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この世界を救えブライザー!変身ヒーローの異世界転生  作者: にんにん
第三章 この国を救え!ブライザー
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真相

 「さて、まずは現場検証とね」


 「おい隼人、なんだいきなり?」


 「おー礼二ようきたの、いやー殺人事件があってな、ここはお前の出番やと」


 「なんだ、また首突っ込んでいるのか、たく推理も出来ないくせに探偵気取りとか止めとけよ」


 「なんやと、誰が名探偵やねん」


 「そんな事言ってないだろ、たく、ほら寄越せよ」


 「?? 何をや??」


 「捜査資料だろうが、じゃなきゃ何が起きたかわかんねえだろ!」


 「あ、ああなるほどね、おい礼二に事件のあらましを説明したれ」


 「え、あ、はい、それでは、事件は……」


 「ほお、それでドドン子爵ってどんな人なんだ?」


 「ドドン子爵はな、……」


 「なるほどね、じゃあ指紋から調べるか」


 「指紋とはなんですか?」


 「あれ、指紋捜査しないのかクレイ」


 「そういやしてないな、と言うと思ったやろ、ジャジャン指紋捜査キット」


 「あんのかい」


 「ふふ、捜査機関に売れる思ってな、作っといた」


 「隼人は本当に探偵キット好きだね、推理出来ないのに」


 「なんやと、出来るわい」


 「はいはい、じゃあ指紋取るよ」


 「分かったわ」


 「正直指紋消してる形跡ないし、これすぐ分かるな」


 「科学捜査ない世界に科学捜査持ち込んだら、そやろな」


 「で、ルミノール反応は?」


 「あー、準備しとるよ」


 「どこで用意したんだよ?」


 「秘密基地で作れんねん」


 「マジか、あの基地最強だね」


 「そやねん、手に入れて2年やけど、未だに新機能見つけて驚くわ、持ってたのアホな女神やったけど」


 「なんだよ、アホな女神って」


 「なんやろな、この世界の神様らしいけど、アホやったわ」


 「なんでこの世界の神様に会ってんだよ」


 「森で迷ったら現れて、秘密基地くれたねん」


 「なんだそれ、怪しすぎだろ」


 「なんや、変な虎と戦わされたしな、その褒美や言うてたで」


 「虎って」


 「なかなか強かったわ、ブライザーになってなんとか勝てたけど」


 「ぶふ、ブライザーになって、それってどんな化け物だよ」


 「滅茶苦茶デカかったわ、五百メートルぐらいあったわ」


 「はぁー、怪獣じゃねえか」


 「そやな、なかなか燃えたわ」


 「隼人は戦い好きだね」


 「あのー」


 2人の会話に割り込む、その他の人達


 「おっすまんな、どや礼二結果は」


 「そうだね、皆様が捜査協力を進んでしてくれたおかげで犯人が分かったよ」


 「ま、待てや、それは俺のセリフやんけ」


 「いいよ隼人は、もうさっさと終わらせて君の基地に帰って研究の続きしなきゃいけないし」


 「なんやねん、研究って」


 「ああ、リボルバー式の拳銃とね、魔弾って言ってね、僕が作ったんだけど魔力を込めた弾をね」


 「すいません、いいですか?」


 周りの人々は話し込む2人に、いいからさっさと犯人言えやと言う空気を醸し出す。


 「ああ、ごめんなさい、とりあえず犯人だね」


 ゴクリと、容疑者達が息を呑む


 「君だね」


 シラスが指差す方向には


 「えっ、私ですか?」


 第一騎士団の騎士、そうクレイに容疑者の情報を話した騎士である。


 「あ、あの、私にはドドン子爵を殺す目的が」


 シラスが自信満々に言うのであった。


 「まず第一に、ドドン子爵の殺害現場に行くには、君がいる通路を通らなければならない」


 「それはそうですが、だから私が犯人だと」


 騎士はムッとする


 「まあ聞きたまえ、まず初めにそもそも何故ドドン子爵が殺されなければならないのか、だよね」


 頷く関係者一同


 「君がはや、クレイに言った容疑者の動機は正直無理が多い、何故ならドドン子爵の評判はすこぶる良好である、第二夫人との仲は領内では吐き気がするほど甘々らしい」


 「そ、それほどでも」


 顔を赤くする、コレン夫人


 「次に護衛の騎士だが、ドドン子爵が三顧の礼を持って自らの護衛騎士にとお願いされ、そして本人もそんなに必要とされるならと喜んで引き受けたと言うのが周りの評判だし、彼の同僚もドドン子爵に感謝してると良く言っていたと聞いているよ」


 「当たり前だ、ドドン子爵はまだ若く、くすぶっていた私を頭を下げてまで、必要だと言ってくれたのだ、その後も素晴らしい待遇で感謝しかない」


 騎士は悔しさなのか、涙を流しながら言う。


 「そしてメイドだが、そもそもドドン子爵との関係は無いよ、彼女の家庭の事も子爵家が関わることでも無いしね」


 「はい、ドドン子爵とも、今日が初対面でした」


 メイドは、ハッキリそう言う。


 「そして長男は、来月には後継として襲名パーティーを開く予定のため今回は王都に来れなかっただけだしね」


 「なんだって」


 騎士がつい大声を上げる


 「まあ次男坊は、そもそも赤子だ」


 「くっ」


 「それでね、ドドン子爵で有名な話があるんだ」


 無言で顔を上げる騎士


 「先の魔族との戦争で沢山の魔族を打ち取り、中には魔国第二師団の団長と一騎打ちで倒したってね」


 「そ、それが今、なんの関係が?」


 騎士は汗をかきながら尚も冷静にそうきき返す。


 「その団長はね、牛型の魔族、まあ俗にゆう、ミノタウロスだっけ、そう君と一緒の種族だね、魔族のスパイさん」


 「「「「「なっ」」」」」


 その言葉と共に一斉に騎士に視線が集まる


 「ふっふっふっ、何故気づいた?」


 「そんなの簡単さ、このアイテムはね」


 そうシラスが取り出したアイテム


 「血液採取したろ、そこから種族を割り出せるのさ」


 「なるほど、しかし何故私からも血を採った、容疑者ではなかったはずだ」


 「はあ、何言ってるの、馬鹿だね、このパーティーに来ている全ての人が容疑者に決まってるだろ、捜査ってのはね全ての可能性を潰していく地味な事の繰り返し、推理して犯人お前だなんて物語の世界なんだよ、分かるかい隼人」


 びくっ! となるクレイ、どうやら心当たりがあるようだ。


 「ならば、何故こんなに早く私だと分かったのだ」


 「まあ、指紋とルミノール反応だね、そしたら君がすぐ割り出せたよ」


 「なんだそれは?」


 「まあこれから、捜査の基本になる物だと言っとくかな」


 「そうか」


 「恐らくだけど、ドドン子爵が倒したミノタウロスは、君の」


 「そう父だ、父は勇敢に戦い散っていった、その無念、晴らすのが我が使命」


 「そうかい、まあ言い訳は牢屋で聞くか……」


 「グランツ様からいただいた、この力、この力で父の無念、その恨み、全てをぶつけようぞ」


 すると、騎士の兜から大きな角が生えてくる


 「うーん、隼人、交代だ、後は任せた」


 そう言うとシラスは一目散に逃げる、まあ仕方ない


 「グルラァーー!」


 鎧が弾けとび、そこに赤く筋骨隆々の牛型の魔族が現れる


 「むー、なんや、いいとこ全部、礼二に取られた」


 クレイはむくれていた。

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