幕間 誕生ブライザー
「なんだこれは」
その日【神谷 隼人】は、怪物に襲われ瀕死の重傷を負っていた。
「俺は生きているのか」
神谷隼人は大学生だった、空手や柔道などをしており空手では世界大会で優勝、柔道もオリンピックで金メダルを取るほどで、正に戦う為に生まれてきたような男だった。京都大学生である。
「ああ隼人、でもな」
その場にいたのは【後藤 礼二】京都大学を満点合格、IIQ200超えの天才である。そして彼が今研究しているのが、人体構造を変える事によって人の限界を超えさせる事、早い話が改造人間である。もちろん、未だに構想段階で数々の実験はしていたが、人体実験はしていなかった。だから
「隼人、君は一度死んだんだ」
「礼二何を言ってるだ、俺は生きてるだろ」
「ああそうだ、だがなお前をもう人間と呼べない、損傷が酷すぎてな、体の半分は有機体を使ったロボットと言うか、改造人間と言うか、お前の命を守る為に、恨んでくれても構わんだが後悔はしてないよ」
「ああ、だからかなんか違和感感じるのは、いいんだ礼二、そうしなきゃ死んでいたんだろ」
この日神谷隼人は死んだ、しかし隼人は自分が何故死んだのか分からなかった。
「なあ礼二、俺はどうしてこうなったんだ?」
「ああ、これだよ」
礼二はテレビを付ける、そこには
「皆さん、これはドラマではありません」
レポーターが必死に叫んでいる、そこには
「なんだよ、これ」
「奴らは紅蓮党と名乗っている、バーギルって奴覚えてるか?」
「ああ、高校の時空手の大会で戦ったな」
「そうだな、そして最近ならあの独裁国の独裁者を倒して、英雄扱いされてた、そして自分の事を悪の革命家とか言ってた奴だよ」
「そいつがこれを?」
「ああ、そして二宮って奴がバーギルについた」
「誰だよ、二宮って」
「あほな、天才だ」
「はぁ」
「頭のおかしい天才科学者だという事だ」
「なるほど、礼二と同じ奴やな」
パコーン
頭を叩かれる隼人
「そいつがあの化け物を作り出して、世界に宣戦布告して来た」
「なに、しかしそんなの」
「無理だと思うか?」
「だって流石に」
「奴のバックに、違うな支配下に既に五十の国がいる、そして核も既に所有している」
「嘘だろ」
「そしてあの怪物だ、あれはテレビでもやってるが、現代兵器が効かない、耐久力が桁違いだ」
「ちょっと待てあいつらがいるの、もしかして」
「ああ、大阪のミナミだな」
「あそこには恵理がいるんだぞ」
ガバッと起きて部屋から飛び出そうとする隼人
「待てよ、行ってどうするんだ?」
「ぐっ、しかし、行く敵わなくても俺は諦めん」
「隼人、説明がまだだったね、WSSって組織がいてね」
「なんだ、礼二」
「その組織はバーギルの野望に気づいていた、だが有効な対抗策が無くてね僕に接触して来た」
「まさか、お前があんな研究を始めたのは」
「正直君を巻き込む気は無かったんだ、でもね、なんの因果か君を改造する事になった」
「俺の体を改造して、それがなんなんだ」
「受け取れ」
礼二が、スマホの様な物を投げてくる
「これが」
「それはブライフォン、隼人すまない、だが戦ってくれ」
「どういう事だ」
「よくあるだろ、悪と戦うヒーローてね」
「まさか?」
「そうさ変身できる、その名もブライザー、紅蓮党と戦う正義のヒーローさ」
「そうか分かったよ」
「ふ、怒らないんだな」
「そうだな少し怒ってるよ、なんで俺に言わなかったのかってね」
「優しいな隼人は、本当にすまない」
泣く礼二、彼は友を巻き込んだ事を申し訳なく思っていた
「泣くな礼二、お前が救ってくれなかったら俺はあの時死んでいたんだろ、それに紅蓮党の奴らは許せないお前に言われんでも戦っているさ」
「隼人!」
「礼二任せろ、俺は神谷隼人、世界最強の男さ」
「ふ、そうだったな」
「じゃあ行ってくる」
「隼人持ってけ」
何かの鍵を受け取る
「ブライゼットの鍵だ、早い話が正義のヒーローのバイクだよ」
「へぇ、それは凄そうだな」
「ああ凄いぞ、俺の傑作だからな」
「ああ、じゃあ、あの化け物をぶっ飛ばしてくるよ」
「任せたよ」
こうしてブライザーは、紅蓮党と戦う事になる、様々な戦いを経験し成長して行くのはまた違う話