エピローグ
「くっ、ブライザーよくも私の計画を」
「ふん、変態の癖に面倒くさいことして、今ここで潰しといたるわ」
クレイはそう言うと剣を構え、グランツに駆け寄るが
「ふん、私はそんな汗臭いことはせんよ、さらばだブライザー」
そう言って消えるグランツ
「ちっ、逃がしたか!」
グランツに逃げられ、悔しがるクレイ
「クレイ様」
そこにはボロボロになったスーツ姿のブライレンジャー達がいた。
「すまんかったな、まんまと相手の策にハマったわ」
「いえ、クレイ様は悪くありませんわ、カイエン公爵はご無事でしたか?」
「ああたいした傷も無かったし、無事にアニサルの王宮に送っといたわ」
「それは何よりですわ」
「ありがとうな、自分らよう戦ったみたいやな、まさか怪人倒すとは思わなかったわ」
「ふんなのじゃ、クレイは妾達を舐めすぎなのじゃ、あんなの妾達にかかればお茶の子さいさいなのじゃ」
葉美姫がドヤ顔でクレイに言う、それにみんなが賛同する
「そうだよクレイ、僕達も強くなったんだから」
「そうね、楽勝でしたわ」
「うん、頑張ったよわたし」
どうやら極限の緊張状態だったらしく、皆早口で言ってくる、しかしその顔は疲労で青くなっていた。
「そうか強なったんやな、しかし疲れたやろ、あとは騎士団に任せて寝とけ」
気丈に振舞ってはいたが疲れて今にも倒れそうな彼女達はその言葉に素直に従う。
「あの、クレイ様は?」
「俺はロズに父上のこと言ってからにするわ、じゃあお休みエリザ」
クレイは自然にエリザベートの頭をポンポンと撫でお休みと耳元で言った、クレイとしてはあまり意識せずした事だったがエリザベートにとってそれは過激な事だった。
キュー、パタン
と倒れてしまうエリザベート、その後は皆が大慌てでエリザベートをベットまで運び、看病するのであった。
「大丈夫か、エリザ」
必死に安否を気遣うクレイ、彼は未だエリザベートの気持ちは分からなかった。
「クレイ様、エリザベート様はただの過労の様です」
「そうか安心したわ、しかしロズ話を聞く限り、騎士達はなかなかの働きやったみたいやが、お前とシルジンは少しあかんかったな」
「申し訳ございません」
ロズは自らの不甲斐なさに反省する事しか出来なかった。
「まあええわ、これからは普段のメニューから変えていって、地道に強化していくしかないしな」
そのクレイの言葉に固まるロズ、そうクレイの言葉は騎士団に安息の日はないと宣告されたものであるからだ。震えるロズに
「イーグルも使い切れてないし、対処も後手に回りすぎやし、何より基本的な戦闘力なさ過ぎるな、多少は鍛えたけど、それも一部だけ、他の騎士団も強せなあかん、じゃないと俺が行くまでに滅んでしまう、弱い理由も分かってるしな、まあ一番の問題は団長と呼ばれる、トップの騎士が弱すぎる、最低でも6階位の魔法は使える様にならなあかんな」
「しかし、それは」
「ロズよ安心せい、俺に良い方法がある、フッフッフッハッハッハ」
クレイの笑い声に顔真っ青のロズだった。
イーグル艦内では騎士達が忙しなく動いている、コウサカの危機は去っていたが、住民の被害は大きくアニサル騎士団が来るまで救援活動は終わらない、疲労困憊だが、騎士達はけして手を抜かずコウサカの住民の為に働いていた。
そんな騎士達にコウサカの住民は感謝の声を上げていた、だがバーギルの魔の手は広がりつつある、クレイは本格的にバーギルに対抗する組織の立ち上げを決意するのであった
「うーん、資金がな」
どうやら大きな壁に既にぶつかっている様だ
「少し、世界を見てくるか」
そうクレイはアルカラを旅する決意をするのであった。
「しかし、資金がな」
うん? どうやら壁は高いようだ、想像以上に
こうして世界は回る、クレイの旅はどうなるのか? バーギルに果たして勝てるのか? ちなみに予定は一ヶ月、夏休みの期間だけである。