償い
私と沙玖耶が付き合い始めたという噂はまたたく間に広がった。
それは、2人の耳にも入った...。
「恵玲那ちゃん!」先輩!...と...遙馬くん...。「恵玲那ちゃんあの沙玖耶くんと付き合ってるの?!」あの?あのって何だ?「うん。あの沙玖耶くんって?沙玖耶って何か悪い噂でもあるの?」勝手に悪い噂って決めちゃったよ...。「何だ恵玲那知らないのか?」久しぶりに名前を呼ばれたからドキッとするな、「なにを?」「悪い噂って言うよりいい噂しか聞かないよ!」悪い噂じゃないのか...。ちょっと残念かも(笑)
「どんな噂??」「沙玖耶くんはね!遙馬の次にかっこいいって言われてる男の子なんだよ!」え?え!?嘘!
「沙玖耶が?」「ほんとに知らねんだな(笑)沙玖耶はスポーツ万能で成績もいいからな先生からも頼られてるし優しいから人気なんだよ」知らなかった...。
「私は沙玖耶くんより遙馬の方がかっこいいと思うけどね〜!」「はいはい!こんなところで惚気ないでくださーい!」やっぱりちょっときついな...。
「恵玲那!」「お!噂をすれば本人登場だぜ」助かった..。「何の話してたんだ?結構探したんだぜー?」今は沙玖耶がいてくれる...。それがすごく安心する。
「お前の話だよ。お前が人気者って言う話。スポーツ万能成績優秀でかっこいいってな」「まじ?俺かっこいい?」
「うん。かっこいいよ!」これは、私の本当の心。沙玖耶はかっこいい。
...「恵玲那ちゃんこそこんなところで惚気ないで〜!」「べ、別に惚気じゃ!」「照れてる〜!可愛い〜!」
「な、なぁ沙玖耶」「なんだ。遙馬」「きっと俺らの考えていることは同じなはずだ。」「あぁ。俺もそんな気がする。」「じゃあ、せーので言うか。」「おう」「いくぞ...せーの」
「俺の紗耶香/俺の恵玲那が可愛い!」
「あっ!そうだ恵玲那ちゃん!沙玖耶くんも!今度さ4人で一緒に遊ばない??ダブルデートしよ!!」ダブルデート...。それは...ちょっと...。でも、先輩の誘いを断るのは...。
「先輩!すみません。俺らまだ初デートもまだで、ダブルデートより先に2人でデートしたいんでまた今度でいっすか?」沙玖耶...。ありがとう。...また、助けられちゃったな...。
「それもそうだね!じゃあまた今度!行こ!遙馬!後は若いお2人で!」「紗耶香...それ親戚のおばさんのセリフ(笑)」
「ギュ...ありがと沙玖耶...」手を握るなんて、子供のとき以来かな?大きくなったな...。「おう!言ったろ?お前を守るって!それに...お前と2人でデートしたいって言ったのも事実だし?」うわ..ほんとにかっこいいな。
「...バカ」
「恵玲那ちゃんと沙玖耶くんいい感じだね!遙馬!」「ちょっと余計なお節介だったんじゃない?」「そんなことないよ!沙玖耶くんも恵玲那ちゃんも気づいてないだけで人気者なんだから周りがなんて言うかわからないからね」「...俺、紗耶香のそういうとこ好きだぜ。」「ありがと〜!」(恵玲那ちゃんには幸せになって欲しいから...。せめてもの罪滅ぼしに...ごめんね。恵玲那ちゃん遙馬のこと好きだったのに)