ある日の1日、クレイ編、神々からの話
火の鳥の厄介なところは飛ぶところと火に包まれているところである。近接戦闘で倒すのはほぼ不可能であった。
「ちっ、厄介な」
くぇー!
フェニックスがクレイに突っ込んでくる、その姿は巨大な火矢である
「くっ」
寸前で躱すが
「アツ!」
火の範囲は大きく、手を火傷してしまう
「くそ躱すのも大きくか、目測誤ったわ」
クレイはブライザーに変身し、ブライシューターを取り出す
「くらえ焼き鳥」
くぁー!
「なんだと!」
フェニックスはブライシューターの攻撃を火のバリアみたいなもので防ぐ、どうやら遠距離攻撃にも対策は万全らしい
「ブライシューターでも貫けないのか! エライ頑丈だな」
くぁー!
フェニックスが火を吐く、ただの火では無い青く一目で喰らったらただでは済まない火を
「ちっ、ブライーグル!」
ブライザーはブライーグルを使い空中戦に移行する、ブライザーのアイテムは効果が高いがあまりブライザーは使用しないのには理由がある、単純に魔力を使いすぎるのだ、だからここ一番でしか使わない、持久戦に持ち込まれると不利になる、それがブライザーの考える今の状況だ。
「くっ飛ぶだけなら何とかなるがあのスピードついて行くんだ仕方ないか」
くぇー!
無数の羽の矢がブライザーに向かう、とても躱せる量ではなかった
「厄介な攻撃してくるな、うらー」
ブライザーは連続パンチで羽を打ち落として行く
「くぅ、装甲が溶けてくる」
フェニックスの羽はそれ自体が高温の火で覆われる、その熱で装甲にもダメージがじわじわと出てくる
「うおーー! りゃあー!」
ブライザーは高エネルギーを打ち出すパンチを放つ、それにより全ての羽が無くなるが
くぁ!
「しまった!」
ブライザーの後ろにフェニックスは移動していた、そして大きく羽をブライザーに斬りつける、フェニックスの羽は下手な剣より遥かに斬れ味のいいものだった。
「ぐはっ!」
ブライザーが落ちてゆく、フェニックスは勝ったと思ったが
「残念、分身だよそれ」
くぁ?
ブライザーはフェニックスの更に上空から
「すまんな、これからまだイベントがあるらしい早く終わらせてもらう、いくぞドリル」
『分かった少年』
「唸れブライザードリルパンチ!」
くぁーーー!
フェニックスを貫き地上に降り立つブライザー
「これで貫けなかった事は無いんだ、すまないな」
ドカーン
大爆発と共にブライザーの勝利が決まった瞬間だった。
「えっ嘘、もう倒されたの私のフェニックスが?」
「ふふブライザーは最強なんだよ」
何故か木の神が自慢げだった。
「なんて挑戦者君なんだよ、自身あったのに」
「まあ他の試練もこんなもんだったよ、それに彼が使ってる格闘技は見覚えないかな」
「そういえば何処かで見たような?」
「それより早くしなよ火ちゃん」
「あっそうか、それじゃあいくよ挑戦者君、君に私の加護を与えます」
これでクレイは五大属性全てを操れるようになる、そこでブライザーが光り輝く
「なんだ?」
「ふう、凄まじい力を感じるね、僕達も1人に加護を全て授けたのは初めてだからね、楽しみだよ」
ブライザーの光が外に飛び出し五つに別れる
「これは?」
「加護の光じゃな」
土の神が言ったように、この光は加護の光であり神々の恩恵である、その光がゆっくり回り始めそしてだんだん早くなっていき遂には一つになる、その輝きは虹のように様々な輝きを放ちそしてブライザーに戻っていく
「なんだこの感覚は?」
いつもと違う感覚をブライザーは感じる、まるで全ての事を理解出来るような感じだった。
「お前さんが感じてるのは自然を理解した感覚じゃよ、五大属性はこの星の理を具現化したものその全ての加護を得たという事はこの星を理解したという事」
「星を理解?」
「そうじゃ、ワシらはこの星の神だ、そして月と日は違う星の神、分かるか?」
「つまり月の神はあの空に浮かぶ月を司り、日の神は太陽を司ると」
「そうじゃ、ワシら五神と月と日の違いじゃよ、奴らは1人で星の力を使いこの星を見守る、ワシらは五人掛かりでこの星の力を使う、この星の者に月と日の属性持ちが少ないのはそもそもが星が違うせいなんじゃよ」
「えっ、そうなの」
「えっ、月ちゃんて凄かったんだ」
「なあ水知ってた?」
「初めて聞いた」
どうやら後の四人は知らないらしい
「なあ土の神様、いいのか?」
頭を抱える土の神
「お前らだからちゃんと勉強しとけと言ったじゃろうが!」
「「「「す、すいません先生」」」」
「先生?」
「ん、いやこいつらに神の心得を教えたのがワシなんじゃ、ワシが一番古い神だからの」
「へぇー」
ブライザーは思った神の世界も大変なんだなと
「まあええ後で授業するとして」
「「「「えー」」」」
不満顔の四人の神達それを無視して話を続ける土の神
「で何じゃったか、そうじゃの五神の加護を受けた者は星の息吹を感じ、星の声を聞けるようになる」
「星の声?」
「そうじゃ星の声じゃの、星の声とはな………何じゃったかの?」
「なんでやねん!」
ブライザーはいやクレイはあまりの神々のポンコツ振りに突っ込まずにいられなかった。