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この世界を救えブライザー!変身ヒーローの異世界転生  作者: にんにん
第四章 この大陸を救え!ブライザー
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ある日の1日、クレイ編

 クレイの朝は早い


 「もう朝か」


 日も昇らぬうちに起きる、そしてまず日課のトレーニング


 「ふん、はっ、せい!」


 見るものが見たら踊ってるような美しさを感じるだろう、クレイは1人武術の型をする。

 クレイの武術は師匠である大十郎から教わったものに、アレンジを加えたものである。


 「ふぅ、こんなもんか」


 軽く30分ぐらい続け次のトレーニングである、次は魔法の練習である、クレイの魔法はこの様なたゆまぬ努力によって成り立っている。


 「うーん、こうすれば出来るはずなんやが?」


 クレイが今研究しているのは、アルテマと呼ばれる第1階位の魔法の合成である、木と水の親和性に着目し合わせる事によって効果を上げようと考えている。

 ある程度の形には成ったが、あと少しで上手くいかなかった。


 「くっ! あかんか」


 今日も上手くいかなかった様だが、クレイは今までに低階位の魔法合成を何度も成功させてきた。代表的な物はウッドアローにウォーターショットを合わせる事により、巨大なウッドアローを作る事に成功していた。

 考え方としては木に水やったら成長するやろ、と安易な考えだったが大成功だった。

 合成魔法の理論はベルーザのダイガクで何度も議論されていたが、それよりより強い階位の魔法を簡単に使える魔導具の発明が主流だった為、結果をだしていなかった。しかし


 「どや、こうしたら10階位でも6階位に負けてへんやろ?」


 と言うクレイの発表により、合成魔法が脚光をあびる事になった。

 これにより合成をするには属性の親和性が重要である事が研究により分かり、さらに合成する事で最低でも二階位クラス上の威力の魔法になる事も分かった。

 実を言うと大魔法使いと呼ばれるもの達は感覚的に合成魔法を使っていたがクレイのおかげでそれを定義化する事が出来たのだ。

 しかし何故今まで合成と言う考えつきそうな事が今までろくに研究されなかったのか? と言うと

 第一に、複数属性を持つ者は貴族が多く、研究者は一般市民に多く、彼らは1つぐらいしか属性を持っていなかった為研究しにくかった事

 第二に、主流の研究が高階位を使える様にする為の魔導具作りであり、貴族達も予算をそっちに多く分配していた。

 第三に、そもそも合成魔法の難度の高さである、階位をパワーとするなら合成魔法は技術であり、その為使える者達自体が少なかったので存在を認知されてなかったのだ。

 説明が長くなったがクレイは今、チャレンジの真っ最中だった。


 「あかん、なんでや方向性は間違ってないはずやろ」


 朝から研究熱心なクレイ、こうして直ぐに朝御飯の時間である、この時間になると他のみんなも起きてくる


 「おはようなのじゃ、体がギシギシいうのじゃ」


 「おはよう、ああ昨日の疲れが取れて無いや」


 「あたた、筋肉痛だわ」


 「あ、クレイ君おはよう」


 「今日の飯はなんや?」


 寝起きのみんなと比べてテンション高めのクレイ


 「なんだい若いのに、ほらたくさん食べな」


 彼女はWSS所属のエージェント兼食堂のおばちゃん、アンナである


 「おばちゃん、今日何?」


 「今日は玉子サンドとキノコサラダにステーキだよ」


 「おー流石おばちゃんやな」


 ステーキに賛成なのはクレイだけであり他のメンバーは朝からステーキは、と思っていた。


 「たくさんお食べ」


 朝からステーキのセンスである、他のメニューも大盛りであり


 「残したら許さないよ!」


 そう許されないのだ。


 「ふぅ、食った食った、さて騎士団鍛えな」


 クレイの午前は騎士団を鍛える事である、今日は組手でいいかと思いながら訓練場に向かうのである、その横に腹いっぱいで唸る友を置き去りにして


 「よし今日は組手中心にするで、俺に勝てたらそこで終わりや、全員でかかってこい」


 この言葉に若い騎士はやる気になる、だがベテランは全然やる気が無かった、何故なら勝てないと分かっているから、ただただボコボコにされるだけだからである。


 「ほな行くで!」


 クレイの午前はこうして過ごす、クレイは騎士団と戦いながら注意点を指摘していく、聞こえてるかは分からないがロズはメモしている、こうして明日以降のメニューが決まっていくのだ。


 「まあまあやな、じゃ飯食ったら小隊に別れて個別のメニューしてや」


 「はっ、了解しました」


 ロズが返事する、辺り一帯は騎士と思われる者が転がっていた、誰も返事はしなかった。


 「おばちゃん昼飯なんなん?」


 「パスタだよ」


 クレイの目の前に山の様なパスタが出される、クレイはペロリと完食し午後はブライレンジャーを鍛えに行く


 「久々に戦ってみるか、あいつらも強くなっとるみたいやし」


 今日はブライレンジャーと組手をする事にしたクレイ、ブライレンジャーは5人一組で最大の力が発揮される様に設計されていた、クレイもスーツの性能を知るに至りその事に気付き出来るだけ5人で戦う事にさせていたが


 「なんであんなバラバラなんやろ?」


 完全にメンバーを適当に選んだ弊害であった、金の神様のお遊び程度に考えてたせいで、ブライレンジャーがルシュタール最大の対怪人用の戦力になってからスーツの力を最大限引き出させようとしていたが、上手くいかなかった。


 「みんな仲はええんやけどな」


 幼い頃から一緒のメンバーなのに不思議だなと思うクレイ、まあ我の強い子達ばかりなので当たり前であると思うが


 「こう言うのは追い込んだ方がええやろ」


 クレイの思考は一昔前のスパルタ方式であった。

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