6:助けに参りますぞ!
(悲鳴!?やはり恐ろしい森じゃ!!
じゃが、悲鳴を聞いたからには助けに行かないとなぁ!)
「今、助けに参りますぞー!!!」
助けに向かう道中、わしの脳裏を横切る思惑。
(もしかして人じゃなく、モンスターの叫び声鳴だったらどうしよう・・・。)
そんな事を思っていると悲鳴の聞こえた場所まで到着。
そこには猿の姿をしたモンスターが少年を襲おうとしている。
「誰か助けて~!」
「いでよ緊縛縄!」
猿の姿をしたモンスターにカウボーイ方式で縄を投げつけ縛る!!
体力を奪われていく猿の姿をしたモンスター。
そして時間が経ち、消滅した。
猿のモンスターが残した石をしっかりと回収するわし。
[レベルがあがりました]
レベル上がり喜びながら少年に声をかける。
「少年よ!大丈夫か?」
「ありがとう!大丈夫!助かった!!」
明るい髪色で目がパッチリの可愛い少年が笑顔でわしに返答する。
「それにしてもすごいね。僕と同じくらいの年齢なのにリトルエイプを倒すなんて」
「えっ、同じくらいの年齢じゃと?わしはお主より50歳は上じゃよ。」
「えー嘘だよ!ほら水たまりを見てみなよー。」
と言い、近くの水たまりを指差す少年。
(可愛い無邪気な少年とわしが同い年なはずがない。)
そんな事を思いながら水たまりを見ると18歳くらいの少年が水たまりに映っていた。
「あわわわ。これがわし!?」
(神様が新しい肉体と言っていたが、これがわしの新しい肉体なのか!?
いつもより動けるとは思っていたが異世界仕様じゃと思っていたわい。)
若返った事で喜ぶわし。それを見た少年は不審者を見るように睨んでいた。
わしは不審者を見るように睨む少年の視線に気づき慌てて自己紹介をする。
「自己紹介がまだじゃったな。わしは源五郎。よろしくぞ。お主の名は?」
「僕はアーチ。」
「アーチか!これで知らない人じゃなくなったなぁ!よろしくぞい!
アーチはどこから来たんじゃ?」
「この大地の森の隣にある村から来たんだよ。お兄ちゃんが病気で薬草を取りに来たらリトルエイプに襲われて。」
「そうだったんじゃな。薬草はGET出来たのか?」
「はい!薬草は手に入れる事が出来ました!!」
「そうか!良かったなぁ!一つ相談なんじゃが、わしをお主が住む村まで連れて行ってくれないかな?」
「うーん。村長から知らない人は村に連れて来ちゃダメって言われてるし・・・。
でも源五郎は命の恩人だから、村まで連れて行くよ。」
「おぉーありがたい!この辺の事は全く分からなかったので助かりますぞ!」
こうしてアーチ少年が住む村まで行くことになったわし。
(この世界にも言葉が通じる人がいて良かった!この世界では何を食べるんじゃろ!お腹ペコペコじゃ。)
食べる事しか考えていない源五郎はアーチ少年が住む村に向かう。