十五階層到達
いや~、戦闘シーンまじ雑だわ(笑)
どうやったら上手く書けるんでしょ……。
翌朝。
休息の時間も終わり、またダンジョン攻略を開始する。
朝早くから起き、ダンジョンの入り口へと向かうと、すでに冒険者がたくさん集まっていた。
冒険者にとってダンジョンは良い稼ぎ口であるため、ダンジョン内で増えた魔物を倒してドロップ品を手に入れるのに躍起になっている。
俺達はすでに十階層まで到達しているので、タイラントキャタピラーのドロップ品の一つである宝玉を用いて十一階層まで移動。
十一階層までこれるのは中堅冒険者だというのでリーシャ達はすでにそこまで強くなっているのだろう。
俺も負けず強くなりたいが、すでに自分のレベルは上限に達しているためにこれ以上強くなれないらしい。
ミアは「私の力はトワ様の力です」と言ってくれるがそれはミアの努力の賜物だと思う。
「トワ様、また考えてましたね」
「あれ、顔に出てた?」
最近、自分が活躍できない事に関して悩んでいるのをリーシャ達が気づくようになり、リーシャ達曰く顔に書かれているらしい。
「我らがいるから大丈夫だというのに」
「そもそも、魔物使いっていう職業じたい戦闘職じゃないから強くないのは当たり前だよ」
「その通りです、それに魔物使いでレベルが上限に達したのは聞いたことがないからトワ様は魔物使いという職業のなかでは最強です」
いや、魔物使いの中で最強になってもと思うが口に出して言わない。
自分のために言ってくれているというのは伝わってくるから。
「ありがとう、戦闘に関しては今回も任せるよ」
「はい、がんばります」
「トワ様は我らの主じゃからどっしりと構えておればいいのじゃ」
「そうですよ」
そうして、十一階層のダンジョンの攻略が始まった。
十一階層も上の階層とあまり変わらず、薄暗く一定距離に設置されている光を便りに進んでいく。
先頭にリーシャ、自分の横にミアがおり、後方にメルという形で今は歩いている。
「お、あそこにおるのう」
先頭にいるリーシャが魔物を発見。
すぐさまリーシャが威力を弱めた龍撃魔法を放ち、前方にいる魔物を焼き尽くす。
消費魔力を少なくするために威力を弱めたとしても龍撃魔法は脅威でしかない。
目の前にいた敵は姿を見せずにそのまま散ってしまった。
「お、ドロップ品が落ちとるのう」
そう言ってリーシャが持ってきたのは弓だった。
確か弓を落とす魔物はゴブリンアーチャーだったと思う。ゴブリンアーチャーは物陰にひそみ冒険者を射抜くのに隠れるためのスキルを持っていたはずだが、リーシャには敵わなかったようだ。
弓をリーシャから受け取り、アイテムポーチに入れる。
「魔物を倒したので次は私の番ですね」
「よし、交代だのう」
次はミアが先頭になって進むことになった。
ここの階層では上の階層ほど冒険者を見ることが少ない。
そのため魔物の数がいつもより俄然多く、戦闘になる機会もたくさんあった。
ゴブリンアーチャーやゴブリンソルジャー、ポイズンスパイダー、アシッドスライムからティラノサウルスみたいな魔物などなどたくさんの種類の魔物がひしめき合っているのを見て逃げ出したくなる。
しかし、リーシャ達は違った。
彼女達はそれを見て経験値稼ぎだと嬉々として突っ込んでいく。
もういつバトルジャンキーになったんだよ、と心の中でつっこむ。
だが、リーシャ達の戦いは特に危なげではなく、魔物が当無双ゲームの雑魚敵のようにふっとんでいるのが見える。
あ、リーシャが魔物の指揮官らしき魔物を討ち取った。
「何か見てて魔物の方がかわいそうだな」
魔物は彼女達の以外な強さに混乱しているように見える。
分かるよその気持ち、いつのまにかリーシャ達は急成長を遂げて、ミアに至っては進化までしちゃったんだから。
さほど時間がかからず、五十匹以上いた魔物の群れは消えドロップ品だけが残っていた。
「いい運動をしました」
「風魔法の威力が上がっているのがよく分かりましたよー」
「龍撃魔法を使うまでもなかったのう」
普通そんなに簡単に倒されたりしないと思うんだよね。
しかし口には出さず、黙々とそこら辺に落ちているドロップ品をリーシャ達と拾って進んでいく。
十一階層はその後何事も無く進むことができ、十二階層への階段を見つけ下った。
「十二階層もそこまで魔物の強さは変わりませんね」
「そうじゃのう、一撃で死んでいくのじゃから話にならんわ」
「いや、君たちが強すぎるだけだから」
十二階層でも魔物の集団を発見。
魔物も獲物を見つけたと思い走ってきたところをリーシャの龍撃魔法とメルの風魔法が猛威をふるう。
獲物だと思っていた冒険者があまりに強かったせいか次に突っ込んで来ようとした魔物達の足が一瞬止まり、その隙を逃さずミアが剣撃が襲った。
いつものように俺はヤムチャ視点のためにミアの剣撃が見えない。
そして、気づいたら残った魔物は細切れにされ地面へと崩れ去った。
「戦闘終了です」
エルフ特有の感知能力により近くに魔物が居ないことを知らしてくれる。
戦闘が多くなってきたので休める今の内に少しだけ休んでおくことにした。
ちょうど昼時なので、アイテムポーチに入れていた弁当を皆に配り昼食も済ましておく。
今日の昼飯はピコちゃんのお父さん特製弁当で、おかずに肉や魚が多くはいっておりそれと一緒に黒パンを食べる。肉と魚はおいしかったが、黒パンは地球にいた頃に食べていたパンより固く食べにくかった。
昼食も終え、探索を開始する。
メルによると魔物の気配は今のところ近くにはないと言っておりそれにリーシャとミアも同意していたので、真っ直ぐ伸びた道を先々と進んでいく。
途中魔物が潜んでおり襲ってくることもあったが、どれもリーシャ達が感知しておりすぐさまドロップ品へと早変わりしていた。
「あ、十三階層への階段があった」
特に誰かが怪我を負ったということ無く、十三階層へと到達する。
――十三階層。
十三階層も十二階層ともあまり変わらず、変わったところは十二階層は前半が迷路となっていたのに対し十三階層は直線の道となっていること。
十二階層みたいに行き止まりにぶつかる心配も無さそうなので進む速さも上がる。
その後すぐに十四階層へと続く階段を見つけ下りた。
十四階層も十三階層と同じ直線の道だったためすぐに十五階層へと続く階段を見つけれることができた。
――十五階層。
十五階層はセーフティエリアで、そこには一つの冒険者パーティが休憩を取っていた。
「おう、お前らも十五階層まで下りてきたのか」
声をかけてきたのはその冒険者パーティの中で一番大柄な男で、酒を飲んでいるのか顔が少し赤かった。
その周りには五人の冒険者が輪になって座っており、中にはローブを着た女性の姿も見られる。
「はい、今来たばかりで」
「そうか、おっ、かわいい嬢ちゃんが三人もいらぁ、そっちのパーティは華やかだねぇ」
「ちょっと私も女なんですけど」
「お前は男みたいなもんだろ」
「ああんっ」
ローブを着た女性が横に座っている革鎧を着た男性に殴り掛かる。
それを何でもないように男性はいなしていた。
「ああ、くそ当たんねえ、一発殴らせろ」
「いやだね」
これはいつものことなのか誰も止めようとせず、笑って見ていた。
大柄な男性に「まあ、座れ」と呼ばれたのでリーシャ達も加わり座った。
「ああ、自己紹介がまだだったな。俺の名はガバンってんだ、よろしくな」
「よ、よろしくお願いします。俺は斗和と言います」
ガバンさんと自己紹介を終えると、向こうの喧嘩も終わったのかローブの女性が地面でへばっていた。
もう一人の喧嘩していた男性は余裕綽々である。
「ああ、あのローブを着たやつはハイネで、それとじゃれていたのは――」
「ヘリスと申します。以後お見知りおきを」
いきなり目の前に現れて、驚いた。
リーシャ達には見えていたのか驚きはないようだが。
ヘリスはそのリーシャ達に自己紹介とともに自分の武勇に関して話しているが、リーシャ達の顔を見るに鬱陶しそうにしているのが分かる。
「話はそこまでにしとけ、次にこっちの奴らは」
「ベンです」
「ダスタルだ」
「ザラスと申します」
聞くところによるとガバンさんが、このパーティのリーダーで敵の攻撃を受け止めるタンク役、ヘリスさんが副リーダーで罠や宝箱の解除ができるらしい。
ハイネさんは魔法を使えるため後方支援をし、ベンさん、ダスタルさんは戦闘ではハイネさんの護衛と雑魚の排除を任されているらしい。ザラスさんはいかにも冒険者という格好から分からなかったが、回復魔法を使えるようなのでヒーラーとしての地位にいるようだ。
そう見るとこのパーティはすごくバランスがとれているのが分かる。
うちは一応メルが回復魔法を使えるがあまり使う機会がないし、リーシャとミアによる猛攻撃が始まるのでタンクはいない。
「そういや、そっちの嬢ちゃん達の自己紹介をしてねえ、してくれたらうれしいんだが」
「ミアです」
「リーシャじゃ」
「メルです」
「ミア、リーシャにメルちゃんっていうのか、なかなか可愛い名前だね」
リーシャ達の自己紹介がそっけない感じがするが、それはヘリスさんが何かと話しかけてくるのがよほどうざいのだろう。
メルがエルフであることは隠し追加で自分が紹介をしておく。
「な、ミアは魔物だったのか。もしかしてユニークモンスターというやつだっけか、初めて見たぜぇ」
「私も始めてみました」(ベン)
「俺も初めてだな、まずそんなのがいるとは知らなかった」(ダスタル)
「魔物を育てるとそんなに美しい女性になるのか、羨ましい」(ヘリス)
「人型の魔物って確か二十階層のボスも確かそうだったわよね」(ハイネ)
そういや、人の姿になった魔物って珍しいことだと忘れていた。
まあ、もう言ってしまったものはどうしようもないからいっか。
それよりも気になることが一点あった。
「え、二十階層もボスはミアと一緒で人型なんですか?」
「あ、なんだトワは知らなかったのか、なら説明してやろう」
ガバンさんの説明によると二十階層のボスは人型であり、その強さは底が知れないほどでそいつを倒した奴は未だ一人もいないそうだ。
「え、なら二十階層から先に進めないんですか」
「それがよ……」
その人型の魔物は知恵を持っており、戦闘するのではなく質問をしてくるそうでその質問に答えれば通してくれるらしい。中にはその質問の途中に切りかかる奴もいたが、逆に上半身と下半身がお別れすることになったとか。
そのため、その人型の魔物には逆らわないのが暗黙の了解となっているようだ。
「その人型の魔物のことを世間一般ではユニークモンスターという位置づけとしたんだと」
「はあ、なるほど」
「お前らも二十階層に行くならその魔物に逆らわんほうが良いぞ」
二十階層に行く前にガバンさんに会えてよかったと思う。
出会った瞬間にミアとリーシャは攻撃を仕掛けようとするから。
リーシャ達に二十階層ではボスとは戦わないことを約束させた。
その後はまだ早いがテントを張り寝る準備を整える。このまま探索を開始すると二十階層にたどり着くまでに深夜を越してしまうため、今日はもう休むことにしたのだ。
その代わりに明日は朝早くに起きて探索を開始しようと思う。
リーシャ達と一緒のテントに入っている時、ヘリスさんの怒るような嘆くような声が聞こえてきたが極力無視を決め込んで仲良く寝ることにした。
ガバンさんも何かを考慮している感じで、離れてテントの準備をしているのを見て眠りについた。




