84:5人の男性と姫
「お前も牢屋に入ってろ!!」
「お主は・・・アタル!!!」
アタルは兵士に連れられ牢屋に入れられた。
「なんでここにおるんじゃ?」
「私は占いの依頼があったので海の月まで来ました。それがこんな事になるなんて・・・。」
「アタル様を連れて来たのは私です。姫を探している時に有名な占い師がいると聞いてアタル様とコンタクトを取り海の月まで来て頂きました。なので容姿が違う姫を発見する事が出来たのです。」
「ヴァルゴの事を姫だと分かる特殊能力があるんじゃと思っておったぞ。どう考えてもやつは姫という容姿じゃないからなぁ!!ちなみにどんな占い結果だったんじゃ?」
「海に浮かぶ焦げた芋。その芋を見つけたなら願い叶う。という内容でした。」
「確かにヴァルゴは焦げた芋みたいだね!!」
笑いながらアーチが言った。
「最初は海で芋を探していたのですが、全然見つからずこれは違う事を示唆しているのではないかと思い、海から顔を出し何かそれらしきものがないか見ていたのです。」
「なるほどじゃな。だから海から不審者の様に見ていたんじゃな。」
「不審者ではありませんが、その通りです。」
「そういえば地上に機動部隊を出して迎えに行く予定と言っていたが芋を探しに行く予定じゃったのか?」
「いいえ。占い結果はもう一つありまして、海を探して芋が見つけれなければもう一つの占い結果をもとに地上に機動部隊が行く予定でした。」
「もう一つの占い結果はどんな内容なんじゃ?」
「世界広し。しかし、ここに広し美し水が集まる森の海。月が満ちる夜に待ち人あらわる。という内容でした。」
「そうなんじゃな。ラビが海でヴァルゴを発見出来なければ、わし達はそこに向かう予定だったという事か。」
「そうだと思います。姫を見つけたので願いは叶ったのですが結局王様の機嫌を損ねてしまいました。アタル様は姫を探す占いをした事で王様の反感を買ったという事ですよね。」
「そうなんです。海の月に来る事は一生で最後かと思いましたので、観光をして滞在をしていたのですが私の占い結果が納得いかなかったようでこんな羽目に・・・。私はどうなるのでしょうか?」
「このままじゃと処刑されますな。」
「えー!処刑!?」
「そうじゃ!アタル!!占い師なんじゃからわし達が処刑されないよう占ってくれないかのう。」
「ダメなんです。私自身が関係する事は占えないようになっているのです。」
「それもそうじゃな。自分自身の事を占えるんじゃったらアタルが牢屋に入れられるという事は無かったはずじゃからなぁ。」
「源五郎どうしよう?」
「そうじゃな。解決方法としては一つ!ヴァルゴが目覚めて真実の愛を見つけてもらう!!そして元通りの絶世の美女の姿になってもらう!!ヴァルゴの真実の愛の候補は今牢屋にいるわし達5人のうちの誰かという事になるなぁ。」
「僕いやだよぉ!!」
アーチはとても嫌がった。
「源五郎さん、真実の愛を見つければこの人は絶世の美女になるのですか?」
「アタルよ!信じられないだろうがそういう事のようじゃ。候補になるか?」
「例え、絶世の美女になると言われてもこの人とは無理です。死んだほうがマシです。」
アタルもとても嫌がった。
「わしも難しいから残るは2人じゃな。どうじゃ?」
「皆さんをこのような状況にしたのは私の責任でもありますので候補になります。今の容姿にはやや抵抗がありますが、姫様は姫様ですので。姫様に私の事を好きになってもらうのは恐れ多い気もしますが、元の姿に戻って頂く為にこの方法しかないですしね。」
引きつりながら話すラビが候補になった。
「源五郎さん、僕、僕・・・僕も候補になります。」
「マール!!マールも候補になるのか?」
「はい。尊敬するヴァルゴさんには元の姿に戻って幸せになって欲しいので。」
(マールは本当にヴァルゴの事が好きじゃな!)
「それじゃあ、候補も決まった事じゃし、ヴァルゴが目覚めるのを待つとしよう。どうしても目覚めない場合は王子様、いわゆる運命の相手のキスで目が覚めるかもしれないのでその時は2人にお願いするとしよう。」
「「キスですか!?」」
「そうじゃ!ラビとマールにはヴァルゴにキスしてもらうぞ。人工呼吸みたいなもんじゃし気楽にすればいいぞい!!」
わしがそう伝えるとラビは顔を真っ青にマールは顔を赤くして固まった。
横にいたアタルは安堵の表情で2人の事を見ていた。アーチは恥ずかしがりながら顔を背けてヴァルゴにヒールをかけていた。




