表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

掌編

海皇龍レヴィアタンは現代日本に転生降臨したようです。

──全身が、焼けるように熱い。


そうだ、これはあの忌まわしき異世界人の魔導士のしわざだ。

海底火山を噴火させ、沸騰した海水と灼熱のマグマ、さらに水蒸気爆発でもってこの我を──大海の覇者、海皇龍レヴィアタンを追い詰め、そして。


ええと、どうなったんだっけ。

たしか「あーだめだこれはさすがに死んだわー」とか思ったような。

そのまま意識が薄れて何もわからなくなって……

いや、でもなんか、ちょっと熱さに慣れてきたかも?


──ふはは、さすが海皇龍たる我!


さあ覚悟しておけ魔導士よ、ここから地獄を見せてやろうぞ……って誰だ我の巨体(からだ)を挟んで持ち上げるのは?

そんな強大な力を持つ者が、この世界に……


……この世界に……


え? ここ、どこ? 海じゃないの?


眼下には茶色い液体が、巨大な鉄の器のなかでぐつぐつ煮えたぎって見えた。

その中から二本の長大な柱でもって我を挟み持ち上げたのは、さらにおそろしく巨大な……世界樹をも(しの)ぐ背丈の巨人(にんげん)だった。


というか、そもそも。


なんだ、我のこの体?

あの神々しい、大海の(あお)まとう堅牢な鱗に包まれた巨体が、なんか平べったい三角形でこんがり狐色の……


「五番テーブルさんのアジフライ定食、できたよー」

「はーい!」


(★はアジフライと同じくらい大好物です!)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ