退院した
「はいあーんクレイ君」
ミレーヌが果物をクレイに食べさせようとする
「クレイ様、あーんです」
エリザベートがクレイに果物を食べさせようとする
「なんやお前ら」
「「あーん」」
2人の圧力に屈して
「むしゃむしゃ」
2人からの果物を食べる、その様子をエミリーは呆れた様に見ている。
「はぁ、何してんのよ貴女達はもう」
そんなこんなでラブコメを満喫するクレイの入院期間もそろそろ終わりで、退院の日
「んー! やっと退院やな」
「クーちゃん、先生にお礼を言っときなさい」
「分かってるよ母上」
未だにリリアに頭が上がらないクレイ
「クレイ君、退院おめでとう」
「クレイ様、退院おめでとうございます」
この数日、エリザベートとミレーヌの戦いは激戦を要した。
そして未だに決着はつかない
「クレイ退院おめでとうなのじゃ」
「クレイおめでとう」
「おめでとう」
「クレイ君おめでとう、スラールがずっと心配してたよ」
「兄上おめでとうございます」
退院の日、みんなが来てくれた。シラスは来ない心配などしてないから
「まあええわ、とりあえずスレイお前は今から特訓や、話聞いたがちょっといただけんな」
「はう、兄上違うのです」
スレイはいくら尊敬する兄でも特訓は勘弁して欲しかった
「あとお前らもや、まさか人数多いだけでもう勝てへんとは鍛え方が足らんわ」
「「「「えっ!」」」」
そうクレイはブライレンジャー全体の強化をする気である、そこで
「合宿やな」
「「「「「うわー」」」」」
ここ毎年は定期的に合宿は行われる、国を守る為なので意識は高いが、クレイが指揮を取ると如何あっても地獄である、それを見ていた護衛騎士達は可哀想にと同情の目をするのだが
「あとは護衛騎士もやな、龍国でなんも出来んかったらしいし」
護衛騎士達の顔は生気を失うのである。
「あら合宿って何なのクレイ君?」
「ん? こいつらを鍛えるねん、流石に今のままやといつ死んでもおかしくないからな、急がなあかんわ」
クレイは彼らが心配なのである、今の実力では集団の怪人と言う物量できたら殺されてしまうのだ、すぐにでも対策をしなければ
「でも学校が」
何とかしようと最もな言い訳をするが
「学園長には話を通しとる、課外授業扱いになるから安心せい」
そう聞かされたみんなは、希望を失った顔をしていた。そしてミレーヌが
「クレイ君、合宿ってどこでするの?」
「ん? まだ決めてないな、いつも海やし今回は山にするか!」
悩むクレイに
「じゃあうちの国に来なよ、パイツァへ」
「パイツァか」
「ダメです」
そこでエリザベートが止めに入る
「何やエリザ、なんであかんねや」
「え、えーととにかくダメです」
「? うーんエリザが嫌なら別に他でもええけど」
「あらクレイ君、エリザベート様は来れないからダメと言ってるんですわ、だから気にせずパイツァに来て下さい、歓迎しますよ」
「ほえ」
まさかの攻撃にエリザベートは返事に窮する
「あんエリザは今回無理なんか?」
「いえ、そんなことありませんわ」
「あらじゃあエリザベート様も賛成ですわね、クレイ君パイツァで合宿よ」
「そやな」
「えっ、あれ、なんで」
こうしてパイツァに行く事になる一行だった。
「と言うわけで行くで礼二」
「何度も言うが、と言うわけで、では説明になってないからな」
「なんでやねんな、毎回説明せな理解出来んのか?」
「当たり前だろうが、俺はエスパーじゃないんだぞ」
「うへー、礼二はもっと人の心を考えなあかんわ」
「ここのセリフに適して無くてビックリだよ、隼人君」
2人のイチャツキはしばらく続く
「ほう、パイツァに行くのか」
「せやねん、俺パイツァ行ったことないねんな」
「あれそうだっけ? なんかロズさんと一緒にあの辺りの国を巡ってなかったけ?」
「うーん、そやったっけ覚えとらんわ」
「まあお前の記憶力に期待してないから別に良いがな、パイツァは普通に電機で生活している地球に似た発展をしている国だよ」
「へぇー、そうなんか」
「ああ、その中でも機動兵と言ってパワードスーツみたいなのを使うのが特徴だったかな」
「なんや、そんなもんあるなら地球より科学発展してるやんけ」
「それがそうでも無いらしい、パワードスーツ自体は迷宮から出てきたものを複製しているだけで電機を使うと言っても灯りと電車ぐらいらしいよ」
「結構詳しいねんな礼二」
「まあね、こちらの世界の電機を使った機械に興味が無いと言ったら嘘になるよ」
「じゃあくるねんな」
「当たり前だろう」
こうしてパイツァに合宿に行く事になる一行、そこに待ち受けるものは何なのか、そして八大迷宮スネーカは攻略されるのか、それではまた次回に