくるのを感じる。
背中にキスをされれば、もう立ってはいれなくて目眩すらする。
「愛、愛してるよ!愛がいなきゃ生きていけない」
勝手な事ばかり、言う人。
だけど、嫌いになれない人。