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激流の中で  作者: 清水京太郎
第7章 覇王サラン
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67 アクロスとの別れ

 サランは、動けないアレンの首をはねようとした!

 

 「させるか!」

 

 アクロスは走りながら、サランの顔を狙って光の鎌を放った。サランは、のけぞって避けた。

 アクロスはジャンプした。

 

 「今後こそ地獄へ送ってやる!」

 

 サランの頭部を狙ってアクロスは、アッシュ・ノワールを振り下ろした。

 

 ガッキーン!

 

 アクロス一撃は、サランの闇剣によって受けられたが、闇剣に大きなヒビが入った。

 アクロスは後ろへ下がりサランと距離を取った。

 

 「金縛りの術は、離れていると使えないようだな」

 

 「ぐっ、」

 

 その時、

 

 スパッ

 

 サランの両足はアレンによって切断され、アレンは斬った両足を手でつかみ遠くに投げた。

 

 「アクロス今だ!」

 

 アクロスは、立てなくなり床に崩れ落ちようとしているサランに向け光の鎌を放った!

 

 サランは倒れながらも、闇剣で光の鎌を弾き返したが、衝撃で闇剣は二つに折れた。

 倒れたサランが上を見たときには、アクロスは目の前で斧を振り降ろしていた。

 

 バシュ!

 

 アクロスの斧がサランの顔面に突き刺さった。

  

 「グアァー、」

 

 サランの悲鳴とともに、アンチマジックの封印が解けた。

 

 サリヤはギルを回復させた。

 

 

 アクロスは、サランの顔に突き刺さった斧を引き抜いた。

 青い体液が飛び散った。

 

 「こっ、小僧・・・自分で金縛りの術を解いたというのか・・・」

 

 「俺にそんな事できるわけねえだろ。頭から血を流した俺の仲間が解いてくれたのさ」

 

 「なっ、仲間に頼らないと・・・言ってたくせに・・・卑怯な奴め・・・」

 

 「なんとでも言え。どんな手を使っても勝てばいいんだよ」

 

 両足を失い、床に仰向けになっているサランは手で顔を抑えていた。指の間から、とめどなく青い体液が流れ出ている。

 

 「フフ、確かに貴様らとの・・・戦いには敗れた・・・しかし、お前達には・・・絶望を味わってもらおう・・・」

 

 「へっ、死にかけのくせしやがって、何ができんだよ」

 

 「これは・・・どうだ」

 

 ボワッ

 

 少し離れた場所で、赤い火の手が上がった。何かが燃えている。

 

 「アレン!まさか、あれはサランの古文書・・・」

 

 「なんだと!」

 

 「ワッハッハ・・・こっ、これでお前達の夢は、叶わなぬ夢となった!」

 

 「このクソ野郎が!」

 

 その時!

 

 ガガガガー、ドドドーーン!

 

 突如、アレンが立っている床の周辺が、大きな音を立てて陥没した!

 

 「うわあぁ!」

 

 「アレン!」

 

 アクロスは咄嗟に飛び出し、陥没した穴に落ちようとするアレンを空中で弾き飛ばした!

 アレンは床に転がったが、すぐ身体を反転させ、アクロスの手をギリギリでつかんだ!

 アクロスの体重の重さで、アレンも穴に引きずられたが、反対の腕でなんとかこらえた。

 

 「アクロス!手を放すんじゃねえぞ!」

 

 アクロスが下を見ると、暗い穴の底にサランが落ちていくのが見えた。

 

 「アレン、手を離せ。お前まで落ちるぞ」

 

 「なっ、なに言ってやがんだ・・・」

 

 アクロスは、アレンの腕が震えているのを感じていた。

 

 「アレン、今までありがと。お前達と旅ができて俺は楽しかったよ」

 

 「黙れ!喋んじゃねえ!ギル!こっちへきてくれ、アクロスが穴に落ちそうだ、早く!」

 

 「お前を騙していたこと、心から詫びる・・・俺は妻とクルルの仇を討つために、お前のパーティーに参加したんだ」

 

 「いいんだよ、そんなことは!お前は俺達の仲間だ!」

 

 「俺は・・・純粋なお前達に嘘をついていた・・・これは、きっと神の罰だろう。サランは死んだ、もう俺に思い残すことはない・・・」

 

 「待て、アクロス!手を離すなんじゃない!ギル、早く来い!」

 

 「アレン、どうか俺を許してくれ・・・」

 

 「やめろー!」

 

 

 アクロスは手を離した。

 

 

 「アクローース!」

 

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