《第一話》僕のスマホ返してください・・・・・・(修正完了
チーターとの一戦から、2時間が経過した頃。
薄暗かった、部屋はカーテン越しの日の光に照らされて、十分な明るさが照らしていた。
そんな中、考は変わらず、デスクトップの前に座ってゲームを続けていた。
「ちょっと...無理しすぎたのかな?」
日本時間で今日の夜10時に某社主催のタイトル戦が行われる予定であり。
考は、その試合に向けて昨日の晩から、ゲーム内通貨を稼ぐ為に徹夜でINしていたのだが。
その為か、チーター戦後に気の抜けた所を睡魔に襲われ、思うようにスコアが伸びず、余り効率が宜しくなかった。
所謂、無課金勢の考に取って装備一つを維持し続けるのにも、戦場に出て稼ぐ必要があり。
今回、タイトル戦ということで、課金勢が高純度も装備を整えてくるであろう戦場に取って。
考もそれ相応の装備をする必要が出てくるのだ。(武器など、初期装備以外は月または日で買い直す必要がある。)
その為にも、今日は予め決めておいた、目標額まで稼いでおきたかったのだが......
「......う~ん、ギリギリ足りない。
マウザーを使い続けるのなら、問題は無いんだけど。やっぱり男ならダネルが欲しいよ~」
ダネルとはNTW-20と言われる、アンチマテルライフルの名前であり。
もっとも威力が高いと言われる、ライフルでもある。
このゲームは、リアル思考が強く。
ドラグノフなど一般的に高威力なスナイパーライフルなら一発で敵を倒せるのだが。
運営は何を思ったのか、アンチマテリアルライフルという凶悪な兵器を実装した。
威力だけでも、完全なオーバーキルでアリ、一つ買うのにスナイパーライフルの3倍という巫山戯た価格設定がされているので、もっぱら、ネタの課金武装として扱われるNTW-20であるが。
アンチマテリアルライフルというのは、それだけで男心を魅了するロマンがある。
その魅力にすっかり、魅了されてしまった考は、なんとしてもアンチマテリアルライフルが欲しかったのだ。
今回、開催されるタイトル戦は知り合いが多く参加する事もあり。
考も何時もの大会とは違い、気合の入れようが違う。
だからこそ、今回の大会でダネルを使用して参戦したかったのだが。
後一歩の所で、眠気に襲われてしまい、集中力が切れてしまった。
考も17歳で夜更し、しても何も不思議では無い年齢ではあるのだが。
それまで、16年という習慣付けられた生活サイクルとはそう簡単に崩せるものではなく。
無理に徹夜をした為か眠気が何時もより酷かった。
「......ふぁ~...一旦寝よう...」
このまま、続けても時間の無駄と考えた考はベットに倒れ込み。
押し寄せる眠気に抵抗しながらも、スマホでアラームを設定しすると、スマホを片手に持ったまま、睡魔に誘われるままに、眠りについて行った......
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《......ミ......ヨ......》
何処からか、声が聞こえてきた気がした。
男か女か、子供か老人かも解らない、その声は本当に小さくて今にも消えそうだった。
どうしてか、気になった僕は耳を済ませていた。
《......ミツケタ...サイゴ......ヒトリ... 》
さいごのひとり? どういう意味だろう?
僕は、その言葉が気になっても、上手く考えることが出来ない。
まるで、夢を夢と自覚した時みたいな...これは夢だと分かっているのに、自分の意志ではどうにもできない、そんな感じがしたんだ。
だから、僕はその声が次の言葉を呟くのをずっと待っていた。
《......モウ...ミンナ...タビ...ダッタ...》
少し待つと、また言葉が呟かれる。
本当に小さくて、聞き取りずらい声だったけど、今度は何とか、全部聞き取れた。
もう、皆んな旅立った?
《......ソウ......キミデサイゴ...》
......え?...
まさか、声が帰ってくるなんて思ってもいなかった。
ああ、でも夢ならこういう事も不思議じゃないか。
今はそれよりも、気になった事があるし。
僕は、疑問に思ったことを心の中で、先ほどと同じように呟いた......
何処に?
《......ドコニ?...タクサン......アル...》
何が沢山あるんだろう?
そう思って、また次の言葉を待っていると。
まるで、思い出したように目の前の光景が頭に流れ込んできた。
真っ暗な空間に、夜空の様に所々に小さな光が漂っていて。
光の一つ一つが違う色をしていて、中には紫色や青色、七色の宝石の様な光も合って。
その数は、数万? 数億? 考えるのも馬鹿らしくなる程の多さだった。
その光景は、幻想的で何処か暖かい、そんな気持ちにさせてくれる光景だった。
その光景を見た時、夢の中の僕は現実では、もう自分はできないだろう。
大切な宝物を見つけた、子供の様なキラキラした目で光達を見ていた。
《......コノ...ヒカリ...セカイ......》
声が言うには、この光一つ一つが世界なのだという。
僕は夢と分かっていながら、聞いた時には息を呑んでしまった。
こんなに、沢山の世界があるのなら、僕でもゲーム以外で楽しく生きられる世界があるんじゃないかって......
《......ドコニ...イキタイカ...エランデ...》
声がそう言うと、自分の目の前に6つの光...世界が並んだ。
僕に何を選んで欲しいんだろ? 僕は疑問に思いながらも、目の前に並んだ光達を見ていった。
右から、橙色、紅色、天色、黄金色、翡翠色、鉛色、どれも近くで見るとより一層、綺麗に見えた。
《......イキタイ...セカイ...ヒトツ...》
一つ選べば、いいの?
行きたい世界か...ここでは無い世界に行けるとしたら、それはそれで楽しそうな夢だ。
僕は心の中で、ファンタジーや未来都市の様な情景を思い浮かべると。
少し、考えた後に声の問いに答えた。
この鉛色の世界に行きたいです。
僕には派手な世界は似合いそうにありませんから......それに、この世界にらメカメカしてて銃器とかありそうだし♪
《......ワカッタ......》
僕が答えると、目の前に並んでいた鉛色の世界が、先程より一層、鈍い光を放ち始めた。
そして、自分の体を引っ張るような、感覚と共に自分の意識は暗転していった。
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【ここは次元の狭間...世界が生まれ...そして消える場所。】
そして、世界以外なにも存在しない場所に、一人の女が居た。
女は手元に、鉛色の光を放つ光の球体を引き寄せると、自身が右手に持っている物に視線を向けた。
女の手に握られているのは、何の変哲も無いスマートフォン。
女はそれを見つめると、完成されたドールの様な顔で、下手くそな笑を浮かべると、右手に持っていたスマートフォンを強く握った。
女に握られたスマートフォンは光に変わり、簡単に砕け散った。
すると、砕け散った光は、また、女の手の平に集まっていき、女が手を開くと中からは片手だけの指空きグローブが姿を表す。
女はそれを見て、満足そうに数回頷くと、またグローブを光に戻し、その光を鉛色の世界へと落としたのだった......。
《......セカイ...ホメテクレタ...オレイ......》
光が鉛色の光に呑み込まれるのを、最後まで見送ると、小さく呟き。
自身も、光に溶けるように消えていった。
女が消えた後......残ったのは、無数の世界と無限に広がる黒い闇だけだった。
第一話は丸々改変です!
これにより、1話づつズレますが、元々全てリーコールするので問題無しです!
今回、登場人物のセリフを後に持ってくるように、書いてみたのですが。
違和感や、発言が先に来るようにしたほうが良いなど、ご意見がありましたら。
感想の方でお聞かせください。




