11:教えてアーチくん
「アーチに聞きたい事があるんじゃが。」
「な〜に?源五郎。何でも聞いてよ!!」
「ありがとうぞい!その前に驚かないで聞いて欲しい。
わしはこの世界とは別の場所から来たんじゃ。」
「えっ、源五郎は別の世界から来たって事?」
「そうじゃ!なのでこの世界の事や勇者、ドラゴンの事など知らなかったんじゃ。」
「源五郎は本当に別の世界から来たんだね!知らない事が多いのも納得だね。」
「疑わないのか?」
「だって、源五郎は命の恩人だから。」
(おぉーアーチ少年はなんて優しいんじゃ!)
「ありがとうございますぞ!じゃあこの世界の事を教えて欲しいぞ。」
「この世界の何が知りたいの?」
「えー例えば、国の事かな?」
「国の事かぁ。僕はこの村で育ってきて、外の人と関わりがないから分からないんだ。
でも、近くに大きな街があるって聞いた事があるよ。だからそこに行けば何か分かるかも。」
「ありがとうぞい!この世界の人はどうやって生計を立てているんじゃ?」
「この村は自給自足と狩りで生計を立ててるよ!他の所の人は冒険者や商売をして生計を立てているみたい!あとは自分に合った事して稼いだり働いてるって聞いた事があるよ!」
「冒険者!?わしも冒険者になりたいぞい!!」
「冒険者になりたいの?源五郎は強いけど冒険者は命の危険と隣合わせだからオススメしないよ。」
「そういえば、森で大変な目に合ったんじゃった。冒険者の集会所みたいなのはあるのかな?この世界の冒険者はどんな人が集まっているのか興味津々じゃ!」
「冒険者が集まるような場所は近くの大きな街にあるみたいだよ。」
「そうか!そうか!見るだけ見に行くとしよう。
それからこの世界はスキルや魔法って存在するのかな?」
「うん。スキルや魔法はあるよ!
《スキルオープン》って言うとスキルボードが出るよ。」
そう言うとアーチ少年の目の前に透明な板のようなものが出現する。
「おぉーそれには何が書いてあるんじゃ?」
「スキルボードは他の人に見せちゃだめだけど、源五郎には見せちゃうね。」