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ぞくデビ  作者: Tetra1031
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第九十一話 さもなくばサモナー

そうして遂に

最上階まで来た


「んでココが悪魔召喚の

研究をしてる部屋っす」


はーい悪魔おじゃましまーす。


「モナーはいるっすよー」


「ノックをしなさい」


いや、もうクフィールは

これでいいよ

つかマリオ

なんでお前まで来るんだ。


その部屋は今までの

どの部屋とも似ていない

特殊な部屋だった。

円形状の部屋、窓一つ無く

昼間だというのに

壁に規則的にならんだロウソクが灯りだ。


広く天井も高い


中央に座り込んだ人影が動いた。


「副院長・・・じゃないですよね」


カワイイ声だ。

ここに来てやっと

萌えられるかも知れない。


モナと呼ばれた人物は立ち上がり

こちらにやって来た。

ローブのフードを被っているので

顔は見えない。


「クフィールさん。

今は入っちゃダメですよ。」


クフィールが理由を問いただすと

なんと

これから悪魔召喚のテストを

副院長と行う予定なのだそうだ。


「丁度良い。見して」

「お客さんもこういってるっす」

「・・・危険ではないのか」


俺達が入り口ですったもんだしていると

背後に、こちらに駆け寄って来る足音が

響いて来た。


「モナぁ準備は出来ているわね!」


マリーだ。

所々、ススで真っ黒だ。


「マリー?!生きていたのか」


俺は演劇調に驚いて見せた。

ウケるクフィールに無反応なマリオ。


「死んでたまるものですか。

丁度良いわ。あなた達もお入りなさい」


許可出た。


「副院長。イイんですか」


モナは反対の様子だ。


「ええ、今度はこっちの番ヨ

目に物みせてあげるわ」


マリーが真っ赤に燃えている。

どうも俺が実力者なのは

気に入らないらしい。


面白いので煽ってみよう。


「これ以上、恥を晒すのは

止めた方がイイんじゃないのか」


俺の方をキッと睨むと

不敵な笑顔を浮かべるマリー。

顔の造形は決して悪く無いのだが

表情で損してるわ、この人。

悪人面だ。


人の事は言えないか。


「あら、坊や怖いのかしら」


「いやー目の前のおばさんの怖さに

比べれば悪魔の一匹や二匹

物の数じゃないでしょう」


ウケるクフィール

今度はマリオもウケている。


「見る?止める?」


マジで怒っているマリー。

俺はお願いしますと言い

部屋の中に入った。


部屋の中央には

複雑な魔法陣が

例の光るコケで描いてあるのだろうか

暗い部屋の底で

ぼんやりと浮かび上がっていた。


「モナ。触媒は」


「はい。こちらに」


モナは一本の杖をマリーに差し出した。


「ふふ。やっと手に入ったのね」


召喚に関して

目的の存在と縁の深い物が

触媒として使用されるらしい。

これが有ると無いのとでは

成功率が格段に違うそうだ。


「副長!それが例の!!」

「実在したのか?」


やたらと驚いているクフィールとマリオ。

二人の驚愕振りに俺は改めて

マリーの手にしている杖を

観察するが、特に変わったトコロは

見受けられない。

司教とかが使う普通の錫杖だ。


「そうよ!これこそがアモンの杖!!」


・・・はぁ?

俺、前回杖なんか使って無いぞ

ベレン領主とストレガに

あげる用にそれぞれ作ったぐらいだ。


もう一度改めて

マリーの手にしている杖を見るが

当然どちらでもない。

何度見ても司教とかが使う

普通の杖だ。


「アモンって14年前の?」


俺はすっとぼけて聞いてみた。


「そうよ。バリエアで暴れた

時に振り回した逸話のある杖

これこそが、その杖!!」


いや、だから杖なんか

使って無ぇって

創業祭しか振り回した事無いぞ。

何言ってんだ、このババア。


「ふふ、その名前を騙った事

今から後悔させてあげるわ」


マリーはそう言うと

魔法陣の中心にその杖を置いた。


「危険すぎる。マリー」

「副長。この子の名前なんすけど」


マリオとクフィールが話し出した。

同時に喋っているせいで聞き取りにくい

と言うか

マリー聞く耳をもっていないのか

既に呪文の詠唱に入った。


面白い

呼べるモノなら呼んでみやがれ。

すでにココにいるのに

どうやって呼ぶんだ。


昔、TVでインチキイタコが

ビートルズの亡くなったミュージシャン

「ポール・マッカートニ」を呼びますとか言って

誰も「ジョン。レノン」だと突っ込まず

始まっちゃって

「オーココハドコデスカー」

って来ちゃったよ、おい

生きてんのに来ちゃったよ。

しかも日本語だよ。

という番組があったが

・・・あの頃のTVはおおらかだったな。


などと思い出していると

魔法陣から邪悪なオーラがあふれ出て来た。

これはヤバい

本当の悪魔が来る。

俺はオーラでそれが分かった。


マリーは勝ち誇った様に

高らかに笑う。


「あははは来なさい。その邪悪な力で

私を英雄にするのよ。」


邪悪な力で英雄って

無茶苦茶な事言ってるぞ。


魔法陣から2mはあろうかと

言う程の悪魔が這い出てきた。

悪魔は立ち上がると咆哮した。


「あ゛ぁ゛ぁ゛ー我こそは魔神

バゼルなるぞー!!!」


耳障りな咆哮。

聞き覚えがある声だ。


ん?

バゼルかー


そうか

あの杖、お前のだもんな。


ああ

振り回したわ確かに

ゴメンすっかり忘れていた。


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