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激流の中で  作者: 清水京太郎
第9章 流星にのって
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 第1章 武闘大会

 

   「アレン、心配するな。あれはおそらく蛇じゃな」


   「へび?」


   「おお、そうだ!蛇を丸焼きにして食べよう」

   

 

 第2章 北へ

 

   「我が一族の正当な継承者の家には、女子しか生まれない」


   「えっ、」


   「わたしであり、お前の母であり、そしてサリヤ、お前だ」

   

   

 第3章 インドラの塔

 

   「ということは、これはギル、お前がやったのか?」


   「あ、はい。軽く雷撃魔法を撃ちましたが、まさかあの程度で死ぬとは思ってなかったですが」


   (こいつ・・・どんだけなんだよ)

   

   

 第4章 怪鳥ガルーダ

 

   「見てください、表紙に古代文字で<水の伝書>と書かれてあります。これが水の古文書に間違いありませんよ!」


   「やったね、ギル」


   「よし、この調子で残りも見つけるぜ!」

   


 第5章 孤独の賢者

 

   「このじいさんは死にたがっている、そうだろ?」

 

   「それでいいんですか!アレンさん!」

 

   「ギル、お前は・・・なにもわかって・・・おらんな」

   

   

 第6章 炎の魔人

 

   「ねね、アレン、この虫かわいいよ!ほら、後ろ足で自分達のエサを転がして運んでるの」

 

   「サリヤ、俺達が生きるか死ぬかってときに、虫なんてどうでもいいだろ」

 

   「ほんとだ。よく後ろに進めるなー」

   

 

 第7章 覇王サラン

 

   「苦戦してんじゃねえか、アクロス」

 

   「ア、アレン!」

 

   「お前がサランとか言う角野郎のボスか」

   

 第8章 神の島

 

   「君が奪取しようとしているドラゴンオーブは、闇の王黒龍を復活させるためのものだ。君はそのことを知っているのか?」

 

   「いい加減なことを言うな!ドラゴンオーブは神が作ったものだ。神が黒龍を復活させるわけないだろ!」

 

   「フフッ、ギル君。我々はドラゴンオーブについて長年研究をしてきているんだよ。本ばかり読んでいる君とは違う」

   

   

 第9章 流星にのって

 

   「サリヤ、今までどんな時でも最後は俺を信じてくれただろ?」

  

   「・・・だけど、どうやって、あんな化け物を倒すのよ」

  

   「ギルが手本見せてくれたじゃないか」

   

   

   

   

   


   

 ギイっという音ともに、玉座の間のドアは開けられた。

  

 「あなたが、あたしのお姉ちゃん?」

  

 サリヤは、自分のことを姉と呼ぶ少女を凝視した。

 その容姿は、自分とは全く似ていない。

 

 「疑ってるのも無理ないけど、お母さんのマリアは牢獄の中で死んだわ」

 

 サリヤは、玉座から立ち上がった。

 

 「お母さんが、死んだ・・・」

 

 「そうよ。お姉ちゃんが、こんな城の中で贅沢な暮らしをしている間にね」

 

 「あっ、あなたが、あたしの妹と言うなら、あなたもこの城で暮らせばいいわ」

 

 ルシアは大声で笑った。

 

 「誰がこんな城で暮らすものですか。あたしはね、お母さんの恨みをはらすことにしたの」

 

 「恨み?」

 

 「お母さんは、自分を酷い目に合わせた全ての人を恨みながら死んだわ。ネズミがウロつく、あの薄汚い牢屋の中でね・・・あたしは、そのお母さんの思いを引き継ぐことにしたのよ」

 

 「一体なにをするつもりよ」

 

 「この世界を滅ぼすのよ」

 

 「なっ、なんですって、」

 

 その言葉に、玉座の間にいた近衛兵は一斉に腰の剣を抜いた。

 

 「あたしは王妃サリヤの妹!そして、この世界にただ一人の聖女よ!この聖女たるあたしに、剣を向けるのか!」

 

 ドスの効いた言葉は、近衛兵をためらわせた。

 

 「跪づけ!」

 

 叫ぶルシアの言葉に、近衛兵は剣を置き一斉に跪いた。

 

 「せっ、聖女・・・あなたが・・・嘘でしょ、」

 

 「さっき、お姉ちゃんの息子のケガを治してあげたわ。癒しの神ローシェルは、あたしを選んだのよ、わかる?」

 

 ルシアは、玉座の前に立つサリヤに近づいた。

 

 「クレセント・カルマンを渡して。お姉ちゃんには、もう必要のないものでしょ?」

 

 「誰が世界を滅ぼそうとしている人に渡すもんですか」

 

 「それは関係ないわ。あの杖は聖女だけが手にすることが出来るってことは、あたし達ラダ一族の決して曲げられない掟。あれ、そんなことも忘れちゃった?」

 

 サリヤは返す言葉がなかった。

 その時、開けっ放しの扉からセシルが入ってきた。

 

 「あ、さっきのお姉ちゃん」

 

 「セシル、あたしがあなたのケガを治したんだよね?」

 

 「うん、そうだよ。血が出てたけど、ケガしてないみたいに治った!」

 

 サリヤは、血の気が引いた。

 

 「さあ、これでわかったでしょ?わかったら、さっさと持ってきて、」

 

 サリヤは力なく玉座に座り、近衛兵にクレセント・カルマンを持ってくるように命じた。

 

 「あなたが本当に世界を滅ぼすというなら、私達ウォルタは全力で阻止するわよ。その覚悟が、あなたにあるの?」

 

 ルシアは膝を折り、セシルと同じ高さになった。

 

 「ねえセシル、あたしといっしょに世界征服しない?」

 

 「せかいせいふく?」

 

 ルシアはセシルの両肩を、手で抑え込んだ。

 

 「そう、セ・カ・イ・・・セ・イ・フ・ク・・・」

 

 ルシアを見つめるセシルの瞳が、黒から赤く染まった。

 

 「ちょっと、何してんの!」

 

 サリヤはセシルの異変を感じ、セシルの元へ駆け出した!

 

 「はあ!」

 

 キャー、ドーン!

 

 ルシアがサリヤに向けて手を突き出すと、サリヤは玉座に向け吹き飛ばされた!

 

 「くっ、」

 

 吹き飛ばされたサリヤが痛みをこらえながら立ち上がると、セシルの背後の空間が黒い渦を巻いている。

 

 「セシルー!」

 

 「おー、手が動くぜ!ひさしぶりだな、この感じは!」

 

 渦を巻いていた黒い空間から、眼帯をした老人が現れた。

 

 「どうやら上手くいったようだな」

 

 セシルは、老人を見上げた。

 

 「誰だ、てめえは」

 

 「そう警戒するな。わしはお前の味方だ」

 

 「味方?」

 

 「その証拠に、ひとつ土産をプレゼントしよう。右手を高くあげて、オセアオンと叫んでみろ」

 

 セシルは言われるまま、右手を上げて叫んだ。

 

 「オセアオン!」

 

 ドカーン!ドカーン!ドカーン!

 

 なんと、城の壁を突き抜けて剣が飛んできた!

 そして、セシルの上げた右手にピタリとはまった。

 

 「すげーじゃねえか。剣が飛んで来やがったぜ」

 

 「さあ、その剣を抜いてみろ」

 

 セシルは自分の身長よりも長い剣を、器用に抜いた。

 シャーっと金属がこすれる音とともに、白銀の刃を持つ美しい剣が姿を現した。

 

 「こいつはすげーや、」

 

 (抜けたか・・・やはり本物だな・・・)


 セシルは、あっけにとられているルシアを見てこう言った。


 

 「俺は持ってる男だろ?」

 

これを持ちまして、全ての掲載が終了しました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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