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エルフの森へ

そういえば、章管理するのを忘れていた!!

でも章管理ってめんどくさいな、と思う作者なのでたぶんしないと思います。

怠惰な作者ですいません。

 エルフの森へ行くことが決まってから、三日が経った。

 その間、俺達はエルフの森の情報を調べ、旅の準備を入念にしていた。

 それに対し、勇者であるクラスメイト達は宗太を除き、ラーマを観光しており、宗太の苦労が見て分かる。


 「すまんが、これからお世話になる」

 「いや、こっちこそ頼らせてもらうよ」


 聞けば、これが今まで一番遠い旅になるそうだ。

 なのに準備しているのは宗太一人だけなのだから不安は尽きない。


 「俺の炎に任せておけ。すべての害悪を焼き滅ぼしてみせるぜ」

 「剣技と魔法の融合による力を見せてやる」


 と意気揚々に言っている日向と充だが、本当に大丈夫だろうか。

 戦闘に関しては信頼でできるが、それ以外が特に心配だ。

 そして、一番心配なのは三人娘の亜里沙、芽衣、美貴である。

 この世界に来てから少しは慣れたようだが、旅の中での野宿などはできるのだろうか。

 いろいろと心配事が尽きない俺だが、今回の旅では一つの団体としていくが、行動としては、クラスメイトと俺達というように二つに分けるようになっている。

 なので、あちらの問題はあちらに丸投げしといたほうがよさそうだ。

 すまん、宗太。


 「では、これから出発します」

 「おお、頼んだぞ」


 王様に見送られて、王城を出る。

 一本道を通り、外へと繋がる門を出た。

 門を出た以上は魔物達が徘徊しているため、注意して進まなくてはいけない。

 まあ、まだラーマの国に近いため、魔物は排除されていると思うが。


 「あ、あそこにウサギみたいな生き物がいるー」

 「ほんとだー、かわいいね」

 「それなー」


 「おい、もし魔物が出たら俺がやっつけるから出しゃばるなよ」

 「こっちのセリフだぜ、足を引っ張るなよ」

 「…………」


 クラスメイトがしゃべっているなか、宗太と俺達は警戒しながらエルフの森を目指す。

 エルフの森はラーマから南の方向にある。

 今いるところは草原なのだが、南に進むにつれて草が生い茂り、木がまばらに生えてきて、バイオームが変化していくらしい。

 そして、それに合わせて生息している魔物も変わってくる。

 特に、エルフの森の近辺でみられる魔物は昆虫類が多いので、俺は見たらすぐに抹殺すると決めている。

 虫が大嫌いなので。

 仲間達もそのことを薄々分かっているのか、見たらすぐに追い払うかたたき落として、俺の方に来ないようにしてくれているのでとてもありがたい。

 そんなことを考えながら進んでいると、空から何かが落ちてくるのが見えた。


 「ウィランだ」


 鳥のような魔物であるウィランは空から恐ろしい速度で攻撃してくる。

 鋭いくちばしでぐさりとやられるわけだ。

 それも大群で。


 「お、魔物が出てきたのか?」

 「斗和は見てるだけでいいぜ、俺達が守ってやるからな」


 と言って、日向と充はミア、リーシャ、メルをちろちろと横目見る。

 かっこいいところを見せたいのだろう。

 だが、それに対しミア達は無関心。

 これぐらいの魔物には苦戦すらしないし、片手間で倒すこともできるだろうしね。


 「食らえ、ヴォルカニックフレア!!」

 「凍えろ、冷結剣」


 日向が大きな火球を放ち、充が鋭い氷の刃を放った。

 そして、それら二つがぶつかり威力が弱まる。


 「何やってんだか……」


 この状況にお守り役の宗太は呆れ顔。

 ウィランはいきなりの攻撃に一瞬怯んだ様子を見せたが、すぐに速度を最高潮へと引き上げる。

 数は大体三十匹ぐらいか、それぐらいなら何とかなりそうだ。


 「ああ、斗和は手を出さないでくれ。私がなんとかするよ」


 そう言って、宗太は空に瓶に入った液体を振りかける。

 その液体は空中を浮遊したかと思うとすぐさまウィランめがけて飛んでいく。


 「「「クワァァァ」」」


 液体がウィランの体に接触し、翼が動かなくなり、激突する軌道も逸れ始める。

 そして、地面にくちばしが刺さったウィラン達がくちばしを引き抜こうと必死になっていた。


 「とどめを刺すのを手伝ってくれ」

 「ああ、分かった」


 そして、一匹ずつとどめを刺していく。

 日向と充は喧嘩しながらも作業をしていた。

 三人娘も黙々と手伝っていたので、関心した。


 「意外とこんなことに抵抗はないんだな」

 「そりゃあ、この世界に来てから命を奪うこともしたことがあるんだし、慣れるよ」

 「それなー」

 「まあ、ちょっと気持ち悪いけどね」


 どうも心の中で思ったことが口に漏れていたらしい。

 その言葉に三人娘が反応した。


 「こっちは終わりました、トワ様」

 「こっちも完了じゃ」

 「終わった」

 「終わりました」


 俺達の方も手分けしたおかげですぐに終わり、ウィラン達は肉だけをはぎ取り、あとは日向の炎で焼いてもらった。


 「いや、俺の役目これなの?」


 とは、焼いている日向の言葉だ。

 それから数分後、すべてが焼けたのを確認してから進む。

 時々、魔物から襲撃を受けながらもエルフの森へと歩を進めていった。

 そして、旅に出てから数時間経って日が落ち始めてきた。

 すでに周りに木が乱立し、見通しが悪く、夜に歩くのは危険極まりない。

 なので、今日はここらへんで野宿としよう。


 「では、私達はあっちでテントを張るので」

 「分かりました」


 宗太君とテントの張る位置と、見張りの番について話し合いをする。

 訓練のためもあり、こちらから一人、そしてクラスメイトからも一人ずつ順番に夜の番をするようだ。

 そして、夜が更けていく。


 「トワ様、次お願いします」


 メルに起こされて、目をこすりながらテントから出る。

 一応、クラスメイト達と一緒ということで、ミア達とは違うテントで寝ることにした。

 外に出るとそこには俺と同じ順番となった美貴がいた。


 「あ、斗和君おはよー」

 「あ、ああ、おはよう」


 まだ夜なのでおはようってのはおかしいと思うけど。

 彼女のほんわかとした雰囲気についおはようと返してしまう。


 「斗和君達はなんかいろいろと大変だったみたいだねー」

 「そうだな」

 「なんか遅れちゃってごめんね」


 ラーマと獣人族の戦争のことを言っているのだろう。

 逆に勇者が到着してしまったら、戦火が広まってしまうところだったので遅れてきたことには感謝しかないのだが、彼女はそれを申し訳ないと思っているようだ。

 会話の中でそれとなく今までどんなことをしていたのかを聞いてみる。


 「そういえば、俺が追い出されてからはそっちはどうだったんだ?」

 「ええとね、いろんなことがあったよー」


 黒田の死と三島の裏切り、それからのクラスメイト達の頑張りと変化。

 黒田と三島のことは風のうわさで聞いたことがあったが、そのことに直面してのクラスメイト達の頑張りは初めて知った。

 特に宗太は人一倍頑張っていたようで、錬金術師という戦闘に向かない職業であるのに、着実に自分の武器を増やしていったそうだ。

 その頑張りはまわりまわって錬金術の発展にもなったとか。

 そうやって訓練して力をつけていったなか、ラーマと獣人族の戦争に行く話が浮上してきたという。


 「もう、誰も失いたくない。そう思って今回駆け付けたんだけどね」

 「俺達がすでに片付けていたと」

 「うん、おかげで私たちはこうして安全にいられるんだけど」


 そのことに関しては感謝しかないようだ。

 日向と充は最初合った時に、いろいろ言っていたがあれも不安からの安堵で、つい口走った言葉なのだろうと美貴は言っていた。


 「あ、もうすぐで交代だね」


 楽しく話をしていたら、すでに交代の時間が迫ってきておりすぐに次の人を呼びに行く。

 俺は美貴から聞いたクラスメイトの話を思い出しながら、仮眠をとるためそっと目を閉じた。


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