《第八話》 ヒロイン(笑)登場・・・どっちって? 全員イロモノ臭しかしねぇよ!
第一章 四カ国調査団始動!
物語は加速・・・すればいいな~。
━━暗黒大陸━━
それは人類が決して足を踏み入れてはなら無い人外魔境。
凶暴化した精霊によって、異常現象が頻発し、人知を超越した魔物達が蔓延る、魔の大地である。
《無神歴》から《魔刻歴》の長い間、各国が禁忌の地として、かの大陸に渡ることを禁止していた。
そしてその禁忌を破り、大陸に足を踏み入れた人間は、一人を除いて生きて帰ったものはいない。
冒険家ユリウス・ブライドただ一人を除いては......。
冒険家ユリウス・ブライド、クロアディアナ王国の偉大なる探検家にして、暗黒大陸をたった一人で踏破した最強の冒険者。
そして、彼は暗黒大陸から、あるゴーレムの残骸を持ち帰った。
そう、それこそが、後の世にクライク・ギアと呼ばれる、魔導人型兵器の原点である。
クライク・ギアに使用されている、技術は当時の魔導学では考えもつかない様な、新技術が数多く使われていた。
研究者達は、それを研究し、解明し、そして、この世界に技術革新を齎した。
クロアディアナが各国に新たな技術を広めた事によって、起きたこの世界的な技術革新は古き時代の終わりを到来させ。
新たなる時代《魔導歴》の幕を開けた。
━━クライク・ギアについて━━
クライク・ギアとはクロアディアナがゴーレムを元にして開発した、人型二足歩行兵器である。
全長約10メギドにも及ぶ、巨体を持ち。
その全身に装甲を纏った姿は、巨人の騎士を彷彿とさせる。
5メギドにもなる、鋼の剣を軽々と振るう腕力を持ち。
その巨体と力から齎される、脚力は馬を容易に越える速さを持つ。
正に、人類が作り出した叡智の結晶とも呼べる代物だ。
魔導歴0017年に起きた、クロアディナとゲルドとの間で起きた、戦争時に初めて兵器として投入された折り。
たった一機で敵の一個旅団を壊滅させるという、驚異的な戦歴を刻んだ。
その後も、クロアディナは5体のクライク・ギアを投入、戦争はゲルドの圧倒的な敗北となった。
その数年後、クロアディアナ内で起きた、お家騒動によってクライク・ギアの技術流出が起った。
各国はクライク・ギアの研究に全力を注ぎ、世界は再び、均衡状態へと戻っていった。
現在、クライク・ギアの開発から60年の時を経た、現代では各国が独自のクライク・ギアを開発し。
兵器だけではなく、様々な分野でクライク・ギアが使われている。
パタンッ
「・・・ふぅ・・・」
炎の様に赤毛と金髪の混ざった髪をした美しい少女、アクロディアナ第二王女 《リリアス・レ・クロアディアナ》は読んでいた本を閉じ、溜め息をついた。
「本当に、ここが暗黒大陸なのか? ただの草原地帯にしか見えんな。」
「どうだろうねぇ~、先遣部隊を出しちゃーいるが、相変わらず平和なもんだ。」
彼女の隣には、いつの間にか全身に鎧を纏った厳つい男が立っていた。
黒髪に鷹の様な目をした、全身鎧の男、ルデロバニア帝国第三皇太子 《シグルド・モナルカ・ルデロバニア》は本を片手に隣で椅子に座っている。
王女をニヤニヤと楽しそうにしながら言った。
「で、これからどうするよ、王女様。」
「どうするとは?」
「お前も、気づいてんだろ? シェルム皇国の動きがおかしい事をよ」
「あちらは、気づいて無いと思って楽しそうにしているがな。」
彼女達の後ろでは、兵士や船員達が数十隻にも及ぶ、艦隊から物資やクライク・ギアを降ろす作業をしている。
だが、その積み下ろし作業をよく見てみると、ある一部の船員達がシェムル皇国の機体を優先的に降ろしているのが分かる。
シェムル皇国の使者は、気づかれていないと思っているのか、侍女に用意させた椅子に座って身内の騎士と話しながら、度々こちらを見て、口元を歪めている。
「まぁ、俺の機体はとっくの前に積み降ろしてるし。
向こうが動くってんなら、相手になるさ。」
シグルドは心底楽しそうに、口元を歪めた。
「全く、これだから男という者は・・・」
「お!? こんな人外魔境まで好奇心だけで、やって来たお転婆お嬢様に言われたくねぇなぁ~」
「それは、貴殿も同じだろう」
「ハハハハッ!」
リリアスは、隣で大声で楽しそうに笑う、シグルドを見て苦笑した。
彼女達の目的は、この暗黒大陸の調査と、新たな技術の発掘だ。
その為に、フリューゲル諸国連合、クロアディアナ王国、ルデロバニア帝国、シェムル皇国の四ヵ国合同での、大規模調査団を組織したのだ。
各国から、選ばれた総勢1200名の彼らは其々、研究者や考古学者、冒険者や精鋭の騎士と様々だ。
皆、新たな発見や、人類未開の地を攻略するという、子供の頃に一度は夢見たであろう事を実際に行えるのだ。
リリアスやシグルドも含め、皆の士気は高い。
暫く、二人で談笑をしていると、シグルドが何かに気がついたように船を見て、殺気を出しながら微笑みを浮かべた。
船の方を見ると、シェムル皇国の船員の姿は無く、シェムル皇国の特有の竜の刺繍の彫られたマントを付けた、刺繍と同じ竜をモデルにしたのだろう、赤と黒を基調にし両
腕と両足に龍の爪を備えた機体 《シェイゴラス》に乗り込む騎士達の姿が見えた。
先程まで、見掛けた使者の姿も見えない。
「奴さんが、動き出した様だ。」
「私は手を出さない方がいいのだろう?」
「ハハハ、わかってるじゃない、流石だぜ王女陛下。」
「では、私は船員の護衛に回るとしよう。」
「そんじゃあ、行ってくるとするか。」
シグルドが走っていくのを見送ると、リリアスも自分の機体に乗り込む為に向かった。
―side.リリアス―
はぁ、やはりと言うべきか、何処かしらの国は仕掛けて来るとは予想していたが。
やはり、水を差された事への腹立たしさが沸き上がってくる。
それは、私よりもシグルド皇太子の方が強いだろう。
彼は幼い頃より、この大陸を制覇する事を夢見て来たと話していた。
それを、邪魔されたのだ、その怒りは私よりも遥かに上だろう。
此方はこちらで、仕事がある。
今回は、彼等に譲る事にしよう。
「各員!! 戦闘態勢に入れっ! シェムル皇国の人員以外に傷一つ負わせるな!」
《はっ!!》
リリアスが、良く通る澄んだ声で騎士達へ、声を掛けると騎士達は慌てる様子も無く。
素早く、機体に乗り込んでいった。
リリアスは、彼らが機体に乗り込むのを確認すると、自分の機体に乗り込む為に彼らの機体とは少し離れた位置にある、機体へと向かった。
彼女の乗る機体は他の機体とは違い。
炎の様な赤と金を基調としたデザインと、軽装騎士の様な必要最低限の装甲以外、全てを外した俊敏差特化の機体設計。
背中には、機体よりも紅い長い槍を背負っている。
これがリリアス専用に設計されたクライク・ギア、彼女の為だけの作られた機体 《フィアンマ・ペオーニア》であった。
「始まったか」
彼女がフィアンマに乗り込むみ起動すると同時に、前方から薄い装甲を通して、激しい金属同士がぶつかり合う音が聞こえてきた。
彼女の目の前では、多くの黒い重量型のクライク・ギアとシェイゴラスが激しく争っている。
「あの勢いなら、こちらへは余り来ないだろう...なっ!」
彼女は振り向き様に、背後から近づいてきたシェイゴラスを槍で突き刺した。
それは一瞬だった、彼女は振り向き様に、速度特化の機体ならではの俊敏さと、遠心力を槍へ乗せ。
神速の突きを繰り出した。
突き刺された機体は、何故自分が槍に突き刺されているのか、分からないまま崩れ落ちていった。
「情けない、この程度か・・・」
『リリアス様! ご無事ですか!?』
リリアスが崩れ落ちた敵機体に、吐き捨てるように言うと。
一番近くに居た、機体が近寄ってくる。
「私の身を案じる暇が、あるなら非戦闘員を守る事に意識を向けろ! 馬鹿者がっ!」
『は、はいっ!』
彼女が近寄って来た騎士に、スピーカー越しに一喝すると、騎士は跳ねる様にように持ち場に戻っていった。
「全く、例え王族であろうとも、力無き民より優先される物は無かろうに精鋭である自覚が足りんのか?・・・帰ったら鍛え直しだな。」
『・・・・・・姫様のお考えには、我々騎士として見習う部分も、ありますが。
もしも、姫様がお怪我をされますと、我々の首が飛びます、そこの所をもう少しお考え下さい。』
機体に備わっている、魔導式通信機から聴き慣れた声が聞こえた、その声は女性の物であり、リリアスよりも幾分か低い。
「リエッタか・・・小言は後で良い。
それよりも、そちらの状況はどうだ?」
『はぁ・・・そう言って、後できちんと聞いて下さった事など無いでしょう。
こちらは、問題はありません。
ですが、先程から少々、フリューゲルの動きがおかしいのが気になります。』
リエッタこと、クロアディアナ近衛騎士団長 《リエッタ・マルケーゼ・セシリス》は溜め息を吐くと、簡潔に状況の報告を済ませる。
その報告を聞いて、リリアスは僅かに眉を寄せる。
「まさか、フリューゲルまでも、シェムル側についたのではあるまいな。」
『いえ、今のところ静観をしているようですね。』
「漁夫の利を狙っている・・・こんなところか。」
『姫様の考えに賛同致します。
ですが、彼らも無茶な行動は起こさないでしょう。
何処かの馬鹿な国とは違って上が優秀ですから。』
フリューゲルの大型輸送船だけは、上陸はせずに船の上から、こちらの様子を伺っている。
あわよくば、シェムルとルデロバニアの双方が痛手を負ったところを襲撃したいと考えているのだろうが。
戦況はこちら側が圧倒的に有利な状況であり、その様な事は起こらない。
真面目に、大陸の調査をする気が無いのなら、帰ってもらいたい。
「上が馬鹿だと、下のものが苦労するな。」
『はい、私達も良く苦労させられていますから。」
「む、それでは、私が馬鹿の様に聞こえるのだが?」
『何をおっしゃいますか、私は貴方ほど戦闘に特化した人物を私は存じ上げませんよ。』
「ほう? それは私の事を脳筋の馬鹿だと言いたいのだな?
わかった、これが終わった後に、貴様の機体を串刺しにしてやる!」
『ホホホホ、全くご冗談を姫様に負けるほど、私も弱くはありませんよ』
「言ったな・・・行き遅れが・・・」
『っ! 何を言いますか、それは姫様もでしょう?
知っていますよ、ゲルドの第二王子様に婚約を破棄されたのでしょう?
これで、何人目ですかね? あ~、今回で5人目でしたね。
あの、押しの弱そうな男性に婚約を破棄されるって、ありえないですよ。』
「・・・・・・」
『・・・・・・』
『おい、お前ら喧嘩するなら、広域通信切ってからやって来れ。
・・・俺もあの二人は無理だな・・・。』
二人が醜い女の争いをしているところに、震え声でシグルドから通信が入った。
最後の方は、聞こえない様に小声で呟いたのだろうが、ちゃんとマイクに拾われていた。
「・・・私、シェムル側に付こうかしら。」
『奇遇ですね、私もです。』
『い、いや待て、いや待ってお願い。
流石に、姫さん等を相手にするのは無理だから!』
《チッ》
敵機体と戦闘しながら、こちらに必死で謝ってくる。
シグルドに本気の舌打ちをした、二匹の鬼は三歩前に出ていたの”一歩”だけ下がった。
その頃、他の騎士達は......。
(こ、こえぇ~、なんだよあの殺気。)
(本気で、殺されるかと思った。)
(バカ野郎! リエッタさん可愛いだろ!)
(リリアス様に罵倒された後にあの槍で貫かれたい・・・)
(まさか、ここに上級者が・・・うちの訓練に来たら、嫌でも罵倒が聞けるぞ)
(俺、移籍しようかな・・・)
(お前ら、心の中で会話すんなよ)
(リエッタさんも、あの熟した色気が堪んねぇよなぁ~)
(うちの騎士団なんて、男ばっかだからな・・・羨ましいよ)
(皇太子にお願いしてみたら? あの人なら喜んで連れてくるだろ)
(お、そうだな)
(そうだよ)
(ちくわ大明神)
(誰だお前!)
(誰だお前は!)
(誰だ!)
割かし、平気そうだった。
兵士 (ファミチキください)
作者「あ?ねぇよ、んなもん」
兵士(だったら、ファミマを異世界転移しろよ!)
作者「それは、既に存在してるネタなので、NG」
兵士(救いは無いんですか!)
作者「それよりさ・・・調査終了後にアレやりたいんだけど」
兵士(あれ?)
作者「・・・何の成果も!得られませんでしたァ!ってやつ」
兵士(その場合、私の首が飛ぶんですが)
作者「モブの首が幾ら、飛ぼうが知らねぇよ。」
兵士(この、クソ作者が!ぶっ殺してやる!)
作者「あ?やんのかコラァ!」
ゴロゴロバタッ!ガンっ!ごスッ!!
兵士 (ハァハァハァ)
作者<・・・(´°ω°)チーン
作者「モブには・・・勝てなかったよorz」




