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ぞくデビ  作者: Tetra1031
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第六十一話 Unlimited Mustard Works


魔族であるナリ君を仲間に

出来たので、早速ステータスを

チェックしているのだが。


「なんだよコレ。ズルくね」


ネトゲあるあるの

新種族優遇だ。

各ステータスが軒並み高い。

頑張って育成してきた古参プレイヤーが

「引退引退」喚き出すレベルだ。


ヒューマン

この世界においても

他のゲームと同様

全ての種族の中間的存在で

なんでも出来るバランス型だ。

欠点は寿命が短い事位だ。


エルフ

素早さ・賢さ・魔力が高く

後、戦闘には関係無いが音楽性も高い。

寿命も400年だ。

欠点は筋力・体力がヤバい位低い。

前回はこれで魔法が無かったのだから

不遇もいい所だ。


ダークエルフ

人とエルフの混血種で

性能も同様。

寿命も200年ある。


ドワーフ

体力・筋力・器用さに優れるが

素早さ・魔力には見放されている。

この世界では大人は2mにも及ぶ

巨体なので頼もしい物理役に

なってくれるだろう

寿命は300年もある。

後、戦闘に関係無いが芸術面に

優れている。

ドルワルドがバングに襲われる前は

ネルドはドワーフからの鉱石と

高い価値を持つ工芸品の取引が

主な役割だったそうだ。


獣人 (ベアーマンのみ参照)

ステータス的には

素早いドワーフと理解すればOKだが

知能・技術面で激しく劣る為

武術の習得も厳しそうだ。

武器・防具も原始的な物に限られそうだ。

アルコの頭の良さは

突然変異と俺の名付の効果だと

思われる。

寿命はなんと不明。

天寿を全うする前に戦いに敗れて

死ぬからだそうだ。


問題の


魔族

全種族のいいとこどり

人のバランス型のバージョンアップ版だ。

見当たる欠点は

神聖属性が殆ど無いので

僧侶は無理だ。

それだけ他に任せれば

パーティ全員、魔族で良いんじゃねぇの

って感じだ。


ずるいだろコレ

おいおい


ここで

ある一点に俺の目は釘付けになった。


「0(ゼロ)・・・だと」


ある項目の値が0なのだ。

その項目とは


「運」


運の良さが0

運が全く無いのだ。

・・・・

これは言い換えると

逆方向で100%って事だ。


4人の内1人が死ぬ状況で

必ず真っ先に死んでしまうのだ。


百分の一で掛かる罠にも

必ず引っかかってしまうのだ。


「マズいだろ。これ、

良く今まで生きてこれたな」


逆にパーティには

スケープゴート的な役割で

必須だ。

魔族が居る限り

悪い事は全てそっちに流れる。

他の種族は魔族が生きている限り

安全が保証される。


さっそく試して見よう。


俺はワクワクしながら

客車の奥にある簡易キッチンで

デザートの作成に入った。


ナリ君騒動で夕方になってしまったので

今日はここで宿泊だ。

夕飯はもう済ませてしまった。

食後のまったりタイムを利用し

俺はステータスの細かなチェックを

行っていたのだ。


「何?何?何作ってるの」


ミカリンがあざとく

俺の動向に気が付く。


「デザートを作っている

みんなで大人しく待っているんだよ」


俺は努めて普通に言ったつもりだったのだが

ミカリンは察する。

ミカリンが鋭いのか

俺の演技が下手なのか

やっぱり、その両方なのか


「・・・何か仕掛けようとしてない」


俺はミカリンに

あの笑顔

を向け待っている様に念をおした。


本当に気持ち悪い笑顔なのだろう

ミカリンの悪感情が入って来た。


程なくして完成し

俺はお茶と共に

皆のいるテーブルにデザートを運んだ。


「お待たせー」


一皿に5つ、それが三皿で15個の

大福だ。


皆、見た事が無い食べ物だったようで

いぶかしげに見ている。


「俺の故郷のお菓子でな・・・。」


俺は大福の説明をした。

新生タムラさんのお陰で

餡子を始め、様々な食材を

エルフの里で確保出来たのだ。

これからは益々食事の彩りは豊かになる。

この為だけに里を訪れたのではと

勘違いされそうな程の収穫だ。


「中には甘ーっい餡子ですが

一皿に一個だけ辛子です。」


「えーっ」


ボーシスさんは辛いのが苦手だ。

本気で怖がっている。


「それで三皿に分かれているのですね」


アルコは俺のやろうとしている事を

察したようだ。

そう、一皿5つを5人で

せーので頂いて一人だけ辛子だ。


「アモンはどれが当たりか知ってるよね」


ミカリンの鋭いツッコミだ。


「ああ、だから俺は先に選ばない

残った一つを必ず食う」


「成程・・・それなら公平ですね

流石マスター」


本当に公平になると

思っているナリ君。


もう俺は既に笑いを堪えるのに全力だ。


「さぁみんな覚悟は出来たか

行くぞー運命の1皿目だー」


俺は一皿目をテーブルの真ん中に置き

お茶を配る。

その間にも皆、真剣な様子で

大福を凝視している。

前回の俺なら、もうビームが出てるくらい

みんな目に力が入っている。


無駄無駄。


「えー辛子を餡子で包んで作ったので

見た目では同じです。」


見ても意味が無い事を教えて置く

無駄な時間と労力は避けようね。


「怖ーい」

「マジでー」

「匂いも差がありません」

「我が魔眼でも見切れぬ!」


盛り上がっている。

アルコの鼻を警戒して

餅部分は特に念入りに仕上げた。


「さぁさぁ選んで」


俺は皆を煽り、選ばせた。

ミカリンは真っ先に取り

続いてボーシス、アルコ

そしてナリ君が取る。

最後に残った一つを取る。


「「せーのっ」」


全員が同じタイミングで

大福を口に放り込む!!


一口サイズなので食べやすいですね。


「甘ーい!!」

「やだっ何コレ美味しいゼータ君の故郷羨ましい」

「美味しいですマスター」


「うっごわぁあああああああ!」


体に雷を纏いながら

のけ反り床を転げるナリ君。

ルークみたいだよ。


俺は皆の賞賛に手で答え

お茶をすすると


「はい、2皿目です。ちなみに

えー皿が進むごとに辛子の量は

増えてます。」


各々、喜びと怒りの声で盛り上がる。


女子連中は真剣だ。

戦闘でもその位の集中力が欲しいトコロだ。


そして選び終わり。

俺は残った一つを手に取る。


「覚悟はいいかー!!」


「「おーっ!!」」


予想以上に盛り上がって来た。


「「せーのっ」」


全員が同じタイミングで

大福を口に放り込む!!


「あーん甘ーっい!」

「美味しーい!」

「美味ですマスター」


「おっぐぅええええぁああ!!」


先程より雷を増量して

再び床に転がるナリ君。


「洒落にならないです。マスター」


泣いてる。

俺もだ。

俺は爆笑のせいだが


「何を言っている。3皿目は

殆ど辛子で出来ています。

アンリミテッドマスタードワークスですよ。

理想を抱いてデキシューン」


「くそう!何故だあ!!」


悔しがるナリ君。

なんでだろうね。


そして運命の3皿目


「うんまーい」

「良かったわー」

「3つとも美味しいですマスター」


「すとだでぃばりゅぅうううづ!!」


うん実験は成功だ。

三半機関にようこそ

歓迎するよナリ君。


俺はお茶の追加と

ちゃんと餡子が中身の

16個目を取りにキッチンに戻る。


これで許してくれナリ君。



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