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2:なんじゃここは!?

「なんじゃ。ここは?」


何が起こったか理解が出来ていないわしは周囲を見渡しながらつぶやく。


周囲は何も無い不思議な空間。

さらに不思議なのはその空間に顔立ちが整った一人の男性がいる事じゃった。


「お主は誰じゃ?ここはどこじゃ?」

その男性に向かって質問するとその男性はこうつぶやいた。


「私は神だ。」


(えっ、神様!?という事はわしは先程トラックに轢かれたんじゃな。

それでわしは死んでしまったんじゃ。そうに違いない。)


「いいや。違うぞ。お前はトラックに轢かれていない。」


(声に出していないのにわしが思った事に対して神様は返答してくる。

もしかして心の声が・・・)


「そうだ。私はお前の心の声や思考が全て分かる。」


(さすが神様じゃな。それにしても・・・)

わしが神様の事を考えていると、神様は咳払いをして先程の続きを話し始めた。


「ここはどこだという問いだが、ここは時の狭間だ。たまにお前みたいな奴が巻き込まれここにやってくる。」


「という事はわしは生きたまま時の狭間に巻き込まれたという事じゃな。」


「いいや。お主は時の狭間に巻き込まれた瞬間に現世での肉体は消滅し、死んでいる。

今のお主は記憶を持った魂が具現化している状態だ。」



「結局わしは死んだことになったんじゃな。」


「そうだ。今回は私の計らいでそのままの記憶を新しい肉体に入れ異世界に転生させてやろう。本来であれば時の狭間に巻き込まれた魂は永劫の時間をさまよい消滅するだけだが、お主をこの時の狭間に留めておくのは私の身に良からぬ事が起きそうだからな。」


「良からぬ事とはどういう意味じゃ?」


「お主 無意識なのか。・・・私も忙しい身なのだ。そろそろ異世界に転生してもらう。

達者でな。そして二度と時の狭間に来ないように。」


「無意識とはどういう事なんじゃ?二度と来るなとはどういう事じゃ?・・・。」


「せっかく転生させてやるのだ!お前がすぐ死なないように転生特典をつけてやるから異世界で無難に過ごすように。」


「転生特典とはなんじゃ?」


「その特典はお前が住んでいた世界での行いがヒントになる。それでは良い異世界ライフを」


「そのヒントじゃ全然分からないぞい。老人にはもっと・・・。」

わしが話をしている最中、まばゆい光がわしを包み込む。



「無意識に私を縛ろうとしていたとは・・・。しかも、あんな事まで無意識に考えているとは・・・。あんな人間もいるのか・・・。」

まばゆい光の中、神は頭を抱えながら最後につぶやいた。


次の更新は7月11日16時ですぞい!!

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