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この世界を救えブライザー!変身ヒーローの異世界転生  作者: にんにん
第四章 この大陸を救え!ブライザー
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開戦

 この日東側の国々に激震が起こる、スグレット山消失と言う大ニュースと共にガスタン帝国の東征の始まりである。

 ガスタン帝国の進行は早く、既に三つの国が占領されていた。


 「ハッハッハ、ライネル東の国とはこうも脆いのか」


 ガスタン帝国の皇帝は早くも三つの国を占領した事に気を良くし、自ら前線にやって来た。


 「まあガスタン帝国の戦車部隊を使えばこうなるでしょうね」


 ガスタン帝国の戦車部隊とは、数年前にガスタン帝国に現れた謎の科学者によって作られたものである。まあグランツの事だが

 この時代の戦争は未だに馬車が主流で機馬も東側の先進国にしか出回っていなかった。

 そこに魔力で高速に移動する車の概念と、戦う事に特化した車の戦車を普及させたのである。

 そして数年で大量の戦車を作るために重税を敷き国民から搾り取った為、ガスタン帝国は暗く皇帝への不満はたまる一方であった、そして邪神を崇める宗教が国民を虜にするのに時間はかからなかった、そう全てはライネルの頭の中で行われている通りに事が進んでいた。


 「さて、戦車部隊よこの調子でルシュタールを落せよ、ハッハッハ」


 戦車部隊の数はおよそ五千、そこに歩兵十万、西側諸国連合から八万、大規模な遠征である。

 それに対して東側諸国は準備も何もしておらず、北の魔国に対しては準備していたがスグレット山始め様々な山が天然の防壁となっていた西側の対策はしていなかった、その為初動でうまく動けず、後手に回ってしまった。


 「陛下大変です」


 ルシュタール国内も大混乱だった。


 「山の次はなんだ?」


 「ガスタン帝国が進行、チルチ、ヤッグステン、ベルーチが落ちました」


 「くっ、進行が早すぎるカイエンどう思う?」


 「もしかしたらスグレット山が崩壊したのも奴らの仕業かも知れません、と言うより疑う余地は無くそうだと認識して動いた方がよろしいかと」


 「つまり降伏か戦闘か、と言うことだな」


 「ガスタン帝国の噂は聞いております、軍事費の為に国が荒廃しているとか」


 「そんな国と対話は難しいですね」


 「どう動くカイエン」


 「相手の情報が少ないですが、主力部隊の戦車と呼ばれる兵器の対策を取る為に、あそこに動いてもらうのが一番かと」


 「ふむ、そうだな、おいクレイを呼べ」


 「そ、それが」


 言いにくそうな騎士


 「どうした?」


 「いや、クレイ様は既に動いております、これが報告書です」


 「なんだと、で今クレイは」


 「戦車は壊しとくから、あとは何とかしろって伝えといて、と言われました」


 「ああ」


 「何をやっとるんじゃ」


 頭を抱える王とカイエン公爵、こうして大陸の覇権をかけた、戦争が始まるのだった。


 ガスタン帝国軍はただいま大混乱中である、虎の子の戦車部隊が壊滅したからである、いきなり空から船が現れ見たこともない兵器で戦車が破壊されていくのである。


 「ええい、何だあれは聞いてないぞ」


 皇帝は、何が起きてるのか分からなかった、しかしそこへ


 「ふむ皇帝よ、ここは我らに任せてもらおうか、ルシュタールを落とすだけなら戦車部隊無くても大丈夫だろ、しかしあいつらは私が相手をしなければならないみたいだ」


 「ライネルあいつらを知っているのか?」


 「何、バッファルールを追い返した部隊ですよ」


 「あいつらが」


 「まだ五百は戦車は残っております、あの部隊は我らが食い止めとくので、皇帝は大陸を手に入れてください」


 「そうか、ならばいこうか」


 その判断に、ガスタン帝国の将校達は不思議で仕方なかった。いくら何でもこれだけの損害を出せる相手を無視して戦線を延ばすなど自殺行為だったからだ、そう既にガスタン帝国の皇帝は正常な判断を出来ないのである、既にライネルに思考を支配されていたから


 「ゆけ、我らの栄光の為に」


 こうしてガスタン帝国の破滅への支持が出されたのである


 「さあ出てこい、いるんだろブライザーよ」


 そのさけび声にイーグルから誰かが飛び降りてくる


 「いるぞオリバー」


 ドンとオリバーの前に降りてくる、そして対峙する二人


 「けったいなことしてくれるなオリバーよ」


 「ふふ、そうかいこれからもっと楽しくなるのに邪魔しないでくれるかな、クレイ君」


 「はっ、邪魔もしたくなるわ、戦車なんて危ないもん作って」


 「おいおい、それはお互い様だろ、何だいあの兵器は」


 「あれは貰いもんや」


 「くっくっく、貰いもんやか、相変わらず適当な男だね」


 「お前はやな奴やな」


 「いきなり酷いな、真面目に頑張ってるんだよ」


 「真面目にか、さっきのガスタンの皇帝か?」


 「ああそうだよ」


 「完全に洗脳されてたな」


 「ああそうだよ」


 「真面目なのか?」


 「くっくっく、真面目だよ」


 「嫌な奴やな」


 「そうだね、そう言われたら認めようかな」


 「で俺の相手は誰や、まさかお前自身で戦うのか?」


 「うーん、流石ブライザーだね、私の事をよく分かってる、君の相手は彼だよ」


 そこにいたのはシルジンだった。


 「お久しぶりです、クレイ様」


 クレイはオリバーを強く睨みながら


 「相変わらずやる事がゲスいの」


 「そうだね、私もそう思うよ」


 シルジンは騎士団編成の時に、騎士団を辞めていた。理由としては故郷に帰ると、だがそれは表向きの理由であり、真の理由は強くなりたかったのだ、そして彼の目の前にオリバーが現れる、そして「強くなりたいならおいで、クレイ君より強くなれるよふふふ」とシルジンはついて行ってしまったのだ。そして彼はクレイの前に現れる、騎士では無く、ただ一人の修羅として


 「シルジンよ、そいつらの目的を知っとるな」


 「はいクレイ様」


 「で俺の前に立つ意味は分かっとるな」


 「はいクレイ様」


 「そうか、ええやろシルジンよ、俺は正義の味方やが、全てを救おうと考えるほど理想家では無いんやで」


 「ええ」


 「じゃあ剣を取れ、ボコボコにして牢獄送りや」


 「ふふクレイ様、俺はこの時を待っていたよ、あんたを越える時をな」


 シルジンの心臓の部分が光るその輝きは魔核の輝きであり、そしてシルジンを怪人へと変える、騎士道を追いかけたのがシルジンでは無かった、シルジンはただ強さを欲したのだった。

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