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あたしはアヒル2  作者: るりまつ
21/42

海神サマとの戯れ




 うねりが青い帯のように横に広がり、その頂点が見る見るうちに膨らんでいく。


 まずは遠目から見物。

 セットは三本。

 海の神様が三人やってくる。


 一人目は、むっちりとふるい付きたくなるような豊満な女神サマ。

 四人のサーファーが横並びになって、その女神の唇を奪おうとパドルを開始。

 しかしそのうち三人は、すぐにボードを引いた。

 残ったのは唇の天辺ピークに一番近かったプロサーファー。

 余裕のパドルで、敢えてレイト気味のテイクオフ。

 女神サマは嬉しそうに、形の良い大きな唇をゆっくり開いて誘ってくる。


 

       遊 ン デ ・・・




 女神の口に急降下。

 そのまま吸い込まれないよう、下唇で慎重に大きくボトムターン。

 白く長い尾を引く軌跡を刻み、再び上唇に駆け昇り、ボードで強く擦るように愛撫すると、透明に光る唾液が大きく弧を描いて飛散する。

 快感に耐えかねた女神サマは、激しい吐息を一気に吹き出し、喉を反らせて歯を食いしばる。

 すると口角が左右にグンと広がり、大きな水のトンネルが横一直線に掘れ上がった。

 その中をフルスピードで駆け抜けようとするサーファーを、食べてしまおうと女神の舌がそれを追い……


 ……のような光景を、タケルは指をくわえて見守った。



  くぅぅぅ、、、良いなぁ〜〜〜〜!!!



 二本目は、気の荒い犬神様のような荒い波が、沖から早くも吠えたて始める。

 ピークにいた一群は全員それをパスし、ショルダーからビジターサーファーが意を決して突っ込んだ。

 テイクオフと同時に、鋭い透明な犬歯が降ってきて、ボードに噛みつく。

 そして波の底辺ボトムに振り落とされ、執拗に踏みにじられた。

 その隙にまた1人がノミのように素早く肩から滑り降り、細かい動きでボードを操り、あとは犬神に気づかれる前に、パチンと波の裏へ飛んで消え……



 ……のような光景をタケルは、また指をくわえて見守った。



 うーん、、、まずはアレでも十分だべ



 そして3本目は、更に広がりすぎのダンパーブレイク。

 ケンタとリョウタみたいなガキの神様達が横並びに手を繋ぎ、バタバタと突っ走って来るようだ。

 その情け容赦ない波に、ミドル付近で波待ちしていたサーファーは、ガサツな足に積み木のように蹴散らされ、 裏返されたボードと、真っ白い泡がインサイドに向かってドドドドーーーッと……


  ……あれだけは勘弁してほしい


 タケルは一人、苦笑した。

 そしてピークに目をやり、両手で頬をパンと叩いた。



  さーて、こんなところで見てるだけじゃ始まんねーべゃ



 黒目がちの一重の目が、キラリと光る。




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