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117:地獄のデスマウンテン1合目

「グリフォンはよぉぉぉ!!俺によぉぉ!任せろよぉぉ!!」


ヴァルゴは変な動きをしながら叫んだ。そして上空にいた大きな鳥に雷の魔法を放った。

その雷鳴が合図となり、シルバーウルフが一斉に襲いかかってきた。


「アーチよ。わしの後ろに隠れているんじゃ。」


わしはそう言った後、蝋燭の火に息を吹きかけた。

すると眼の前が炎で真っ赤に染まり、シルバーウルフの鳴き声が聞こえた。


「僕もいきます!聞いてください。交響曲第1番[バルキリー]。そして、奏鳴曲第1番[ヘカテー]」


マールは力強く複雑な音階を歌ってわし達にバフをかけた。そして、悲しげな歌声を鳴り響かせた。ヘカテーを聞いて動きが遅くなったシルバーウルフにハープの弦を指で触り、音の矢で攻撃をした。


「源五郎もマールもすごーい!!!源五郎はボワッーだし、マールはキラキラだし、すごーい!!!」


(アーチが喜んでおる!わしの戦う姿を見て喜んでおる!マールもすごいなぁ。歌とハープが素敵過ぎるんじゃ!!というかこの戦い方を分かっていたゴンゾウがすごいのかぁ。それにしてもヴァルゴはさっきから変な動きをして魔法を使っておるが、変な動きしないと魔法使えないのかなぁ。)


「余裕!余裕スギだぜぇぇぇぇ!!!」


「ヴァルゴ、早く山登らないとまたモンスターが来るんじゃろ。まだモンスターはいるが、道がひらけたから山登った方がいいんじゃないか?」


「まだあいつがいるから無理だぜぇぇぇ!!ブラッドウルフは厄介なんだぜぇぇ!!」


「何が厄介なんじゃ?」


わしがヴァルゴにそう聞いた瞬間、ブラッドウルフが遠吠えを始めた。そして黒い光をまとった。


「あれはよぉぉ!やべぇよ!お前ら伏せろぉぉぉ!!!」


ヴァルゴが叫んだ後、ブラッドウルフから無数の黒い光が放たれた。とっさにわし達は伏せた。


「お前ら大丈夫かよぉぉ!!!」


「アーチもマールも無事じゃ。って・・・なんじゃこりゃ!!」


アーチとマールの無事を確認した後、後ろを見るとわし達が通って来た森の木々が黒い光の攻撃によって破壊されていた。


「すげぇだろぉぉぉぉ!!」


(凄いとか凄くないとかそういう次元じゃないじゃろ!一歩間違えていたらわし達があの木々になっていたぞ。)


「早くよぉぉ!ブラッドウルフも倒さねぇとよぉぉ!ダメなんだぇぇぇ!!」


「グリフォンよりブラッドウルフを優先した方がいいんじゃないか?」


「グリフォンもよぉぉ!魔法を使ってくるからよぉぉ!先に倒した方がいいんだぇぇぇ!!」


「それなら、全て優先じゃないか。またあの黒い光で攻撃されたら大変じゃからブラッドウルフを倒すとしよう。」


「源五郎、まずいよ。またシルバーウルフが・・・。」


「あいつの遠吠えはよぉぉ!!シルバーウルフを呼ぶんだぜぇぇ!!!」


ヴァルゴは変な動きをして残り数体のグリフォンに魔法で攻撃しながら言った。


(このままじゃと、無限にシルバーウルフを倒さないといけない気が・・・。わしを含め全員遠距離攻撃じゃからシルバーウルフが邪魔でブラッドウルフに攻撃が届かないし・・・。どうしたらいいじゃろ。)


「僕に考えがあります。幻想曲[エリス]。」


マールがそう言って歌い出した。そして歌声を聞いたシルバーウルフは近くのシルバーウルフに攻撃し始めた。シルバーウルフ同士が攻撃している中、ブラッドウルフは遠吠えをして黒い光をまとった。


「源五郎さん今です!!」


(今って何じゃ!?何も聞いてないんじゃが・・・。きっとこれかなぁ。)


わしはブラッドウルフに向かって蝋燭の火を息を吹きかけた。

燃え盛る火は手前にいたシルバーウルフを焼いてブラッドウルフに向かっていった。


「弓術スターアロー!!」


マールが技名を叫びながらハープの弦をリズミカルに触った。すると無数の音の矢が放たれ、燃え盛る火の壁を突き抜けていった。


「オーーギャギャギャウーオーン!!!!」


火の壁の向こうから強烈な叫び声が聞こえた。


「今のは何じゃ!?ブラッドウルフの鳴き声なのか?」


「マールやったじゃねぇか!!!ブラッドウルフに攻撃が当たったみたいだぜぇぇぇ!!」


「僕、やりました!!」


(火が燃え盛っていて見えないが、あの数の矢が当たればブラッドウルフも死んだんじゃないかのう。一応警戒しながら残りのシルバーウルフを倒すとしよう。)


シルバーウルフを倒し終わった頃に火は消えた。そして、ブラッドウルフが倒されているのを確認できた。


「マールすごいなぁ!大活躍じゃないか!!」


「うん。すごかったねー!!」


「ありがとうございます!ゴンゾウ様に武器をいただいたからです!!」


(マールは武器を持つと積極的に行動出来るようになるタイプじゃったんじゃな。)


「こっちもよぉぉ!グリフォンを倒したからよぉぉ!!素材回収して山を登るぜぇ!」


「この量の素材をどうやって回収するんじゃ?」


「そりゃ俺の魔法でよぉぉ!!ストレージ!!!」


ヴァルゴが魔法名を言うとモンスターの死体がきれいサッパリ無くなった。


「えーーーー!!!何じゃそりゃ!!!!」


「収納魔法だぜぇぇ!!魔力の量によって収納出来る量が違うんだぜぇぇ!!!俺なら家一軒分くらい余裕だぜぇぇ!!」


「さすが!ヴァルゴさん!!!」


「すごいなぁ!!誰でも使えるのか?」


「覚えるのはよぉぉ!難しいけど覚えたら誰でも使えるぜぇぇ!魔法が使えないとダメだけどよぉぉ!!!」


「じゃあ僕も使える?何でも入るポケットがあるけど、その魔法が使えたら便利だなぁって。」


「今度教えてやるぜぇぇぇ!!!」


「やったぁ!!!」


「素材も回収出来た事だし、山を登るとしよう。ってあれは何じゃ!?」


「ラッキーじゃねぇかよぉぉ!!あれはブルードラゴンだぜぇぇぇ!!」


「「「えーーーー!!」」」


ブルードラゴンの大きさは小さな山程あった。そして全身青く輝いており、大きな翼があった。

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