第八話 大きい事は
丸太小屋の裏
岩が折り重なった窪みがあり
隙間を粘土で埋めて
水を貯められる様にした。
竹っぽい植物をパイプ替わりにして
湖から水が引ける様にしてある。
途中で一度貯め
そこで網と炭で簡易的にろ過する
工夫も凝らしてある。
飲まないとはいえ
濁っていたり虫がいたりは
嫌なのだ。
飲み水はキャスタリアから
貰った水筒で賄うので
生活用水、主に風呂用だ。
叩いてバケツ状に加工した
青銅の壺に焚火をして
浮かべて置いた
そろそろ頃合いだろう。
俺は裏手に回り
湯の温度を確認する。
波でバケツをひっくり返さないように
慎重に攪拌してからだ
上は熱湯でも下の方は水だからだ。
「うーん、もうちょっとかな」
少しぬるいが
もうすっぽんっぽんになってしまっていたので
火を付けたまま入る事にした
ついでにバケツの火の中に芋を放り込んで置く
これはサツマイモ並みに甘い
アルコールを抽出するのにも重宝している
この森で採れるモノの中で一番甘いので
ミカリンは全部食用にしたがっているが
男ボディの俺にはアルコールの方が重要だ。
女ってどうして甘い物に
あんなに拘るんだ。
「うぃぃいいいいいいいい」
毎度毎度の謎の掛け声を発しながら
俺は湯に浸かる。
「あーイモも焼いてくれてるんだー」
すっぽんっぽんでミカリンが現れた。
風呂もイモもお前の為じゃあないんだが
つか
湯加減を見るのに俺を利用したろお前
「うぃぃいいいいいいいい」
俺を真似しているのだろう
ミカリンも謎の掛け声を発して
入ってきた。
「話戻っちゃうけどさぁ
なんでハーレムをつくりたいのさ」
「美少女とイチャイチャしたいんだ」
全世界の男の共通の夢だ。
「美少女ならさぁ・・・・
もう、あたしが居るじゃん」
ほーぅ
まぁ確かに美形だが
性別の確認に股間を参照せにゃならん
ボディだ。
こない。
ババァルとまでは言わないが
出るとこと引っ込むトコロがだなぁ
「だってお前イヤがるじゃん」
俺は舌を出してペロペロしてやる。
そのアクションで察したようだ。
いつだったか
Wケンの古典コント
「する」をしつこく連発してきた時があって
あんまりしつこいので「する」と言って
服ひっぺがしてあちこち舐めまわしてやったら
ガチ泣きしやがった。
なんだよチクチョウ
俺が悪いみたいで後味最悪だったぜ。
まぁ苦しょっぱかったが
「あっ、えー・・・いやあれはそのぅ」
「まぁお互いもっと体が成長してからだなぁ」
俺も自分の股間の可愛く懐かしい一物を
眺めて言った。
人の事は言えんなコレ
「成長・・・してから」
「そうだ。大人のお前胸どの位あったんだ」
最終決戦時が成体だと思われる。
が、あの時は鎧でボディラインは確認出来なかった。
デビルアイでの解析も攻撃予知の為
エネルギーの変異にばかり着目し
スリーサイズなどはノーチェックだった
俺としたことが迂闊だったぜ。
「ん・・・この位かな」
自分で胸を持つ様な仕草で
かつての最前線を表現するミカリン。
ん
そんな無いだろ
見栄張ってないか
「本当は」
俺はそう言って
念のためカマを掛けて置く
「えへへ、この位です」
若干ボディよりに手を近づけるミカリン。
正直でよろしい
Bよりは大きいのかな
実は女性のカップ基準って良く分からん
Dより先は
デカい
こんな認識で十分だ。
よくカップサイズが話題になるが
実は男性側はどうでもイイ
それよりも優先される事は山ほどあるし
おっぱいが大きいからと言って
他の大事な事をガマンしたりしない。
でかいに越した事無いレベルだ。
他の事項に比べて分かりやすい差に過ぎない。
女性で言えば男性の身長の認識が近いのではないだろうか
高いに越した事無いレベルだ。
まぁ女性では無いので
当たってるかどうかは分からないのだが
それにミカリンの場合は
おっぱいと言うより
その土台になっている大胸筋の
ブーストの功績が大きいような気がするが
発言は脳内アラームに止められた。
相変わらず優秀だ。
・・・・・
ん?!
脳内アラーム!?