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64話「レッサル決戦 決着」

「イリーネ! 目が覚めたのね」


 暖かなサクラの笑顔が、寝起きの俺を出迎える。


 微睡みの中、気付いたら俺は柔らかなベッドの上で横になっていた。


「ほわぁ。サクラさん、おはようございますわ」

「気分はどう? ……悪夢を見たりしてないかしら?」

「え、悪夢ですか?」


 妙に身体が重い。まるで、過負荷をかけすぎた筋トレの後の寝起きのようだ。


 それに何だか、とても長い時間眠っていた気がする。


 そう、それは深い闇の中をさ迷っていたような嫌な眠り。


「そうですわね。何だか、とても嫌な夢を見ていた、様な?」

「……そう。頭は痛くない? 吐き気はある?」

「……えっと」


 親友は、随分と心配そうだ。


 ……何の夢を見たんだっけ。俺は確か、全身がヒョロヒョロガリガリに痩せ細る夢を見ていた気がする。


 とんでもない悪夢だった。俺の自慢の筋繊維が悲鳴を上げていて、胸が張り裂けそうだった。


「大丈夫ですわ。今は、もう何も」

「良かった。貴女、あのまま心を壊されていても不思議じゃなかったのよぉ? こうして平然と話が出来ているのが不思議なくらい」


 サクラはいつものように心配げな顔で、俺の目を覗き込んだ。


 ……心を壊される?




「……あっ!! そうですわ、悪党族!!」

「あらあら、さっきまで寝惚けてた訳?」

「悪党族はどうなりましたか、サクラさん! 私、レヴさんに捕まって────」

「レヴは無事よ、静剣が取り戻してくれたから。カールもマイカも、このレッサルに戻って来てるわよ」

「……そうですか」


 ここで漸く、俺は全てを思い出した。


 そうだ、俺ってばレヴちゃんに拘束されて拷問されてたんだった。


「私、足を引っ張ってしまいましたわね」

「仕方ないわよ。仲間だと思ってた娘に不意討ちされたんだから」


 ……。


 いや、俺は人の嘘を見抜くのは得意な筈だった。レヴちゃんが嘘をついている気配に気が付いていれば、あんな事にはならなかった。


 普段とレヴちゃんの違いに気付けなかった、俺の責任だ。


「それより、イリーネはもう動けるかしら?」

「え? まぁ、恐らく」


 サクラにそう聞かれ、俺は手をグッパと開いて握る。


 少し寝起きでフラつくけれど、体に力は入る様だ。


 念のため全身の筋肉を躍動させて、異常がないことを確認した。


筋肉(からだ)に問題ありませんわ」

「……そう。本当は、もうちょっと安静にしてもらいたいんだけど」

「ふむ、その口ぶり。私に何か仕事があるのですね?」

「ええ」


 俺はサクラの手を借りて立ち上がり、彼女を促されるまま歩いていく。


「マイカに、会いに行くわよ」

「分かりました」


 俺達の参謀長からの呼び出しらしい。


 ……どうやら、俺にしか出来ない仕事がある様だ。















 と、言う感じで。


 俺は、マイカに指示されるまま森の中で、


古代闘技場よ(アンティーク)いざ咲き誇れ(コロッセオ)!!!」


 筋肉天国(マッスルミュージカル)を開演したのだった。


「……何だコレは!?」

『────』


 むふぅ。実に心地よい。


 この結界の中の、魔法も何も使えず身体1つになった解放感は実にグレートだ。


『これ、は────』

「……奴は、苦しんでいるのか?」

「聞きなさい、静剣レイ。この私の魔法の中で、奴は誰かに憑りつくことは出来ませんわ」


 無事に周囲に筋肉の祭典を展開した後、俺はドヤ顔で腕を組んだ。


 後の仕事は、この結界を維持するだけである。


「周囲一帯に、魔法を無効にする結界を張りましたの。これで奴は、死霊術も洗脳魔法も使えない」

『馬鹿な? そんな、こんな魔法を私は知らない────』

「貴方がここから逃げ出す為には、正々堂々の肉体戦しかありません。覚悟はよろしくて?」


 悪党族のボスは、言葉が震えるほど動揺していた。まるで、何の前触れもなくいきなり手札全てを奪われたかのような狼狽ぶりだ。






 ────見える。


 俺にははっきりと、リョウガに憑依している『何か』が揺らぎ始めたのが見えた。


 どうやら死霊術とは、人間の『魂を操る魔法』らしい。


「……そうか。なら、俺はこのままリョウガを殺せば良いのか?」

「やめてください。これ以上、まだあの娘を傷つけるつもりですか」


 レイの方は少し困惑しているが、闘志は全く消えていない。それどころか、殺気まで放っている始末だ。


 何のために、俺が筋肉祭を開催したと思っている。


「簡単に人を殺す覚悟を決めないでくださいまし。人を殺さない覚悟も出来ない人が」

「……では、どうすれば良い」

「リョウガ────いや、サヨリさんの精神(こころ)を呼び起こしてください。それで、あの巨悪は身体から弾き出される筈」


 死霊術の原理が見えてきた。どうやらソレは、精神魔法とセットで使う魔術体系の様だ。


 おそらく死霊術は、魂と肉体の『接着剤』の役割を果たしている。人間の魂を、人間の体にくっ付ける魔法だ。


 そして精神魔法は、その魂の『コントローラー』。一度死んで無意識になった人間の『魂』を操っているのだ。



 ────周囲を見渡すと、先程まで剣を構えて威圧していた賊達が棒立ちになってポカンと口を開け立っていた。


 『死霊術』が純粋に死体を動かすだけの魔法なら、筋肉天国の中で周囲の賊は立っていられないハズである。


「心だと? そんなの、一体どうやって」

「もう、私が奴の死霊術の効果は打ち消しております。今のサヨリさんなら、心が戻ってくれば身体を取り戻せる筈ですわ」

「だから、どうしろと────」


 今、サヨリの心は死んでいる。だから、『死霊術』という接着剤を失った状態でも、悪党族のボスに肉体を支配されたまま。


 その哀しき少女の心を呼び起こす事さえ出来れば、おそらくボスの魂は肉体から弾き出される。


「それくらい、貴方が考えなさい。静剣レイ」

「……なっ」


 だが、俺達はサヨリのことを何も知らない。


 本物のリョウガも知らないし、レッサルに来たのだって今回が初めてだ。


 俺達が話したのは、『リョウガに扮した妹のサヨリ』だけなのだから。


 たまたまレッサルの立ち寄った外様である俺達では、きっとリョウガを救えない。


「心が壊れたサヨリさんを救う。それは、貴方が背負うべき責務でしょう」

「……っ!」


 だから、俺がしてやれるのはここまで。ここから先は、レイという男を信じるのみ。


 今回の俺は脇役だ。筋肉天国(マッスルミュージカル)で肉の感謝祭を展開し、レイのサポートに徹する。


 ……そもそも、俺よりレイのが強いしな。


『来るな。待て、これはどういうことだ、なぜ私の死霊術が』

「そうだな。俺が為すべきは、あの娘を殺す事なんかじゃなかった」


 まだ狼狽したままの巨悪に向かい、リョウガはその手の剣を構えた。


 やるべきことは、定まったらしい。



「この穢れた腕に流れる、誇り高き血に賭けて。あの少女を救うと、約束しよう」



 その瞳に、もう迷いはなかった。








『おい、私のかわいい配下達よ! 何故棒立ちしている!!』


 一方で魔術師は、必死の形相で棒立ちしている死者に呼びかけていた。


『貴様らがそうして体を動かせているのは、私のお陰だぞ! 私が死んだら、お前らは物言わぬ死体に戻るんだ』


 悪党族のボス本人は、魔術師ではあるが最低限は近接戦闘をこなせる。しかも、今のその肉体は日々過酷な訓練を重ねている『サヨリ』の物だ。


 レイの斬撃を躱し、逃げ惑う程度の動きは出来るだろう。だが、死者兵の味方なしにレイに勝てると己惚れはしなかった。


『死霊術のサポートがなくとも、体を動かす事くらいは出来るだろう。まだこの世界に存在したければ、私を守れっ……!!』


 ボスはそう言って、配下の死体にレイへの攻撃を命じた。


 貴族の女が展開したこの『蒼色の結界』こそが、死霊術を使えなくなった原因と予想はつく。なのでボスは、死者に時間稼ぎをさせて結界内部から脱出しようと目論んだのだ。


『……どうした! 何故誰も動かない』

「当たり前だ、お前の魔法はもう解けている」

『霊が肉体に憑依さえしていれば、魔法の影響が無くなれど動ける筈だ。魔法と霊魂は別物なんだぞ!!』

「そんな事を言ってるんじゃない」


 しかし、周囲の賊はぼんやりとリョウガを眺めれど、棒立ちしたまま動かない。


 中には自らの首を落としたり、明後日の方向を向いて何処かに祈りを捧げだす者も居る始末である。


「あの者たちの中に、貴様に従ってこの世に留まろうなんてモノ好きは一人もいない」

『……っ!』


 自分の死を辱められ、死後も好き勝手に利用され。それでなお、この世に留まりたいと思うはずもない。


 彼に利用された死体たちは、今のうちに滅んでしまいたいと、そう考えるのが道理だった。




「────さて、自警団の長リョウガの妹。お前に伝えねばならんことがある」




 逃げる賊を追いながら、剣士は言葉を紡いだ。


「お前の兄を殺したのは俺だ」

『貴様、何を言う』

「だが、おそらく俺は────一度リョウガに敗れている」


 それは、まるで罪を告白しているかのように。


 レイは、吐き出すようにサヨリに告げた。



「俺はリョウガと、正々堂々の勝負を行った。部下を後ろに待機させての、一騎打ちだ」

『……』

「リョウガの剣は早かった。自警団の長を任されるに足る、すさまじい剣技だった」


 そこまで言うと、静剣は何かを思い出すように目を閉じた。


「はっきり言おう。未熟な俺では今一歩、奴の技に及ばなかった」








 その日、レイは自警団と相対した。


 自警団の長は、小柄ながら美しい剣技で賊をバッタバッタとなぎ倒していた。あの相手ができるのはレイしかおらず、ボスの命令でレイはリョウガの前に躍り出た。


『へぇ、賊の中にも気骨があるのがいるじゃねぇか。その技を持っていて、そんな場所で何してやがる』


 リョウガは、獰猛な男だった。


 レイの剣を受けて一歩も引かず、切り返して互角に打ち合っていた。


 レッサルの荒くれ者の総大将で、喧嘩一本でその地位に就いた男リョウガ。彼の戦闘能力は、群を抜いていたのだ。


 それは、英雄に幼いころから鍛えられ続けた剣士にとってまさに好敵手であった。



『俺と同年代だろ、お前? いいな、気に入った。お前の性根を叩き直して、俺の部下にしてやるよ』

『悪いが、貴様に捕まるつもりはない。俺は、ボスの元に戻らねばならん』

『俺がやるといったら、それは絶対だ。お前に拒否権はない』



 この時、レイは殺し合いをしているというのに少し楽しかった。


 戦う喜びというものは、こういうものなのかと胸を躍らせた。


『捕らえてやるぞ、静剣』

『やれるものならやってみろ、自警団』


 剣士としてエリート教育を受けてきた自分は、間違いなく同世代で最強だと思っていた。


 まだ経験不足で両親や兄貴分カインには劣るものの、そこら辺の冒険者に比べればはるかに強いという自負もあった。


『上手いな!』

『お前は、早い……』


 だが、目の前の男リョウガはどうだ。自分と互角以上に打ち合っているではないか。


 誰にも師事せぬままに、これだけの剣技を習得したのだとすればまさに神童。


 少しばかりの嫉妬と、自分の限界以上を引き出されている高揚感。


 レイは、賊に落ちてから久方ぶりに笑った。




 しかしその決着は、よく覚えていない。



『な、何だと!?』



 ただレイは、血塗れで剣を握り。


 自分に背を向けたリョウガを、後ろから刺殺したのは覚えている。



 なぜ、真剣勝負でリョウガは自分に背を向けたのか。


 無我夢中で戦い勝利したと思っていたが、あの決着には不可解な点が多い。





 ───全てを知った今なら分かる。きっと、レイは負けたのだ。












「聞こえているか、リョウガの妹。お前の兄は強かった」

『貴様、その記憶まで───』

「宣言通り、俺を生け捕りとしたのだろう。奴は俺にとどめを刺さなかった」


 少しばかり悔しそうに、レイはそのまま話を続けた。


「そのせいなのだろう。意識がなくなった俺は、ボスに操られリョウガを討った」

『……』

「勇敢なるレッサルの英雄リョウガ、その妹のサヨリ。俺の首が欲しければ、くれてやるから目を覚ませ」


 その言葉に嘘はない。


 もしサヨリが欲すれば、レイは本当に首を差し出すだろう。


「貴様が殺すべき仇は、お前の兄を奪った根本は、今お前の中にある。サヨリよ、貴様があの勇敢な兄の姿を思うなら立ち上がって見せろ」

『お前、それ以上は「……」』

「お前が目を覚まし、身体に巣食う悪魔を追い払え。そうすれば、ついにお前は仇を討てる」

『やめろ、やめ「……あ、う」』



 ───その時、かすかにサヨリの口が動いた。


「どうした! 俺の首が欲しくないのか! 実の兄を殺した俺が、憎くはないのか!!」

『やめ「……な、い」』

「そうだ、口を開け! お前の望みはなんだ、貴様の執念はなんだ!!」

『や「……わけ、ない」』

「その言葉を口に出して見せろ!!」

『「憎くない訳が無いっ!!!」』



 サヨリの顔に、憎悪が宿る。


 発する言葉が飄々としたボスの念話から、荒々しい少女の声へと変貌する。




「……あな、たが! 居なければ……っ!!」

「ああ。俺がいなければ、貴様の兄は死ななかった」




 闇が、晴れていく。


 サヨリを覆っていたドス黒い霧が、弾かれる様に体を離れていく。



「こちらに来い、勇士の妹。貴様に、この首をくれてやる」

「……うるさい!」


 レイは、安堵の表情を浮かべた。


 サヨリの為に彼にできる事は、その勇敢な死に様を伝えてやることくらいだった。


 これで、妹は再び意識を持った。



「貴様の首をとっても、兄さんが喜ばないことくらいわかってるんだ!!」

「……兄が喜ばずとも、貴様の気は晴れよう」

「馬鹿にするな!!」



 怒りと、怨恨と。その全てを噛み締めて妹は叫ぶ。



「偉大なる勇士リョウガの妹は、私怨で人を殺したりしない!」

「……」

「だけど、約束通り───」


 しかしどれだけの激情に飲まれても、サヨリは自警団の英雄のままだった。



「お前は自警団の部下にして性根を叩き直してやる!! 今この瞬間から私に従え、静剣レイ!!」

「……了解した。以後、俺は貴様の部下として有ろう」



 こうして、剣士と少女は和解した。











『こんなはずでは……』


 一方で悪党のその御霊は、虚空をさまよって逃げ出していた。


『ああ、このままでは消えてしまう。しかし、この結界の中では誰にも憑りつけない』


 誰の中に入っても、あっさりと弾き出される。


 意識のない人間を探し出そうにも、周囲には死体しかいない。


『うくくく。こうなれば、虫や動物に憑くほかない。屈辱的だが、死ぬよりかは……』


 最終手段として、ボスは地中に眠る虫に憑く事に決めた。


 ほとぼりが冷めるまで潜伏して、再度復活しようと考えたのだ。



 まぁ、しかし。そんな甘い考えを、冷徹非情な参謀(マイカ)が見逃す訳もなかった。



「イリーネ、その煙みたいなのはまだ見えてる?」

「はい、そこに見えますわ」

「ふぅん、まだ滅されてないのね。人間の魂って、精霊とは違うの?」

「近いようですが、少し性質が違うようです」



 その悪霊の御霊の前に、二人の少女が立ち塞がった。


 マイカと、イリーネだ。



「惨めな姿ね、悪党族の親玉さん。止めを刺しに来たわよ」

『貴様達、なぜ私が見える!?』

「……見えるのは、私だけですわ。これでも、精霊に愛された人間ですの」



 マイカには、悪党族のボスの姿を検知出来ない。


 しかし、イリーネははっきりとその姿をとらえていた。


「貴女の精神魔法って、文字通り精神(こころ)を引き裂くんですってね。恐ろしい魔法もあったものよ」

『……私から魔法を奪っておいて、よくもそんな口を!』

「じゃあ、これはちょっとした実験なんだけど。精神を引き裂かれるのと、精神を切り裂かれるの、どっちが辛いのかしらね?」


 そのマイカの言葉に、ボスはポカンとする。


 何を言っているんだ、とでも言いたげに。



「本当にたまたま偶然なんだけど」



 マイカは、ニタニタと残酷な笑みを浮かべながら、その悪霊に語り掛けた。



「私、斬れるものなら何でも斬れる奴が知り合いにいるのよ」






 ───一閃。




 虚空を、勇者の剣が両断する。


『がああああああっ!!!』

「……すごい声で、叫んでいますわ」

「へぇ、やっぱり痛いのね」



 悪党の背後からのそりと、勇者カールが姿を見せた。


 休養も取れて元気十分、彼は自慢の大剣をボスの魂に向けて再び構える。



「俺にも、なんか薄ぼんやりと見える。これだろ、イリーネが見えているの」

「ええ、そこですわ」

『ああああああああっ!!』


 どうやら、カールにもうっすらとした『黒い霧』が見えているらしい。


 この女ほど薄汚れた魂なら、霊感のある人間は目視できるのかもしれない。


「リョウガが……いや、サヨリが、今までどれだけ苦しんでいたと思う? あんな優しい心を持った奴が、何で苦しまなければならなかった!?」

『やめてくれ、もうやめてくれ! 私が溶ける、私が私でなくなる、身が引き裂かれる!』

「あの娘だけじゃない。お前、どれだけ多くの人間を不幸にしてきた?」

『痛い! 痛い痛い痛い痛い、痛ったい!!』

「そして最後。お前、俺の仲間───レヴとイリーネに何をした!!?」


 勇者は、決して剣を休めない。


 豪速で振るわれたその剣が、黒い煙を四散させていく。




「冥途で女神に裁かれて、この世から失せろ!!」




 その叫びと共に、大剣が霧を払って。


『───ぁ』


 悪党族を組織し、ありとあらゆる人間を不幸に叩き落した巨悪は、



「……消えましたわ」

「そっか」



 この日、ようやくこの世から滅び去った。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 遂に決着ですね! カールも勇者だから、イリーネちゃんの力に近いものが宿ってもおかしくは、ないのですかね?
[気になる点] さて、イリューがどうなったのかレヴちゃんとレイはまた別れてしまうのか
[良い点] そりゃ筋肉鍛えたがるマゾだから精神は強いに決まってるんだよなぁイリーネ様 かといって一般人なら心壊れる魔法食らって無傷とか人間やめてるわw [一言] いやー強かったのなんのって イリーネ様…
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