ポン子はみんなの妹なのさ
「お姉ちゃん、これなーに?」
「これはねクシって言うのよ」
「なにするの?」
「これでポン子ちゃんの髪をとかすのよ」
リムがポン子の髪を整えている、その横でクレイとシラスがこれからを考える。
「なあ、とりあえず授業出れへんのどうしたらええかな?」
「知らんよ」
「どうしよう」
ポン子が泣くので授業に出れないクレイ、リム、どうしたもんかと悩んでる間にそろそろお昼の時間
「お姉ちゃん! お腹すいた」
「もうそんな時間ね、ポン子ちゃん、お姉ちゃんが美味しいもの作ってあげる」
「わーい」
「もう昼か」
「わぁ〜、む、俺は寝るよ」
シラスは寝てしまう、クレイは思うがこいつなんでいつも座りながら熟睡出来るんだろう? と
「器用なやっちゃな」
そうこうしてると放課後になる、そしてみんながクレイとリムを探してシラスの研究室に来る
「いたのじゃ!」
「あれ、リムもいるよ」
「何してるのよあなた達」
「クレイ様どうなさったのですか?」
「へぇ、クレイ君ってこんなとこでサボるんだ」
「なんや来たんかお前ら」
リムの後ろに隠れるポン子
「あれその子誰だいリム」
「あ、この子はポン子ちゃん、クレイ君が保護? した子なの、そして私の妹よ」
リムの説明はよく分からなかった
「そうなんだ」
ゲイルはよく分からないが話を合わせた。彼は八方美人なとこがあった。
「いやいや全然わからないのじゃ」
葉美姫ははっきりものをいう。
「リム、何故貴女の妹をクレイが保護するのよ?」
エリスは的確に質問できる子である。
「クレイ様今日はどうなさったのですか?」
エリザベートはクレイにしか興味がなかった。
「クレイ君、今日サボりなのいけないんだ」
ミレーヌはクレイと喋りたいようだ。
「ご主人」
ポン子は急に沢山の人が増えたのでビビってクレイにしがみつく
「なんでポン子ちゃん」
リムはポン子に頼られなくてショックを受ける。
「騒がしいなったな」
クレイはなんだか面倒くさくなってきた。
「ZZZ」
シラスは爆睡中だった。
とりあえず状況をみんなに説明する。その上でポン子をどうするか相談する。
「ご主人どうした? あそぼ?」
「ふむ、ポン子ここにいるのはお前のお姉ちゃんや、遊んでもらえ」
クレイはとりあえず丸投げする、すこし無責任だと思う。
「おーみんなお姉ちゃん、お姉ちゃんあそぼ?」
しかし、女性陣はポン子にメロメロらしいみんなでトランプをするみたいだ。
「このままやとコウコウに行けへん」
「とりあえず誰かに面倒を見てもらうか、最悪連れて行くか」
「面倒を言うてもな」
クレイは考える、確かにポン子を1人には出来なかった。
「ふーん、どうしたもんかな?」
「ご主人どうした? あそぼ?」
「ポン子お姉ちゃんと遊んどけ、俺はちょっと考えなあかんねん」
「ご主人ポン子嫌いか?」
泣きそうになるポン子を見て、クレイは諦める
「分かったから、遊ぶぞポン子」
「おーご主人遊ぶ」
パーと笑顔になるポン子、クレイは今を生きることにした。
「はん、ババはお前やゲイル!」
「くはっ」
ババ抜きをしているともう寮の門限である。
「門限やな、帰るぞポン子」
「分かったご主人」
「あーポン子ちゃんが帰ってしまう」
リムが泣いていた、リムにこんな一面がある事に少し驚いたがそれはそれである。
「じゃあな、なんとか明日は授業でれるようにするわ」
こうして寮に帰って来たクレイは日課のパトロールに出かける、仕方ないのでポン子も連れて行く
「ご主人どこ行く?」
「あーパトロールやな、お前拾ったあたりに行くねん」
「ポン子捨てるの?」
泣きそうになるポン子
「いやいや捨てへんよ、お前留守番したくないんやろ一緒こんのか?」
「やだご主人と一緒がいい」
「そやろ、まあ行くぞ」
こうして国境のパトロールに向かうクレイだったがその日はいつもと違う事になるのだった。
「あん、なんやこの洞窟は?」
「ポン子ここ知ってる、ポン子が産まれたとこ」
「ほう」
クレイはよく分かってなかったが、ここは八大迷宮の1つ【ドゥルフ】土の迷宮である。魔族との国境線にある迷宮なので殆ど冒険者は来ない迷宮である。