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ぞくデビ  作者: Tetra1031
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第六十七話 エンブレム俺

バロード内に入った。

笑ったのが、かつての村

丸ごと保護区みたいになっていて

見学するのに料金取るようなってる。


手持ちが心許無いが

面白そうなので

俺達は入って見る事にした。


所々に当時の様子を再現した

銅像が立っている。

あのみょうちくりんな体操で

大豊作にした農地も

あのポーズで銅像になってる。


ヴィータは再現度が高い

どれも美人だ。

単純に女神像として価値ありそうだ。

それに比べて他の面々は

結構、適当だ。

耳が長いからこれはプリプラかな

目が細い神父だからこれはハンスか

天使だからこれはカルエルだよな。

こうして消去法で残った

最後の一体

これが俺なんだよな・・・。


なんだよこれ

目つき悪いし

銅像の出来も他と比べて適当だ。

似てねぇし

人数合わせの為に

しょうがなく作った感がスゴイ

各銅像の足元に賽銭みたいに

硬貨が投げ入れられているが

明らかに俺だけ少ない

すげぇ敗北感

なんなのコレ

俺、何したっけ

・・・・

何もしてないか。


茶番でやられ役の悪魔としては

大活躍したが

人状態では特に何もしてないなぁ

でもそれならプリプラだって同じなんだが

エルフという事と女子という事

それだけで注目されるし愛される。


副将軍ご一行でも

役目って風呂入るだけだしな

女子はいるだけで華として価値があるのだ。


男はそうはいかんな

イケメンでもない限り

何かせんと評価も無い。


この適当な銅像がそう語っている。


自分の銅像の前で懐かしんでいると

ミカリンがやって来た。

小声で言ってくる。


「ねーこれアモンの像なの?」


「ああ、似てねぇがな」


「ただのおっさんじゃん。ウケるー」


ケラケラと笑い出すミカリン。

ゲンコツでも落としてやろうかとも

思ったが、その通りなので

俺も笑ってしまった。


「だな。うけるぅ」


バーベキューをした広場

宿泊した村長の家などもそのままだ。


「この家に泊めてもらった時な」


俺はミカリンに話しかけた。


「うん。」


「女神からお前の事を初めて聞いたんだ」


「あーそうなんだ・・・・なんて言ってた?」


なんか、バツが悪そうだ。

普段から碌な印象が無いのだろう。


「女版の俺だとよ」


「ヒドイよ。似てないよ」


「だよなぁ。」


俺もミカリンも本気で言っている。

こういうのはもしかして

本人では気づかないモノなのだろうか。


アルコは珍しく大はしゃぎだ。

俺よりもココを楽しんでいる。


「絵本には、ここの事書いてないです」


バロード、はしょられた。


まぁ、やった内容はベレンと同じ

というかベレンを本番としたら

リハーサルみたいなモンだったしな

内容が被るので物語が

無駄に長くなる。

・・・・まさかベレンと

上手く行ってないとか無いよね。


ナリ君はつまんなそうだった。


「ずっと平な地面を歩くのは馴れぬ」


山の中でずっと潜伏していた人だからなぁ

視界が開ける。

足元が整地されている。

大勢人が居る。

これが不安要素なのだ。


普通逆だぞ。


「お土産買っちゃったーっ」


ミカリンが嬉しそうに

何か抱えて店から出て来た。


「・・・おい、それは」


「バーン!アモン像!!」


給食のコッペパンぐらいの

大きさの「似てない俺の銅像」だ。

これだけすんげぇ売れてない。

おのれ


「あっ!」


ミカリンは落として

踏んでしまう。


「いけないいけない」


「お前わざとやっているだろう」


「あーヘコんでるー!!」


「・・・・見してみろ」


銅像は恐ろしく軽い

触った感触から金属ではあるが

中は中空なのだろう

踏んずけた下半身が潰れてしまっていた。


「足がー」


この残念がりっぷりからすると

わざとじゃないのか

まぁどっちでも同罪だが


「足なんぞ飾りです」


見学を終えて車に戻ると

案の定と言うべきか

車の周りに人が集まっていた。


どいてくれと頼むと皆、口々に

「どこで手に入るのか」

「いくらなら売ってくれるのか」

と、質問攻めだ。


「退けと言っている」


バチバチと雷を纏い

切れ気味なナリ君の恫喝で

蜘蛛の子散らす様に皆離れた。


助かるけど

魔族の差別助長しないか

そういうの


元の村を取り囲む様に

新しい町はドーナッツ状だ。


規模が小さいが冒険者協会もあった。

ベレンの協会がデカいだけに

ここは小規模でも十分なのだろう


協会の人のご厚意に預かり

協会の馬車置き場に

魔車を停めさせてもらえる事になった。

これで多少は人だかりも減るだろう。

魔車が心配ということもあり

宿泊もそのまま駐車場だ。

お金も節約したい。


俺は先程の「俺銅像」を

無事な部分を使って

胸像化し魔車の最先端の

ボンネット部分に取り付けた。


ジャガーやロールスロイスの様に

なんか一段階、高級車になったぞ。

やったーカッコイイー。


「ダサいよ」

「変です」

「笑止」

「無茶です。マイケル」


不評だった。


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