僕の好きな女の子は、僕がキミを好きだと言うと?
___僕には、好きな女の子がいる。
その女の子に、僕がキミに【好き】だと告白すると、、、?
キミは、僕にこう言った。
『___今の私は、貴方を好きじゃないから! どうやったら?
貴方を好きになれるか? “ソレを”探してきて私にちょうだい!』
『・・・えぇ!?』
『___そうしてくれたら? 私は貴方の事を好きになるわ!』
『・・・・・・』
・・・探すって?
何をどう? 探したらいいんだろう?
___今は、僕の事を好きじゃない!
キミが、僕を好きになってくれるのは嬉しい!!!
・・・だけど?
そんなモノが、本当にあるのかな?
*
___取り合えず、
僕は、“キミに優しくしようと心掛けた!”
僕には、お金もないし! 魔法も使えない!
僕の事を好きでもないキミをどうしたら? 僕を好きになって
もらえるかなんて! 僕に分かるはずもないしね。
・・・何をどう? 探していいのか?
僕には、さっぱり分からないんだよ。
だからね! 僕は、キミに尽くすことで僕を好きになってくれる
んじゃないかと思ったんだ!
『___僕はキミの為なら? なんだってしようと思うんだ!
キミの事が好きだから! 僕はキミが望むことを叶えてあげたい!』
『・・・貴方は、私にそれを持ってきたの? 何でも私の為なら、
貴方はしてくれる?』
『・・・僕が探してきたのは? キミへの強い想いだよ! 僕は
キミ以外の女性を好きになりたくないんだよ!』
『・・・私だけを、ずっと好きでいてくれるという事?』
『___あぁ! そうだよ!』
『・・・うーん? それは! 私が欲しいモノではないわ!』
『・・・えぇ!? 違いの?』
『___違うわ! また、探しに行ってきて!』
『・・・・・・』
___僕のキミへの想いは?
キミが望んでいるモノでは、なかったみたいだ。
簡単に、僕の想いを却下された。
ショックだったけど、、、?
キミの望んでいるモノって、なんなんだろう?
*
___そもそも、僕がキミの欲しいモノを探して
キミのもとへ、持っていけるモノなのかな?
今の僕には、何も思いつかないよ。
キミの探しているモノ? キミが望んでいるモノ?
なんなんだろうな? 本当にそんなモノを見つけ出す事が出来るのかな?
___それからも、
僕は、キミのためにいろいろ持っていったよ。
僕の泣きだしの必死で貯めた100万円。
高価なプレゼント、キレイな景色が見える場所。
友達を集めて、キミと一緒に騒いだり。
お酒も飲んだ! オールナイトもしたよね!
夜のドライブ、夜景、遊園地、水族館、映画に海も行った。
僕とキミは、一緒にバカ笑いもして。
お互いが思っている悩みや内緒の話もいっぱいしたよね。
キミは、本当に泣いたり笑ったり怒ったりといろんな顔を
するようになった。
僕と初めて会った時は、不愛想そうな顔をしていたのに、、、。
今では、感情を素直に表に出せるいい子になったよ。
僕より10個も下なのに、僕より10個以上上に見えるお姉さん
みたいな存在だったり、時には僕だけに甘えてくれる顔が幼くも
感じて、僕はキミをどんどん好きになっていったんだ。
・・・でも?
結局、僕はキミに探していたモノを渡す事が出来ていたのかな?
___だから、はじめて僕はキミにあれ以来聞かなかったアノ事を
聞いたんだ!
『___ねえ、覚えてる? キミが僕に探してきてと言ったモノ?』
『___うん。』
『僕は、キミに探して渡す事が出来たのかな?』
『___もう、貴方からもらってるよ。ちゃんと探してきてくれて
ありがとう! だから、あの時は私は貴方を好きでもなかったのに!
今は、本当に貴方が好きよ!』
『・・・でも? それって、なんだったの?』
『___それは! “ナイショよ!”』
『ナイショなの? なんで?』
『___いつか? 貴方にも、分かる時が来るわ!』
『・・・・・・』
・・・そして! あれから3か月後、キミは?
突然、亡くなってしまった。
キミが、“病気”だって! 僕は後で知ったんだ!
___キミが探していたモノが、なんだったのか?
今でも僕は、気になるのだけど、、、?
ちゃんと、探して! キミに渡す事が出来て僕は嬉しいよ。
___今でも僕はふとした時に、キミの笑顔が浮かぶんだ。
最後までお読みいただきありがとうございます。