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この世界を救えブライザー!変身ヒーローの異世界転生  作者: にんにん
第三章 この国を救え!ブライザー
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山の中の鍛冶師

 ここはルシュタールのとある村、そこに1人の男児が現れる


 「なあ、この辺に天才おらんか?」


 「天才ですか? うーんちょっと分からないですね」


 クレイは無茶な捜索をしていた。名前も、特徴も、いる場所も知らないのに、どうやって探すのか? 余程運が良くなければ見つからないだろう


 「なあ、この辺に天才おらんか?」


 「天才か? ジェイの事かな?」


 「分からんが、多分それやな」


 クレイは適当なことを言う


 「ジェイなら、あっちの山に住んどるよ」


 村人が指差す方向には、ルシュタール最高峰のゲリル山脈がそびえ立っていた。


 「分かったわ、ありがとう」


 「ちょっとまて坊主、まさか行く気か?」


 「まあな」


 「坊主悪い事は言わね止めときな、今ゲリル山脈に恐ろしい化け物が住み着いたんだ、危ねえからな」


 「そうか化け物か、よし分かったわ」


 村人は子供があんな過酷なとこに行くのを止められて安心している。だがクレイは、そんな忠告一切無視してゲリル山脈に向かうのだった。


 「なんや、富士山のがキツイくらいやな」


 ここはゲリル山脈の中腹、ゲリル山脈は大小様々な山が連なるが、クレイが登っているのはその中の1つザイル山、ゲリル山脈の中では、比較的安全な山である、村人の話ではここに住み着いているのがジェイと言う人物らしい


 「ああ、登山も久しぶりやな、最近空飛んでばかりやしな」


 『そうね、最近私を使わず変な船ばっかり酷いわ、プンプン』


 どうやらブライゼットは最近のクレイに不満が、溜まっているようだ。


 「ええやんけ」


 『もう』


 だがブライゼットはクレイに強く言えない、そうブライゼットはなんだかんだで男の言う事を聞く貢ぐタイプの女だった。心配である。


 「てか化け物が出る言うてたけど、どんな奴やろ」


 基本的にクレイがこう言えば


 グルルル


 化け物が出てくるものである

 そこに現れたのは巨大なサル型の魔物である。冒険者ギルド、A級クエスト、マウンテンコング退治の対象魔物である、報酬は一千万ルクスである。


 「サルか」


 クレイはマウンテンコングが現れても気にしない、何故なら山にサルが出るのは普通であるからだ。


 「危ない!」


 とそこへ、謎の声が


 ビビビとレーザー光線がマウンテンコングに当たる


 グルラー


 マウンテンコングが悲鳴を上げるが、倒すまでには至らない、怒りに燃えるマウンテンコングが、謎の声がした方へ


 「きゃー!」


 「危ないで?」


 クレイのアッパーカットがマウンテンコングの顎に決まる、そして息絶えるマウンテンコング


 「なんや、嬢ちゃん大丈夫か?」


 「へ、え、えー」


 謎の声を出したのは、十代半ばの少女だった。

 彼女は子供のクレイがあっさりマウンテンコングを、倒してしまった事に驚いていた。


 「そうここへは、ジェイを探しに来たのね」


 「せやねん、天才探してるねん」


 「なんでジェイを探してるのかしら?」


 「人材発掘やな」


 「人材発掘?」


 「せや、ちょっと有能な人材が必要やねん」


 「そう」


 少女が悲しそうな顔でそう言う


 「まあいいわ、ジェイならこっちよ」


 「おお、知ってるのか」


 こうしてクレイは、ジェイと呼ばれる人物に会いに行くのだった。


 「ここよ」


 少女に連れられて来たのは、まさに山小屋であった。


 「父さん、お客さんだよ」


 ギギと音を立て、扉が開く、すると


 「なんだシェリー、わしは誰とも会わんぞ」


 「もう父さんまた、昼間から飲んでるの?」


 そこに居たのはドワーフの男だった。


 「お前がジェイか?」


 「なんだ、このガキは!」


 これが伝説の鍛冶師、ジェイとの出会いだった


 「ガキちゃうクレイや、よろしく」


 「ああん、なんだなに勝手に入ってくるんだ」


 「まあええわ、ジェイ言うたなお前は天才なんか?」


 ここでクレイは直球の質問をする


 「ああんわしが天才かだと、当たり前だろ、わしは天才鍛冶師ジェイだぞ!」


 「うん? 鍛冶師?」


 クレイは想像していた天才と話が違っているが、まあ良いかと


 「まあ鍛冶師でもええか、で天才言うくらいなんやどんだけの事が出来るねん」


 「なんだおめえ、わしの事を知らないのか?」


 「知らんよ、おっさん有名人なんか」


 「なに!」


 ジェイは衝撃だった、ジェイの噂を聞いて鍛冶仕事を依頼する奴らは多いし巷では、名工なんて呼ばれ、神器を創造する者なんて異名まである。一国の王に頭を下げられた事もあるほどだ。そんな自分を知らずに尋ねてくる、子供に


 「馬鹿にするな!」


 と怒るのは当たり前だが、クレイは気にしない


 「おっさんなんやいきなり、カルシウムとってるか?」


 そこにはジェイの怒りを、まるで気にしないクレイの姿に


 「いや、普通怒るだろう」


 と、何故か凄く冷静になっていたのだった。

 そう、彼もクレイのボケボケに巻き込まれていくのであった。


 「父さん、ただいま」


 そこに、1人の子供が帰ってくる


 「シラスか」


 「あれお客さんですか、いらっしゃいませ」


 そこにクレイと同じ年頃の、少年が現れる


 「おっさんの子供か、俺はクレイや」


 「僕はシラスよろしく」


 子供同士の爽やかな、挨拶の場面


 「シラス、あの武器じゃマウンテンコング倒せなかったわよ」


 「姉さん本当かい、おかしいな出力は問題ないはずなんだけど」


 どうやら、レーザー光線を出した武器を作ったのはシラスと言う少年らしい


 「ふん、あんなヘンテコな武器ばかり作って、お前はわしの跡を継いで立派な剣を作れるようにならなければいけないんだぞ」


 どうやら、シラスはジェイの思う通りには育ってないようだ。


 「父さんは分かってないな、武器っていうのは射程が一番重要だよ、剣なんて届かなければタダの鉄の塊じゃないか」


 「なんだと射程より威力や、使いやすさを重視する方が重要だろうが」


 「確かに威力も大切だけど、そもそも僕の作る【銃】が何故剣より劣ると」


 「なんだと」


 ぎゃーぎゃーと親子の言い合いが始まる


 「ごめんなさいね」


 そこにお茶を持ってくる女性が現れる、30台半ばといった感じで、どうやらジェイの奥さんらしい


 「ありがとう、おばちゃん」


 クレイはお礼を言ってお茶をすする、ただジェイの奥さんの額に血管が浮き出たのは気のせいだろう


 「ふん、父さんの古臭い武器の時代なんてもう終わるよ、これからは銃の時代だ」


 「バッカヤローがわしの剣がそんなオモチャに負けるか」


 「もう、父さんもシラスも辞めてよ」


 シェリーが止めに入るが、2人はエキサイトしている、そこにクレイが


 「アホやな武器言うんわ、適材適所やでつまり俺が一番言うことや」


 意味不明であるがクレイは2人の戦いに参加する


 わー! ぎゃー! わー!


 なかなか3人の議論は終わらなかった。

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