再会
クレイは、山小屋に泊まる事になる
「へぇー、クレイはベルーザのショウガッコウに通ってるのか」
「シラスの学校は?」
「いや、僕はこんな田舎だからね、通ってないよ」
星空の下、語り合う2人
「そういや、銃なんてどうしたんや、この世界にはない武器やろ」
「この世界? なんだか変な言い回しをするんだね、君は」
「そうか、変なとこ気にすんねんな」
「そうだね、確かにそうかもね」
シラスと喋ってるクレイは、少し違和感を感じていた。なんだかもっと年上のそう、地球にいた頃の自分と同じくらいの年ぐらいだと、まあませたガキもいるから気にすることもないかとも思う。
「で、なんでそないな武器作ったんや」
「まあ僕はあまり、運動が苦手でねこんな山の中で生きて行くには便利な武器なんだ」
「そうか確かにな、しかし銃言うてもレーザーって、普通弾ちゃうのか?」
「そうだね、確かに弾薬があれば弾でも良いけど、火薬が見つからなくてね、こっちの世界は魔力を使った方が効率が良かったんだ」
「なるほどな確かにこっちの世界で火薬は見たことないな」
そうシラスは転生者である、正直シラスはクレイが転生者だと気付いているが、あえて触れずに質問で、確認をしていく。
「ねぇ、クレイ父さんをスカウトしに来たって、なんのスカウトなんだい?」
「うん? ああ、今なちょいと悪の組織と戦う組織を作ってるねん、でな優秀な人材を集めてるねん」
「悪の組織?」
「ああ、バーギルいうアホがな」
そこまで言った瞬間に
「バーギルだと!」
シラスがさっきまで笑顔だったのが、物凄い形相でクレイに詰め寄る
「なんや、いきなり?」
そこですこし冷静になるシラス、だがクレイへの質問は止まらない
「クレイ、バーギルと言ったね」
「ああ、言ったよ」
「もしかして、紅蓮党と言う組織が敵なのかい?」
「紅蓮党の奴らが敵やが今は何やろな、紅蓮党では無かったな」
「まさか、四幹部がこっちに来てるのか?」
「そやで、魔王が二宮やったわ」
「あの、変態が魔王だと!」
「せやな、あの変態のくせに魔王やで」
「まさか、そんな、あいつらまでこちらに来ているだと」
『ねえ、隼人、隼人』
『なんや、ブライフォン』
『この子おかしくないかな、なんで紅蓮党の事知ってるの?』
『は、そういば!』
ようやく、気づくクレイ
『多分この子地球人だよ、しかも紅蓮党の事を知ってるって事は、敵か、味方か』
ブライフォンは、慎重に調べて欲しかったが
「おい、シラスお前は地球人やな」
「うんそうだよ、君もだねクレイ」
「お前は、紅蓮党員か?」
「やめてくれよ、あんなアホな組織の奴らと同類に見られるなんて、反吐がでる」
「ちゃうならええねん」
クレイは、シラスが紅蓮党員でなかったので、安心したので寝ることにする、いやー良かった良かった
「って、ちょっと待てよ、クレイそれで終わりかい」
「なんや紅蓮党と関係ないなら、別にどうでもええやないか」
そう、クレイにとって他人の過去などどうでも良いことだった。
「えー、なんだかこの感じ、隼人に似てるな」
不意に出る、シラスの言葉に
「なんや俺の知り合いか、誰や」
「え、隼人なのかい?」
「せや、で誰や?」
シラスはクレイが隼人だと、名乗ったことに驚き嬉しかった
「わあ、隼人かい、僕だよ、礼二だよ」
彼の地球にいた頃の名前は、後藤 礼二二宮が改造人間を作るマッドな天才だとしたら、ブライザーのサポートメカを作り続けた、正義の科学者である。ちなみに隼人とは、小学校からの幼馴染である、それとブライフォンやブライゼットなどの生みの親なので
『お父さんなの?』
『パパ』
『お父様』
ブライシリーズ達は、礼二の登場に騒ぎ立つ
「なんや礼二か、こっちに来てたんやな」
「反応薄っ」
クレイは久しぶりの友だが、だからと言ってはしゃぐほどでも無かった。そうクレイは過去に囚われない、何故ならクレイにはいつも希望を胸に生きているから
「いや、そこは感動しとこうよ」
む、どうやら、シラスは納得していないようです
「まあええわ、礼二がいるならこれでサポートメカ作るやつおるし」
「え、僕もう参加決定なのかい?」
「後はお前の親父やな、鍛冶師は欲しいな」
「だから、僕の意見は」
「まあ明日でええわ、寝るで礼二」
「いやいや、隼人、話を聞けよー」
こうしてブライザーに新たな仲間が増えた、天才科学者、礼二、こちらでの名前はシラス、邪神バーギルと戦うために、クレイと共に戦えシラス
「だから、僕の話をきけーーーー」
こうして、夜は更けていく。
「という訳で、おっさん、行くで」
「何が、という訳で、なんだ」
ジェイはクレイにいきなり言われ、何のことかさっぱりだった。だが隣で可愛い息子の、自分には勿体無いくらいの天才の息子が項垂れている
「あーあ、もう疲れた」
なんか挫折を味わった様な感じだった。ジェイは何が何だか分からなかったが、取り敢えずこのガキをどうにかせねばと、
「おい、ガキだと思って良い気になるなよ、あまり大人を怒らすなよ」
ビシッと言う大人のジェイだが
「ほら、貴方行きますよ」
「行くよ、父さん」
何故か嫁と娘が、旅の準備を終えていた。
「何してんだ、おめえ達」
驚くジェイだったが、奥様達は
「ねえ母さん、私王都って初めてだよ」
「そう言えばシェリーは、山から降りたこと無かったわね、うふふ」
「おめえら何言ってんだ、俺は山から降りねえぞ」
「あら、ダメよもう決めたから」
「なぁ」
そうクレイは、この家で誰を口説けば良いのか瞬時に理解し口説き落としていた。そう、もうジェイは、クレイについて行くしか無かったのだ
「父さんダメだよ、僕たちは負けたんだ」
「シラス」
世の中、だいたいこんなもんである。
こうしてジェイは、王都の一等地に最高品質の鍛冶屋をすることになる。そして最大の仕事、WSSの武器作成をする事になるのだった。