無敵を倒せ!ブライザー!
「ところでブライソード、お前なんかめちゃくちゃ偉そうな剣になったな」
そう言うクレイ、ブライソードは例にもれず容姿を変えていた。
『そうなの? ぼくえらそうなの?』
「なんやお前自分の事がわからんのか?」
『うーん、よくわからないよ』
『ぼくはきづいたらここにいたの、はやととたたかっていてドカン!てしたら、あそこにいたの、ひとりぼっちでどこかもわからないし、すごくさみしかったの』
『隼人どうやらブライソードはバーギルとの戦いの時に、僕らと一緒に転生したみたいだね。ついでに超古代文明産のアイテムになったんじゃないかな? 僕もブライソードと一緒だったよ。祭壇みたいな場所に気付いたらいたんだ。そしてS級冒険者見つけて今にいたるからね、君も一緒じゃなかったブライゼット?』
『宝石は? 宝石は? なんでないのよーーー!』
「なるほどな、つまり世界の何処かにブライザーの装備や乗り物がこっちの世界に来て、超古代文明のアイテムになってるいうんやな」
とりあえずブライゼットを無視して話を進めるクレイ
『そうだね隼人、しかしどこに有るのかが問題だね、僕とブライゼットは八大迷宮だったろ。超古代文明あるなんて分かりやすい場所だったけどブライソードはただ森にあった。つまり世界の何処にあるかは分からないと言うことだよ』
ブライフォンはここが八大迷宮だと知らないせいで、ブライザーのアイテムがどこにあるのか全然見当もつかなかった
「まあ、ええやないか、この世界を冒険するのも悪くないやろ、なあブライソード?」
『ぼうけん? ぼうけんしたい、ぼくもぼうけんしたいよはやと』
「そやろそやろ」
『確かに面白そうだね』
はっはっはと笑いあう男達
『宝石はーーー!』
ブライゼットはそれを微笑ましく眺めていたとさ。
そんな事を考えながら歩くクレイ達は森のどこに行くか考えていた。
「取りあえず、あのクソでかい木に行くか?」
『そうだね』
『わかった』
『宝石』
皆んな賛成の様だ。
ここは八大迷宮ウッルド、様々なモンスターが存在し、侵入者に襲いかかる
しかしクレイは、最初ブライゼットに乗り高速移動過ぎてモンスター達はクレイを襲えなかった。しかし今クレイ達は普通に歩いている。なので
「ぎゃぎゃ」
「なんやこいつ変な虫やな、虫やんな?」
クレイの前に猪ぐらいの大きさのダンゴムシが現れた。この世界で【おおだんご】と言われる魔物で堅い甲殻がなかなかの値段で取り引きされる。丸まって体当たりをされたら大変な事になる。
そんな魔物を
「へいや」
持ってるブライソードで真っ二つにする
「うーん、凄い斬れ味やな」
『えっへん』
胸を張るブライソードだった。
「しかし、魔物出るんやなこの森」
クレイは知らないが魔物は基本的に森に生息している。
「変身しとくかな」
クレイは安全策で探検する気である。
「変身と」
軽い感じでブライフォンを掲げるクレイ
『ちょっと真面目にしてよ』
文句を言うブライフォン
そう言いながら変身は完了する。
「あれ? ブライソードがブライソードになってる? ブライゼットがブライゼットになってる???」
クレイは若干パニックになっていた。ブライソードはいかにも聖剣って、感じの剣からブライザーがいつも使っていた細身の合成金属で出来た、黒い剣になっていた。ブライゼットも馬からいつもブライザーが乗っていたバイクに変わっていたのである。
『落ち着いて隼人、恐らく超古代文明の力だ!』
「なるほど」
流石、超古代文明である。
「ってなるかい!ブライフォンお前超古代文明に頼りすぎやぞ」
『ぐっ、仕方ないじゃないか僕にも分からないんだから』
「しゃあないな、ブライゼット、ブライソードなんか変わったとこあるか?」
『ふむそうだね、体内に保有するエネルギー量が200%上がっているね、それに地球にいた時より強度が60%上がっているようだ、隼人』
ブライソードが語る
『そうですわね、わたくしは地球にいた頃よりも武器弾薬の保有量が倍近くになっていますわ。どうやら宇宙に行くくらいならできますわね、あとはシートがフカフカになりましたわ、隼人』
ブライゼットが語る
「そうか」
隼人は思った、なぜ口調が変わっているのかと、それに少し怖くなっていると、
「まあ行くか?」
『分かったよ隼人』
『分かりましたわよ隼人』
気にしたら負けだそう言い聞かす隼人だった。
そうしてブライゼットにまたがり襲ってくるモンスターを弾丸の餌食にし世界樹を目指す、そんなとき
「きゃー!」
少女の叫び声が聞こえてきた。
クレイはすぐさま声の主の元へ駆けつける
そこに大きなゴーレムに襲われる少女がいた。
クレイは
「ブライザーキック!」
ゴーレムを蹴る、吹っ飛ぶゴーレム
クレイは少女の元に
「大丈夫か!」
「はい」
少女は答える、
「きゃー、後ろ」
立ち上がるゴーレムを見て悲鳴をあげる少女
しかしクレイは焦らない
「ゴーレムさんよ、こんな少女を襲うなんていかがなもんかな?」
「ガー、ガー、シンニュウシャハ、ハカイスル」
ゴーレムが光る
「危ない」
クレイは少女を庇う
するとゴーレムから触手が伸びる
鋭くブライザーを貫こうとする触手
ガキン!
そんな音がする
「ふっ俺にはそんなもの効かんぞ」
『あっぶね、死ぬかと思った』
どうやら触手にブライザーの装甲を破ることはできない様だ。
「こっちの番だないくぞ!」
『ビビらせやがって絶対倒したる!』
ブライザーは、ゴーレムの懐に入り込みパンチを繰り出す
どこぉ!
鈍い音がする、ゴーレムの体にヒビが入る
しかしすぐさまヒビが無くなる
「はぁー!」
驚くブライザー
「無駄よ、そいつはスグに再生してしまうの逃げるしかないわ」
少女が叫ぶ
しかし
「お嬢さんいい事を教えてあげよう!」
そう言いながら、ゴーレムに対峙するブライザー
「ヒーローには様々な困難がやってくる!」
全身が光り輝く
「なに?」
少女はいきなり光る事に驚く
「でもねヒーローは逃げないんだ!」
全身の光が拳に集まる
「何故ならヒーローの後ろには守るべきものがあるからね!」
拳の光が強く紅くなる
「見とくといい守るべきものがいるヒーローの力を!」
ブライザーは空手の正拳突きをする様な構えをとる。
【必殺!ブライザーパンチ】
一瞬でゴーレムの懐に入り拳を突き出す、
どこぉん!
ゴーレムに穴が開くしかし穴が閉じていく
「パンチ!」
穴が閉じる前にまた穴が開く
パンチ!パンチ!パンチ!パンチ!パンチ!パンチ!
次々と拳を突き出すブライザー
ゴーレムは治る前に破壊される。
「フェーーーー!」
グングン、ブライザーの右手にエネルギーが集まる
「ニーーーーーー!」
ブライザーは右手を振り抜く
「シュ!」
圧倒的な
ただ圧倒的なエネルギーがゴーレムに襲う
ドゴォーーン!
そしてブライザーの目の前には何もなかった。
「お嬢さんこれがヒーローさ!」
ブライザーは少女に振り返りそう言った。