28:慌てる少年も可愛い。
「卵がぁ!おかしいよー!卵がぁ!」
「ヒビが入ったって事は卵が孵化するんじゃ。あのコッコが生まれるぞ!」
「えっ、あのコッコが生まれるの!?出てくるの?僕が手に持っている卵から!?」
「きっと卵が魔法に反応したのが原因じゃないか!?卵は温まると生まれるから。」
「えっ、温まると生まれるの!?何が生まれるの!? えー 源五郎、助けて。ヤダ!ヤダよ!!」
「アーチ!落ち着くんじゃ!!」
パニックになっているアーチ少年をどうにか落ち着かせようとするわし。
その瞬間、卵が完全に割れた。
「わ、わっ、わぁー。割れた!!!」
卵の中から光る2つの目らしきものが見えた。
「わぁー。目が合った。コッコと目があったから追いかけられるよー。」
泣きそうな顔をするアーチ少年。
卵の中を見ると小さな白い蛇がいた。
「シャーー。」
「あ、あっ、っ・・・可愛い。」
「えっ!?アーチ今なんて?」
「源五郎!見て!可愛いよ!!!可愛い!!」
「確かに可愛いなぁ!でも何故コッコの卵から蛇!!」
とりあえず、コッコを思い出すわし。
白いフサフサの毛に大きな羽。
大きなクチバシに鋭い目、一本の角が生えた頭。
尻尾は・・・。蛇。
この蛇はコッコの尻尾なんじゃ・・・。蛇が本体なのか。
成長すると蛇から白いフサフサが!?考えるだけでおぞましい。
ニコニコ笑顔で蛇をツンツンするアーチ少年に事実を伝えるのは酷じゃな・・・。
「源五郎!この蛇、僕のペットにする。」
「それはまずいんじゃないか!成長したら人を襲うかもしれないし。」
「こんなに可愛いから大丈夫だよ。ねぇ、シャルロット?」
「シャー!!」
「えっ、この蛇にもう名前つけてるのか?あと意思疎通しているように見えたんじゃが。」
「うん。名前つけたよ!だって可愛いから!!
意思疎通は出来ないけど、僕の言った事は理解しているみたい。
そうだよね。シャルロット!」
「シャー!シャー!」
「シャルロットすごいでしょ!ペットにしていいよね?」
(アーチ少年のおねだり上目遣いやばすぎる。)
「もちろんじゃ。あとは蛇をペットにしていいのか、確認しないとなぁ。」
「じゃあ、冒険組合の受付の人に聞いてくる。源五郎待ってて。」
「ローレンが待っているから時間無いぞー。」
待つこと数分。
「源五郎!お待たせ!大丈夫だって!ペットの許可申請してきた!」
「そうなんじゃな!それでシャルロットはモンスターなのか?」
「冒険組合の人が言うにはコッコだって。でもコッコとはぜんぜん違うのに。」
(あー。やっぱりコッコなんじゃな。成長したら・・・。)
「どうしたの源五郎?」
「なんでもないぞ。時間が無いからロレーンのところに急いで向かうぞ!」
「あっ、そうだった。行こう!!行こう!!」




