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7話.寝れない。からの再会

お久しぶりになりましたが元気です

「………ねむい……つらい……にへぇ」


結局、ろくに寝れないまま朝を迎えた飛鳥は、瑠美の寝顔を見ながらついつい頬が緩んでしまう。

これはしょうがない、飛鳥は至近距離で瑠美のアイドル力を浴び続けたのだ、完全に魅了されていると言っても過言ではない。実力の違いだけでなく、本来思春期の男なのに、下着姿で密着されていたら抗う術は無いと言える。飛鳥がヘタレで、この状況を甘んじて受け入れて堪能してたのも要因ではあるが…。


「………んぅ……朝ぁ…?」


瑠美が眠そうな眼をこすりながら起き出す瞬間、飛鳥は寝てるフリをした。バレるわけにはいかないという防衛本能なのかそれとも恥ずかしさからかは誰にもわからない。


「ほら、起きなさい。朝よ」

「……オハヨウ」

「なんで朝の挨拶が棒読みなのよ。まぁいいわ。朝のトレーニングよ」


昨日の夜と同じようにリストバンド?を操作する。瑠美と飛鳥の格好は即座に変わる。体操着だ。ブルマもある。


「これで寝れば良かったのに……」

「寝てた格好のまま、トレーニングなんて嫌よ。外に出ましょう。鍛えて上げる」


二人はアパートの外に出て、近場の広場に出た。四隅の柱と僅かのベンチだけの開けた空間だ。広さは小さな公園程度だが十分である。


「ここはあそこに住んでる人が自由に使っていいエリアになるわ。周りには見えないようにシークレットモードに切り替えることもできるの」

「そういうのもあるんだ」

「そういう場所はあちこちにあるわ。他のとこのそういうエリアに近づくとこいつがなるからわかるわ。入ってしまったら一律でポイント半減プラス階級ダウン。ついでに階級に応じて謹慎期間がつくわ。………ま、その辺は今はどうでもいいとして、シークレットモードにしておくから、飛鳥、貴女の能力を魅せなさい。分身とカウンターだけってことはないでしょう?」


飛鳥は、瑠美に能力を見せるのを躊躇った。下手に加減したものを使えば安易に強い技を使えなくなるし、逆に強すぎると人間関係が上手くいかない。加減がわからないのだ。


「ただで見せる気がないのなら……魅せてあげましょう。私の能力を」


その刹那、瑠美の周りに暗黒を思わせるような黒い炎が現れ、先程までと空気が変わった。飛鳥にはわかる、いや理解せずにはいられなかった。この肌をピリピリザワザワする感覚。飛鳥が異世界で仲間と倒した魔王のものと瓜二つ。間違えようがない。


「見せる気になった? それとも理解した? 私という存在を」

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