ある日の1日、クレイ編、星の試練その1
ブライザーM2はブライザーに膨大な魔力が吸収されることにより変身出来るのである。
黒い装甲がブライザーの特徴である、その特徴そのままにより硬質化をし防御力は桁違いに上がり、クレイが操る魔闘術をより効率的に発現できる様にサポートが出来る。
ブライザーの中央にある赤い太陽の様な模様もより全体に広がり、赤と黒のコントラストが素晴らしいく、白いコートの様な外装も魔力の線が浮かび上がった様な模様が現れ、顔の装甲がよりシャープになっている。
能力としては何時もの魔法の何倍もの威力で放てる様になり、パワー、スピード、視認力、あらゆる能力がブライザーを上回る、そして今過去のブライザーと対峙する。
「アルカラよ、ここに来て俺は新たな自分になれた感謝する」
「「まだだ、その姿はまだのはず、お前はまだアルカラを得ていない、この試練はお前のその姿を完成させるものだ」」
「そうか理解した、星の試練は俺の為でありお前の為でもある。ブライザーM2を完成する、それが真の試練という訳か」
「「そうだ真の救世主の姿になっただけだ、お前自身がその姿を理解する事、それが真の試練エグバーダの、いや神具の真の名を知り本当の力を得る為にアルカラを手に入れろ」
「ブライフォンだけではないか、ならば戦おうかアルカラよ、いや過去のそして未来の自分よ」
「「そうかこの姿を完全に理解してるか、ならば遠慮はしない行くぞ、星の子よ」」
アルカラの魔力が跳ね上がる、空気が震え空間がざわめく、そして戦いは始まった。
先に動いたのはアルカラだった、ブライザーが見た事ない構えから蹴りを放つ、それを受けカウンター気味に拳を放とうとしたが背後からの気配に交わす事を優先する、そしてブライザーのいたところには無数の刃物が降り注ぐ、それを確認しながらアルカラと距離を取る
「ふぅ、見た事ない技だな」
「「これは今から1000年前に最強と呼ばれた者の技だな、その者しか使えなかったから伝わってはいないがな」」
「そうかい」
ブライザーは言い終わるより先にファイヤーボールを放つ、それをアルカラは見た事ない魔法を使い跳ね返す
「ちっ、なんだこの威力は」
なんとか躱すブライザー
「「これは魔力乏しいが最強の魔法使いと呼ばれた者が編み出した魔法だ、受け止めた魔法を倍の威力で返すだけの魔法だが使い勝手は良いぞ」」
今より約200年前に活躍した魔法使いで適正属性も一つ平民出身で魔力も貴族に到底敵わないのに、技術だけで最強の名を得た者が編み出した魔法は確かにブライザーの勉強になる者だった。
アルカラはわざわざ自分の技を説明する、まるでクレイを導く様に
「色々知ってるんだな」
そう言いながらブライザーは分体を作りながらあるに迫る
「「あーそれはこうすれば良いと思うぞ」」
アルカラが妙な構えをし迫る分体の相手をする、流れる様に分体をいなしていく、そして
「「これが本体か?」」
一切迷う事なくブライザーの本体に蹴りを放つ、ブライザーは防御こそするが何故ばれたのか分からなかった。
「「その顔、分かってないのか? 星の声を聞ける者に魔力で作った分体をいくら作っても本体なんてスグに看破できるぞ」」
「あぁなるほど、それはご親切にご教授ありがとう」
ブライザーはアルカラとまるで将棋の様な読み合いの組手を行っていた、自然と笑みがこぼれるクレイ、それは久しく感じなかった指導そのものだった。
「ははアルカラやるな、なんでそないに強いんや」
ブライザーはクレイの時と違い関西弁は使わない、クレイが変身を強く意識し別人になってる気分だったからだ。しかしこの瞬間彼は真にブライザーとクレイとの認識を気にしなくなっていた、それがブライザーの力を引き出す鍵と知らずに
「「私の強さは星の強さだ、この星の子達が培ってきた全てでもある、お前の強さは地球の経験が殆どだ、だから教えてやるこの星の子の強さを」」
「それは楽しみや」
ドンとアルカラとクレイの蹴りがぶつかり合う
その衝撃は空間全てに広がる、ビリビリと音がなる
「その戦い方も知らん、なんやなんやその格闘技は」
「「これは2000年前に大陸を支配した国の格闘技だ、お前の強さで扱えばこの様になる」」
クレイの興奮は収まらなかった、彼自身はバトルジャンキーであり格闘技オタクでもあった。
「はっ、知らん格闘技やがなんて理論的で効率的で人を殺す事に適してるんや、ははは」
「「そうだ星の子らが生きる為に繁栄する為にそして守る為に強さを追い求めて来た、それが星の強さ、そしてお前に伝える強さだ」」
「そうかい、だが俺の経験、技術、それを超えてくれるのか?」
「「お前の強さも私の記憶にある、だからこんな事もできる」」
アルカラがブライザーパンチの構えを見せる、クレイは警戒する流石にブライザーパンチをまともに受ければタダでは済まないからだ。
「「虎砲」」
アルカラが虎砲と叫び拳を突き出すと、一切の気配が無くなりクレイは一瞬何が起きたのか理解出来なくなる、そして
ゴオーーとクレイの真後ろからエネルギー体がクレイを襲う
「何?」
何とかガードするが吹き飛ぶクレイ
「「先ほどの技とお前の技を組み合わせた、その名も虎砲お前が未来で編み出した技だな」」
なんとか着地するが結構なダメージをおうクレイ
「マジか未来の俺か、それは強敵やの」
「「それにルシュタールにも素晴らしい技はある、これはお前の父が編み出した物だな」」
「なに」
そう言い終わる瞬間アルカラは炎に包まれる、それは炎闘術と呼ばれる奥義である
「「炎を魔闘術のように纏う、そして炎を纏う技は全てが威力をます」」
炎人と呼ぶべきか、完璧に炎に包まれくに突っ込んでくる
「たかが炎に包まれたくらいで」
クレイが炎を蹴る、すると搔き消える炎人
「「甘いぞ分体を作るのは木属性だけではない」」
クレイの側面からアルカラのパンチをまともに喰らう
「ぐふ」
クレイは殴られること覚悟でそのまま反撃をする
「「ぐはぁ」」
アルカラの腹に拳がめり込む、そして距離を取る二人
「やるやんけ、父上にそんな技があるとは知らんかったわ」
「「ふむ、お前と基礎能力が違いすぎて気付かないかも知れないが、ルシュタールの騎士団が持つ戦闘術は歴史に洗練された物だ、たまには目を向けるのも良いだろう」」
「そやな、まだなんかあんのか?」
「「そうだな、沢山あるアルカラの歴史は何も人だけではないからな」」
「どういう事や?」
「「今からアルカラの歴史上、違うな私が知りうる最高の格闘家の格闘技で戦おう、お前に遥かに劣る魔力と力だった、魔法なんて使えもしないしだが彼は魔王を拳で倒した、有名ではなかったか拳王の話は」」
「くくく、マジかあの拳王と戦わしてくれるんか?」
「「正確には違うな拳王はただの凡人だった。お前のような圧倒的な身体能力も魔力も無い、だがわたしにはある」」
「そうかい、つまり俺より凄い格闘家に最強の肉体を得た奴が相手って事か?」
「「違う、おまえとそいつにそこまでの技術の差があるとは言えない、だが確実に未知の世界を見してやれるだろう、拳王の格闘技は地球のそれとは全く違うからな」」
「そうなんか、つまり地球とアルカラの格闘技一番決定戦やな」
「「ふふ、そういう事だ」」
まだふたりの戦いは始まったばかりだった。