1:ここから始まる物語
ドラゴン、スライムなどのモンスターが存在する、まるでゲームのような世界。この世界に転生したとある大人の仕事をするおっさんの物語・・・。
「今日も芸術的な仕上がりじゃな。」
長身の初老男性源五郎は男性の体に縛られた縄を見ながらつぶやく。
緊縛師の源五郎は男性の体に縄を縛り付けた姿を芸術作品として世の中に広める活動をしている。
今日も日課の緊縛を行い、その仕上がりに満足している。
「よーし。写真も撮影したので今日はこの辺で終わりとしよう。」
わしはSNSで公開する写真を撮り終え、男性の体から縄を解く。
「源五郎さん!今日もありがとうございます。またお願いします!」
「お疲れ様。またよろしくな!」
縄で縛られていた男性が帰り、身支度をしながら何を食べようか考える。
(今日もラーメンを食べようかなぁ。あそこの屋台のラーメンは最高じゃからな。
よし。そうと決まれば早く帰るとしよう。)
身支度を終え、ラーメンの屋台へと急ぐ中
信号が青になり横断歩道を渡ろうとしたその時、信号無視をしたトラックが直進してくる。
「あっ」
思わず声が出るが、まだ横断歩道を渡っていなかったわしはトラックに轢かれず済んだ。
しかし、わしは驚きのあまり尻もちをついてしまった。
その瞬間、黒い大きな穴が出現して飲み込まれてしまう。
まるで大きな落とし穴に落ちるかのように黒い大きな穴に飲み込まれてしまった。
目を覚ますと何も無い空間に見知らぬ一人の男性が佇んでいた。