表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この世界を救えブライザー!変身ヒーローの異世界転生  作者: にんにん
第三章 この国を救え!ブライザー
143/425

月の舞踏会

 「なんや、エリザここにおったんか?」


 「あらクレイ様、あまりにも綺麗な月夜だったので」


 「まあ、色々あってパーティーも中止やしな、星ぐらいしか見るもんないな」


 「あらクレイ様、私は好きですよ」


 「女ってそんなもんなんか、まあはよ部屋に戻らなあかんで、風邪ひくからな」


 王様との話が終わり、ただいま事後処理の真っ最中、その中で子供達は自由にしているが、大人達は忙しなく動いている。そんな中クレイは、まだ魔族がいないかパトロール中だった。

 そんな中、広間で月の光に照らされるエリザベートを見つける、そして少し会話をした後、他のところに行こうとした時、不意にエリザベートが踊りを提案してくる、広間は2人きりでは無かったが、何故か2人が踊ると、音楽が奏でられる。

 響く音楽、月に照らされ踊る2人はどこか幻想的で、まるで絵画の様だった。


 「ねえクレイ様、今回は何をなさったの?」


 「なんやエリザ、俺が何したと思ってるんや?」


 「ふふ、みんなに月を見せてあげたとか?」


 エリザベートは笑いながら、しかし挑発的にクレイに尋ねる


 「なんや分かったんか、みんなには内緒やで」


 「ふふ、分かりました」


 2人の踊りは続く、それを見ていた者達も踊りに参加し始める、そう月夜の舞踏会が始まるのだった


 「ねえ、お父様は怒ってましたか」


 「ふ、いいや」


 「そうですか、お父様はクレイ様をとても気に入っておりますわ」


 「そうなんか」


 「ええ、今回もクレイ様が私達を守って下さったのでしょう」


 「どうやろな」


 「まあ、とぼけるのが下手なんですね」


 「そうか」


 2人の踊りに釣られてどんどん人が増えてくる、しかし皆楽しそうだ。


 「なんや、人が多いな」


 「そうですね」


 「せや、エリザもっとこっち来い」


 「きゃ」


 クレイはエリザを抱きしめる、そして


 「いくで」


 「きゃー」


 クレイはグングン空へ上昇する、そして


 「さあ、エリザ目を開けや」


 クレイに言われ目を開けたエリザベートの目の前に、大きな月が輝いていた。


 「クレイ様、これは?」


 「エリザ、空で踊るのもたまにはええやろ」


 「そうですね、クレイ様」


 胸の鼓動が速くなるエリザベート、怖さではなく、もっと違う胸の高鳴り


 「ふふ、クレイ様はお空も飛べるのですか?」


 「ふふ、俺に不可能はないんやで」


 クレイが使ったのは、月属性の第三階位、浮遊である、周りの貴族達は空飛ぶ2人を見て驚いているが、その踊りの美しさに、ご婦人方は皆うっとりしている、子供は親にせがんでもいた。


 「ねぇ、クレイ様」


 「なんや、エリザ」


 「今この世界には、私達だけだと思いませんか?」


 「そやな、周り誰もおらんしな」


 「ふふ、素敵、こんなに楽しい踊りは初めてですわ」


 「それはそれは、俺としてもそう言って貰うと光栄ですよ、お姫様」


 「ふふ、クレイ様素敵ですわ」


 「ふふ、エリザも綺麗だよ」


 「まあ、お上手ねクレイ様」


 「言わせるエリザが、凄いんやで」


 いつまでも続くダンス、月のスポットライト、沢山の星と言う観客、その世界には2人だけ、その世界には一組だけ、その世界には……


 「クーちゃん素敵ね」


 「ふむ、そうなんだか、この状況で降りてきたところを捕まえるのはどうなんだ」


 「あら貴方、これはこれ、それはそれですよ」


 この月の舞踏会は、長く貴族達に語り継がれる、後に、ルシュタールでは月夜の晩に、踊りながら告白するのが、定番となったりする。

 それはそうとこの後クレイには、地獄が待っていたそうな、なーむー。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ