29:大きくて立派な
「源五郎見てー!ローレンの銅像!銅像!!」
アーチ少年が指差す方向にローレンと瓜二つの大きな銅像があった。
(何故、自身の銅像を作ったんじゃ!?しかもこんな大きくて立派な銅像!
本人そっくり過ぎておったまげじゃ!!)
「そうじゃな。ローレンの銅像じゃな。ここがローレンの屋敷か。」
そう言ってわしは大きな銅像の奥にある大きな家を見上げた。
「ローレンのお家でっかいね!!」
ローレンの屋敷の前でそんな事を話していると、どうぞという声が聞こえた。
すると屋敷の大きな門が自動で開いた。
「源五郎!今、銅像からどうぞって声がしたよ!!」
「そうじゃな。」
(もしかして、このギャグを言う為に銅像を作ったのかな。)
「源五郎、入ろう!!」
アーチ少年がウキウキしながら門をくぐり中に入っていく。
アーチ少年の肩にはペットのシャルロットが大人しく乗っている。
(わしも肩に乗りたいぞ。)
そんな事を思いながらわしはアーチを追いかけた。
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屋敷の玄関でローレンが待っていた。
「アーチさん、源五郎さんお待ちしておりました。」
「ローレン殿!本日はお招き頂きありがとうございますぞ!」
「ローレンお招きありがとう!!」
「お二人ともそんなかしこまらなくて大丈夫ですよ。
それでは我が家にお入りください。」
屋敷の中に入るとまるでお城かと思う程の装飾品、綺麗なカーペットが引かれていた。
そして執事が数名立っていた。どの執事も若い。
「食事を用意させて頂きましたので、こちらへ。」
ローレンがそう言うとわし達はローレンについて行った。
「源五郎!美味しそうな匂いがするね。」
「そうじゃな!!」
「お二人は何か食べましたかな?」
「コッコ串を食べましたぞ!」
「コッコ串ですか、美味しいですよね。あれは私が開発して屋台で売っているんですよ。」
「そうなんじゃな!ローレン殿はすごいなぁ!!」
「ずっと気になっていたのですがアーチさんの肩に乗っているのは。」
「シャルロットだよ!僕のペット!」
「コッコを飼育している施設でもらった卵が孵ったんじゃ。」
「そうでしたか。アーチさんのペットのコッコも知能が高く、懐きやすいのでアーチさんにとって最高のペットになるはずですな。」
「コッコじゃないもん。コッコと違うもん。シャルロットはシャルロットだもん。」
「そうじゃな。コッコとは違うぞ!!シャルロットはシャルロットじゃ!」
そう言ってアーチをなだめた後、わしはローレンに小声で耳打ちした。
「アーチはコッコのトラウマを抱えてるんじゃ。」
「でも、あれはコッコ・・・。」
「それも内緒でお願いしますぞ。」
「2人で何話してるの!?僕に秘密の話?」
わしとローレンがこっそり話ししているのを見てアーチ少年がそう言ってきた。
「シャルロットが可愛いから羨ましいなぁって話してたんじゃ!」
「本当?」
「本当ですよ。アーチさん。」
すぐさま話を合わせてくるローレン!さすが自分の銅像をつくる事だけある!!




